このブログで私の文章をお読みになってきた皆さん,私をどういう性格の人間とお思いでしょうか。
実は短気で,若いころはしばしば他人にキレたりしてました。キレどころがわからなくて,周囲にはずいぶん迷惑をかけたことでしょう。さすがにこの歳になって少しは丸くなり,人情の機微もわかるようになりました。多少は信頼もされるようになりました。でも短気は短気。ハンドルを握るとそれが出ます。ストレスにも弱いです。仕事の責任が重くなった最近は,ストレスが特に肌に出たりするようになりました。
でも大丈夫。
ちょっとヤバいな,今のわし。そう思ったら飲む薬があるのです。それがナツメ酒。なんか商品の宣伝みたいな語り口ですが,自分で作ってます。
ナツメ酒
原料 大棗(たいそう,ナツメの実)の乾燥品
効能 疲労倦怠,食欲不振,冷え性,不眠
性味 甘・温 帰経 脾・胃
作り方 びんに大棗を1/3ほど入れ,ホワイトリカーを注ぐ あとは待つだけ ……簡単でしょ?
問題はナツメの入手法。落葉高木で葉も涼やかなナツメは,かつて庭木として好まれました。今でもナツメの残っているお宅がありますが,使えません。なぜって? あまーく食感のいいナツメの実は,人間が食べても美味しいものです。いわんや虫をや。野外で何の手入れもされていないナツメの実は,ほぼ100%虫が入ってます。それはそれは立派なピ――――が必ず鎮座していて,中をフンだらけにしています。ね?使えないでしょ。市販品を買うしかありません。はい,中国産です。
これがその「大棗」乾燥品。アメ横の中国食品店で1袋400円。水戸のデパートで同じものが1袋1400円で売られているのを見て以来,アメ横に行ったときにまとめ買いするようにしています。
厳重な二重包装。中国モノと言っても日本の商社が袋詰めして日本語のラベルがあります。で安心かというとまあ信じるしかなく,日本の露地ではあれだけ虫の入るナツメが,これでは少しも食われてない。さぞかし大量の農薬が使われていて,それを全力で洗浄して輸出するのでしょう。おかげさまで私は健康を保ってますが,皆さんは自己責任でね。
梅干しじゃないよ。
はい作業終了。あとは待ちましょう。せっかちな人も1か月待ちましょう。
こんな色のお酒になります。すんごく甘いです。寝る前に猪口に一杯,それでもう翌日は心穏やかに過ごせます,というのは大げさだけど,確かにこれでいくつも難局を寄り切りました。とても心と体が落ち着く,というのが私の個人的感想です。
うそつき呼ばわりされる前に予防線を張っておきます。こういう生薬は体質に因り,その効き目にはものすごく個人差があります。大棗は私のように冷え気味で胃腸がヘタりやすい者によく効くのです。まあお試しになる価値はあると思いますよ。
人生,それなりに山河あり。一つ越え,また一つ越え。