夏っぽくなったので,磯が恋しくなりました。
子供の頃から,海といえば平磯海岸で生きもの採集でした。もちろんカタギの仲間とはフツーに砂浜での海水浴でしたが,そういえば中学時代に女の子とデートしたのは平磯だったなあ。
平磯,ひらいそ。旧那珂湊市の,阿字ヶ浦漁港と那珂湊漁港に挟まれた長さ4キロの岩礁海岸です。地元では「白亜紀層」で知られる中生代白亜紀の砂岩が斜めに露出した独特の海岸で,岩のすき間にたくさんの海岸生物が暮らしています。
去年の夏は,生物仲間で「系統樹づくり」をやりました。岩礁ではすべての動物門を採集できるので,ナマの生物で系統樹が描けてしまいます。
仲間たち。
バットに動物門ごとに分類して系統樹の完成です。え?系統樹に見えないって? 心の眼で見なさいってば。
海綿動物。色違いの普通種3種。
環形動物。クマノアシツキとウロコムシ。
軟体動物。アワビはすぐ逃がしましたよ,漁協さん。
棘皮動物。ウニヒトデナマコ。
原索動物。マンジュウボヤ。
脊椎動物。お魚さんいろいろ。誰だクロアナゴ獲った猛者は。
茨城の海岸生物は基本的に寒流系ですが,夏には暖流が流れ込んでスズメダイやイセエビの幼生も見られます。みな冬に死滅します。一方で冬には流氷の妖精笑クリオネが獲れることもあって,陸上同様海も北と南の境界線なんです。
茨城の磯の生きもの,次回で詳しく紹介しますね。