ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

奥久慈の紅葉/男体山

 

 奥久慈の男体山。このブログに何度も登場する,私の大好きなフィールドです。棚倉断層という大断層のせりあがった一番高いピークです。

 

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 これがその棚倉断層の断層面。有名な「袋田の滝」もこの続きなのだ。


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 男体山頂。紅葉の時期の遠景写真がありませんでした,ごめんなさい。これが一面に赤や黄色に染まるんです。


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 山頂のほこら。最近人が増えたせいかまわりが崩れてます。


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 紅葉の時の南側からの眺め。左が長福山で,右に紅葉した男体山のピークが見えてます。


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 一面,紅葉する樹種です。


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 草紅葉も美しく。


 断層の下を縫っていく林道があって,そこを走るだけで十分に絶景ですが,私はやはり登山をお薦めします。


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 わかりやすく言うと,この断層の稜線を歩いていただきたい。大絶景の連続を楽しみながら,道は袋田の滝まで続きます。滅多に落ちることはありませんからご心配なく,浮かれてスキップでもしない限り。


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 というわけで稜線からの絶景。以下の写真は2014年11月3日の撮影です。

 

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 樹種としてはウリハダカエデが多いけど,これはもともと赤やら黄色やら色のバリエーションが多い。加えてコハウチワカエデ,コバノガマズミ,アブラツツジ…… 退屈しません。

 

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 メグスリノキ。カエデの一種。

 

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 ヒトツバカエデ。これでもカエデ。

 

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 嫌われ者のヤマウルシも紅葉はキレイです。

 

ご案内 

公共交通機関 JR西金駅から…… 歩いたら相当な距離だし,バスもありません。
自家用車+登山では
① 大円地から
 国道118号から入った大円地に車を置き,断層崖を登ります。
 通常は刻まれた谷をこつこつと登るルートを行きますが,かなり気長な登りになります。実はこの崖を一気に攻める「健脚コース」というのがあって,鎖を頼りにこの天上の楽園に駆け上がることができます。体力自慢の方はどうぞ。
② 持方から
 近道・抜け道・裏街道。こずるいルートが大好きな私のような皆さんにお勧め。袋田の滝から月居峠のトンネルを越えた先に新しい道の入り口があります。くねくね進むと,棚倉断層がせりあがった上にある「持方」の集落に出られるのだ。常陸太田市上高倉町持方。駐車場とトイレあり。ここからなら30分で稜線,山頂へも1時間ほど。

 

 

 

↓ 関連リンク

戦うだけが人生だ - ジノ。

 

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奥久慈の紅葉 /八溝山

 

 今年は紅葉を見に行けるかなあ。リアルタイムでご案内したいところですが,明日のことはわからない。過去のフォルダから抜き出して茨城の紅葉をご紹介します。


 茨城の紅葉は11月。標高の高い八溝山から始まります。


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 鍋足山山頂からの八溝山。なだらかな三角錐,高さはわずか1022メートル。

 これが茨城の最高所。

 

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 実は植林地が多いのですが,山頂近くの稜線にはブナの森。旧参道沿いも自然林が残されています。


 以下,撮影日時は2014年10月31日です。

 

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 シラキ。トウダイグサ科

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 ハウチワカエデ。

 

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 オオモミジ。

 

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 ミヤマガマズミ。

 

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 アキノキリンソウ

 

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 コミネカエデ。

 

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 ヤマアジサイ

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 チドリノキ。こう見えてカエデの仲間ですが,いくぶん紅葉が遅いようです。

 

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 ウリハダカエデ。

 

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 イタヤカエデ。 

 

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 日輪寺の境内のヤマナシの実。

 

