昨夜,私の書斎に侵入したアカイエカ(♀)です。
網で捕獲されエタノールに漬けられるという,蚊類にしては稀有な最期を遂げました。
平均棍へいきんこんとか触角の毛だとか,ふだん叩き潰しているものの形態,せっかくなのでよく観察しようっと。
造化の妙と言いましょうか,微細な構造のすべてに神が宿ります。
翅の付け根。この翅からヒトの安眠を妨げる羽音を響かせます。
この頭部に収められた脳の神経細胞,数百? 数千? それだけでこの連中は十分な生活ができます。我々が数百億の神経細胞で無駄なことばかり考えて全エネルギーの実に24%を浪費しているのに比べて,なんと合理的なことか。
無駄なく合目的な,天然の造形物。アイデアとインスピレーションの宝庫,と言っては褒めすぎですか。
明かりを消して窓を開け,夜風に涼みながらこんな ☝ ことしてたら侵入を許してしまいました。油断です。まあ,この季節のメス一匹を退治することは夏の数百匹を倒すのと同義なので,いいことをしたと思うことにしましょう。