こんなでもドクダミ科。白くなるのは葉。花はこのちまちましたやつ。
ドクダミも本当の花はちまちまです。
暦の七十二候の一つに「半夏生」があって,その季節に咲くから付いた名,とも。葉が半分白くなるから「半化粧」とも。ちなみに暦の「半夏生」は夏至から11日目に当たる日で,今年は7月2日でした。この日までに田植えを終えねばならない,妖怪が出る,大雨が降る,○○を食わねばならない,等迷信てんこ盛り。もっとも,旧暦のさまざまな「迷信」にはみな意味があるのだとか。
ついでに言うと,「半夏」も植物名。サトイモ科のカラスビシャク。「カラスビシャクの生える頃」すなわち「半夏生える」で半夏生。カラスビシャクは吐き気止めの薬草で,今は厄介な畑の雑草ですが,おそらく薬として古い時代に中国から持ち込まれ,逸出したもの。うちの庭でもひと暴れしました。
西日本では大雨で大変だそうな。まさに「半夏生」の大雨です。二十四節気とそれをさらに分けた七十二候は,自然のリズムに合った季節の節目。ふだん私たちが使うグレゴリオ暦では説明のできないことも,不思議と太陰暦や「節気」では予測できてしまうことが多々あると聞いたことがあります。雨,風,気温,日照。それが自然のリズムという物なのでしょう。
自然のリズムで暮らしたい。自然と対話して生きたい。昔からの私の夢です。でもそれを実現すると,世の中とは異なる時間軸で生きていくことになります。そんな生活が自分にできるのか。これまで後生大事にかかえてきたものを捨て去ることができるのか。
しばらく自問は続きそうです。