以下,ご案内です。 

公共交通機関 JR常陸大子駅からバス …… は本数のこともありお勧めしません。


自家用車でおいでなら茨城県側からの道が整備されてます。ルートは2つ。


① 腐沢くされざわルート
 磯神の集落を過ぎてから右に入ります。新しく整備された道で,ほとんどの区間ですれ違い可能。山頂近くに坂東三十三観音霊場第二十一番札所・日輪寺への分岐があります。立派な駐車場があって,私は必ずお参りするのですがここのアプローチは道が狭いのでお気を付けを。
 分岐より先を登っていくと公設の駐車場があります。周辺はニッコウキスゲの名所で,秋は植栽のカエデ類がきれいです。ここからさらに山頂まで車で行けます。でも紅葉を楽しむならブナ林を歩くのがよろしいかと。山頂の展望台からは那須のお山が絶景です。


② 蛇穴じゃけちルート

 歩ける人には大推奨! 蛇穴集落からの旧道を車で上ります。狭いです。だいぶ上がったところでひさしのあるベンチと駐車スペース,ここが日輪寺入り口・旧参道入口。車を置いて落葉樹林を歩き,山頂→日輪寺と回るルートです。一周4時間くらい。急なところもありますが危険はありません。八溝山のあらゆる樹種を見ることができて,春にはカタクリやらシロヤシオやら,秋にはカエデ類の紅葉。温帯樹林の美しさ,壮麗さをたっぷり堪能できるルートです。

 

 

 

↓ 関連リンク

カザグルマとニッコウキスゲ - ジノ。

 

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洪水後の久慈川で

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 不謹慎な話です。どうかお許しを。


 久慈川に大水が出ると,メノウが目にちらついてつい喜んでしまう自分が恥ずかしい。特に今回は死者まで出たのに。


 そんなヤツなんだとご了解ください。手短にご報告します。


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 洪水発生から一週間,以前にご紹介した小貫橋のポイントに行ってみました。橋のたもとにあった印刷会社は泥に埋まり,いまだ後始末のさなかです。運転席で頭を下げながらそっとそーっと脇を通り抜け川沿いの砂利道を行くのですが,途中で泥が深くなって車はそこまで。先行した車のわだちはあるのでターボ四駆のマイ・ジュークが行けないことはないでしょうが,用心します。

 

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 土手の上にまで漂着物。

 

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 河原の石はその後の雨で表面がきれいに洗われ,探しやすいのですが,メノウはない。先に歩いた人の跡があるので,もう拾われたのかも知れません。すっかり有名ポイントですので。


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 久慈川の上流はリンゴの産地です。幸いにして今回はさほどの被害ではないとのこと。でも落果がなかったわけではありません。リンゴ農家に買いに行って,ジャムを作るので売り物にならないヤツちょーだいと言ったら袋いっぱい貰えました。我ながらしたたかなことを。


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 なんかやたらデカい犬の足あとが。


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 結局戦果は,玉髄が一個と大きめの珪化木が一個。…… え?何かご質問でも?


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 だってオニグルミがいっぱい落ちてるんだもーん。拾って拾って💛と言わんばかりに。あとで美味しくいただきます。本当に,拾ってばかりの人生です。

 

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 玉髄表面。このボコボコが,ボコボコがああっ。


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 珪化木はほれぼれするほど立派な大きさで,形もいい塩梅に摩耗してます。磨けば置石になるほどに。


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 木目もくっきり。薄く層状にメノウ化してます。これ本当に磨いてみようかな。


 これだけでも寂しいので,個人的に禁じ手にしていた支流の沢に行ってみます。久慈川のメノウの供給源の沢です。


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 やはり人が入っていない場所の洪水後はいいモノが目につきます。でも本当に禁じ手なので,持ち帰るのは1個だけ。久慈川で拾うことに意味があるのです。ああ私って本当に面倒くさい

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 場所は…… お教えしたいのはやまやまなのですが,ネットに場所を晒すと人が押し寄せることを小貫橋で学んでしまったのでゴメンなさい。久慈川流域は今回の被災地なので,特に慎重にさせてください。キホン久慈川右岸の沢で砂金が採れ,左岸の沢ではメノウが採れます。得難い川です。


 砂金採りの話を期待している方もおられますか? いえ,そちらはもう少し人格が形成されてから取り組むことにします。前も書いたけど,業ごうの深い分野なので。


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 水に漬かったであろう田んぼの畔で,カントウヨメナが健気に頭花をもたげてました。洪水は植物にも試練でしょうが,肥沃な泥が運ばれてくるのでやり過ごせれば福音とも。


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 モズが気持ちよさそうに,次々と声音を変えながら鳴いています。さすが百舌鳥。…… このモズは闇夜の暴風雨をどう凌いだのか。夜目の利かない不自由な身で,さぞや恐れと慄おののきに苛まれた十数時間だったことでしょう。どうか今日は存分に歌ってくださいね。


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 以前にご紹介した山方の民俗資料館と淡水魚館はどうやら無事のようです。またオオサンショウウオに会いに行こうかと思います。

 

 それでは。

 

 

 

↓ 関連リンク

久慈川メノウ拾いのついでにお寄りください歴史民俗資料館 - ジノ。

久慈川メノウ,今日は当たりました - ジノ。

ぱんにんぐざらをてにいれた! - ジノ。

 

 

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洪水と人と生きものと/台風19号惨禍

 

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 夜半まで暴風雨。水戸の那珂川沿いは大洪水になりました。


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 飛び交う救助のヘリコプター,これは自衛隊のUH-60。そういえば30年前の洪水では今は退役したV-107「バートル」が大活躍してましたっけ。


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 田野川と那珂川の合流部。


 「田野川」は通常は幅4メートルくらいの,谷津田の湧き水から田んぼの用水路を経る,何ということのない長さ数キロの小河川です。水がきれいでゲンジボタルが生息しています。秋にはサケが産卵に来ます。


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 それがこんなことになろうとは。あのわずかな流域面積で,よくこんなに水が出たもんだと。


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 市道の橋を渡ったところで道が水没。係の人が二人,バリケードを突破してくるバ… いや車を引き返させてました。ところが。


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 軽のワンボックスが制止を振り切って水に突入! たちまち立ち往生して,運転していたジイさんが先の係の人に引っ張り出された直後に車は横転し,あっという間に濁流の中に。


 台風のたびに用水路見に行って流される人っているけど,つまりはこんな感じの方々なんだなと納得。聞けばこのジイさん,どう見ても90歳越えてますが,わざわざ大洗から洪水見物に来てこの騒ぎを引き起こしたようです。ああ,人間ほど面白い生き物はない。


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 悪草セイタカアワダチソウも水の中。福島の津波の被災地の田んぼは,いま一面にこの黄色い花が揺れてます。ここがそうなりませんように。



 草むらの花々は,冠水しなかったものは何事もなく咲いています。そこにチョウたちが群れています。昨夜の雨風をどこでやり過ごしたのやら。

 

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 ツマグロヒョウモン


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 モンキチョウ


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 キチョウ。

 

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 モンシロチョウ。地味なセンダングサの花もチョウたちには人気です。


 チョウたちもまた何事もなかったように日常を繰り返してます。命以外に失うものがない強みですねえ。

 


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 ドングリがたくさん落ちました。


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 街路樹,ひどく虫に食い散らかされていますが,その街路樹のカエデからは


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 ヒロヘリアオイラガが叩き落されてました。哀れとは思うけど,我が家の庭木の仇敵なので助けないよーだ。

 


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 大きく台地上を迂回して,その田野川の中流域…… といっても先ほどの地点から直線で1キロ程度なのですが,田んぼが広がる谷にやって来ました。田野川流域は,実は私の中学時代からのフィールドなんです。それがこんなことに。稲の収穫のあとだったのがせめてもの幸いか。


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 このあたりの川幅は2メートル程度…… だったと思うのですが,もう何が何だか。


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 かつてホタル観察に来た時の,少し上流の様子。前述のように,ここはゲンジボタルの生息地でした。この季節は若齢幼虫で,川底でカワニナを食べていたはずです。ああ,無事だとは思えない。


 周囲の草むらにいた虫たちも,暴風雨の暗闇を右往左往するうちに次々と水に呑まれてしまった事でしょう。水没を免れた土手の草間に,生き延びた幸運なものたちが潜んでいます。


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 ハネナガイナゴに


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 コバネイナゴ


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 ツチイナゴ。


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 エノコログサの穂にハサミムシ。


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 カメムシやらクモやら。本当に,生き残れたのは幸運です。


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 ラッキーな子どもを産んでね。


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 たぶん最大水位の時にぎりぎり水上にあったガードレールにハエトリグモ。


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 そのガードレールになんか付いてる…… と思って近づいたら


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 アリだあ。我が家でおなじみアミメアリ。


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 アリは石垣アリは城。アミメアリは固定の巣を持ちません。女王も持ちません。ぞろぞろとさすらいながら,気に入った場所で集合して塊になり,働きアリの一部が産卵してみんなで子育てします。オスはいません。女だけのさすらい生活。今回の洪水,巣のあるアリと巣のないアリ,どちらに分があったのでしょうか。


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 なんかアリに馴染まれている虫がいました。アリの巣に居候する昆虫が知られていますが,さすらいのアミメアリに付き従うのもいるのでしょうか。ゴキブリっぽいですが尾角の形がちょっと違うような。


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 そのガードレールを見ていたら,1匹のハラビロカマキリがいました。丸く張った大きなおなか。身重のメスです。


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 カメラを向けていたら飛びついてきました。てっきり攻撃かと思いきや,なんか様子が違います。カメラから私の腕に飛び移り,そのまま必死の形相で腕を這い上ってきます。私を自分よりはるかに巨大な動物と認識できているはず,危険なはずです。それでも登ってくる。

 それで理解しました。このメスは昨夜からずっと,瘴気のように沸き上がり地獄穴のようにすべてを呑み込む真っ黒い水から逃げ回っていたんです。仲間のカマキリが獲物のバッタが次々と姿を消していく中で,おなかの子どもを守るために必死で高いところ高いところと逃げ登ってきたのでしょう。追ってくるのが水で逃れるすべは高い場所。そんな認識や判断がこんな小昆虫にできたというのが驚きですが,現にこのメスはそうして一晩逃げおおせました。そして行き着いたのがもう登れない,隠れる場所もないガードレールの上。たまたま通りかかった人間に,一縷の望みをかけてみます。


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 お願いです! 助けてください! おなかに子どもがいるんです!

 

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 窮鳥ふところに入れば猟師もこれを助けると申します。ましてや私にこのカマキリを害する気はありません。安全な草むらに放してやりました。

 


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 カントウヨメナが花開く季節。

 


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 翌日,被災した知り合いを救援に行ったのですが,1日経ってもこのありさま。自然の猛威の前には,ヒトも昆虫も等しく無力です。驚き,祈り,逃げ惑い,運が悪ければ命を落とす。せめては,難を逃れて苦しむ人を生き物を等しく救える備えをしておこうと,私は思います。

 

 

 

↓ 庭のアミメアリにふれてます

コニシキソウ,雑草という草はないけれど - ジノ。

 

 

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ログキャビン虫払い/死骸だらけですごめんなさい

 

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     Yahoo! 天気様より

 

 台風で停電になる前に記事を上げておこう。


 ホームセンターのガーデン・エクステリアコーナーの隅に並ぶログキャビンを覗いたことはありますか。

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 小さな可愛い木のおうち。え?こんな家がこんな値段で手に入るの?


 はい,セカンドハウスを持てない庶民のココロをくすぐる魔の誘いでございます。


 で買っちゃったんだよなあ。ああ庶民。


 もちろん大して使うこともなく放っておいたら,父が。そう,どんなモノでも絶対に捨てない,モノはひたすら平らな場所に置く,そんな命令を延々と遂行するロボットとしか思えない父が,おがくずやらヌカやら土の付いたイモやら菜っ葉やらの置き場にしてしまいました。


 それはつまり,種々雑多な虫を誘い入れるということ。わが父ながら,本当に迷惑なことしやがる。


 とはいえ夏の間は閉め切れば内部は軽く40℃を越えているはずで,さすがに生き物の生息環境ではなかろうとタカをくくっていたのですが,先日ふと覗いたら縦横無尽にクモが糸を張り,アリさんが土を運び込んで幸せな家庭を築いていました。クモの餌食になった虫の死骸が床にうず高く降り積もっています。


 これはイカン。


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 アースレッドの力を借りよう。まずは中のイスやテーブルを外に出します。するとイスの裏に……

 

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 うわああ ヤモリがいたあ。しかも先日のような幼体ではなく,立派な大人です。本当に,うちにはヤモリが住んで繁殖していたんだ。


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 ああつぶらな瞳。いくら何でもコレがいたら殺虫剤使えないよなあと悩んでいたら,自分から出て行ってくれました。キミがいてくれるのは大歓迎なので,しばし外でお待ちください。どうでもいいけど,ヤモリは昆虫食の爬虫類です。こんなものが生活できるほどに虫がいたんだ。急がねば。


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 燻蒸くんじょう2時間。床に落ちてたのを掃き集めました。


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 コメツキムシの一種,サビキコリ。その上にキクイムシ。ワラジムシの殻。左は小型のゾウムシ。

 

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 種類不明の甲虫の前胸部。アリの頭。


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 たくさんあるこの白いの,肉眼ではおがくずかな?と思えたのですが,拡大してアリの死骸と一緒になってるのを見て理解しました。アリの繭,その抜け殻です。どうやらアリがここを安全な場所として一時的な巣に使っていたらしい。どこまでナメられてんだ,虫に。

 

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 うちの庭でアリというとアミメアリ,庭にいっぱいいて私が退治したイモムシを片づけてくれるアリがいるのですが,こいつは繭を作りません。周りの死骸を調べれば種類はわかると思いますが今はその時じゃない。

 

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 あるわあるわ。


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 で,なんだこれは。モンシロチョウ。どうやって入り込んだ。おそらくは父の菜っ葉に幼虫が付いていて,そのまま羽化しちゃったんでしょう。可哀そうに外に出られず。恨むなら父を恨んでください。


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 その左下のこれ。なんだと思います?実はマダラマルハヒロズコガという蛾の幼虫の巣,ミノムシのミノのようなものです。長い名前ですいません,昆虫は機械的に名付けられるのが多いもので。実はこいつ,アリを襲って食べるんです。これで先般のアリの繭と符合しました。我がログキャビンの中で食う食われるの食物連鎖まで成立していたとは。


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 食う食われると言えばクモ。床のこれはクモの糞。


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 ワラジムシころり。


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 シミ,紙魚と書くシミもころり。糊を食べます。古本を食べるというのは俗信で,古本の糊を食べるんです。ログキャビンや籐家具に使われている接着剤を食べていたのでしょう。3億年前から地球に生息する古代生物。暗い場所にこそこそ隠れ,地味に地味に3億年。生物の世界では滅びなかった者の勝ちです。


 いろんな生き物が住んでいたなあ,たった一畳の空間に。


 実はこのログキャビン,ノアの箱舟とまでは言いませんが,家に何かあった時の緊急避難カプセルと考えていました。なので水やランタン,簡単な食器も置いていたり。ちょうどアポロ宇宙船の月着陸船がそうであったように。図らずも,多くの生物にそのように利用してもらえたようです。…… 全滅させといて何キレイにまとめてるんだろう,わし。

 

 

 

 

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災厄がやってくる / 台風19号に備えたこと

  

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    これは15号の時の。Yahoo!天気より。

 


 大災厄がやって来ます。ワルプルギスの夜,と命名しました。


 家の百本近いエネループはすべて追加充電しました。懐中電灯やランタンは,合わせて20基あります。


 買い置きの「南アルプスの天然水」は十分量。停電になったらすぐに風呂に水を張ります。これで飲料水と生活用水は確保。


 東日本の時に都市ガスが供給され続けたのには感動しました。次もそう願いますが,念のためカセットコンロを買ってあります。ボンベも1ダースはあるか。


 食料はコメと味噌があるのでしばらくは大丈夫。カロリーメイトも備蓄してあります。

 

 …… なんてモノどもを使う羽目にならなくとも,明日と明後日は籠城覚悟です。


 読む本は山とあります。録り貯めたビデオも秋始まりの深夜アニメがたんまりと。停電になっても,先日ざくろ沢で採ってきた砂がまだ未処理で残ってます。ざくろ石つまみで1日は潰せる量です。海で拾った玉石を磨こうと買ったサンドペーパーもそのまま。ああやることはいっぱい。


 うちは高台なので水の心配はありませんが,家はどうなるか。頑丈に作ってはあるのですが,屋根瓦とガラス窓はいかんともしがたい。応急処置用の養生テープは二巻用意しました。


 ああっ どうしようもないものがあった。前回の台風でもやられたBSアンテナ。おかげで「Dr.Stone」を1回見逃したっけ。これが一番痛手になるかもしれない。


 いざ避難となれば,車のガソリンは昨日満タンにしておきました。先週よりリッター10円高とえらく吹っ掛けられましたが背に腹は代えられない。


 いずれにせよ何が起こるかわからない。自分の想定したことしか起こらないなんて考えるのは偏差値だけのバカ学者か官僚だけです。不謹慎ですが,思いもよらないことが起こるのが面白い。

 


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 さあこい台風19号。東日本大震災で学んだものを生かすときです。

 

 

 

 

↓ あわせてお読みください

エネループが好きっ - ジノ。

 

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決戦!オオスカシバ

 

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 9月がいつまでも暑かったので,庭の整備をサボってました。油断しました。クチナシの主幹の枯死に気を取られたこともあり,オオスカシバの跳梁を見逃してしまいました。


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 ご覧の通り。9月後半から10月初めに若齢幼虫を見逃すとこういうことに。


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 だいぶやられましたが,未来に禍根を残さないためにも最終決戦です。殲滅せねば来年もやって来ます。さあこい緑の忍者。


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 これが卵なのかなあ。素早く産卵していくのでしょう,その現場を目撃したことがありません。


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 一齢幼虫。こいつが新芽をかじるので,我がクチナシは葉を増やすことができません。


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 上手に葉脈に沿って静止するともはや緑に紛れます。


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 叩き落として処分。昔はよそに逃がしたりもしましたが,もはや情けは無用と知りました。処分です。


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 必ず目こぼしはあるものだけど,とりあえず今年の戦いは終わりました。さて次はキンカンのアゲハかな。

 

 

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 ホームセンターの花卉売り場でオオスカシバの成虫を見ました。弾丸のように飛んできて,0.5秒ホバリング。それで蜜を吸うと瞬時に姿が消えました。紫電一閃,消えた方向もわからない。こんなに鮮やかに飛ぶ生き物をほかに知りません。まず私の腕では写真など不可能,話に聞くハチドリもかくやという超高速生物です。ふだん鈍重な幼虫ばかり見てるので,このギャップに驚きます。

 


 私が百匹は殺したであろう生物には,実はこんな美しい未来が待っていたのか。

 

 

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 わが手をじっと見る。つまりこれが人の業なのでしょう。

 

 

 

 

↓ 以前の記事です

オオスカシバとクチナシの受難【虫です】 - ジノ。

続・オオスカシバとクチナシの受難 カイガラムシでロウソクを作る - ジノ。

 

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