茨城生物の会,の観察会。花園を歩くというので参加して参りました。うっかり参加すると案内役やれだの報告書書けだのと便利に使われてしまうので最近は距離を置いているのですが,花園と聞くと心が揺れます。
北茨城市花園。以前に花園神社のライトアップをご紹介しました。茨城の生物観察のメッカです。もう何百回というと大げさですが,数えきれないほど行ったフィールド。久しぶりに覗いてみたくなったというところです。
闇に浮かぶは森閑の社 花園神社ライトアップ2018 - ジノ。
今日の参加者の皆さん。やっぱり平均年齢70行きそうな。
まずは花園神社にお参り。
拝殿の猿=山王大権現の面。
本殿のも。
今日も笑かしに来てます,吽形ならぬウン猿。
対になって,阿形ではなくア猿。名前,本気にしないでね。
逆光に浮かぶ朱がまぶしいほどに美しく見えました。
光射す境内。明るいなりの荘厳さがあります。
池のほとりにクリンソウ。アゲハが蜜を吸いに来てました。
ここから七つ滝方面に向かいます。目にしたものをご紹介しますね。
ウスバサイシン。花も残ってました。
近縁のフタバアオイも。前にもご紹介しました。徳川家の紋の原型です。
ヘビイチゴ。好きだなあ,赤い実。
ハンショウヅル。花は見当たりませんでした。
新葉が真っ赤なカエデ。これだけ見ると季節感が吹っ飛びます。イロハカエデ系の園芸種かな。
チドリノキ。こう見えてカエデの仲間。
オヒョウ。独特の葉形でわかりやすいのですが茨城には少ない。ただこの花園ではよく見かけます。アイヌの人たちはこの木の樹皮から糸を取り布を織りました。遠い北国のにおいがします。
ヤブデマリが咲いてます。
途中,杉林が伐採されてました。スギといえどもないのは寂しい。なにより森が乾燥してしまいます。
それでも岩清水。
木漏れ日の中に
ツクバネソウ。
カメバヒキオコシ。しっぽのある亀のような葉。薬草で,倒れた旅人を「引き起こす」力があるそうです。
蝶がいた。ムラサキシジミ。越冬個体です。もう半年生きているんだ。
日本最美麗チョウの一つ,ミヤマカラスアゲハ。
ここから花園神社奥の院。
しばし歩いて七つ滝,の一部。滝はさらに上へと続きます。七つあるから七つ滝。ここで昼食を取って終了だそうです。ちなみに奥の院の祠へは,滝の隣を鎖を頼りに登るかなりハードなルートを辿ります。老人主体の今日のメンバーで登ったら,さぞや楽しいことになったろうに。
滝の音を聞きながら。
下界はかなり暑い日だったのですが,滝とともに吹き下ろす風はかなり涼しく,すっかり体が冷えてしまいました。
さて。
観察会は無事終了しました。もちろんタダで帰るワケありません。そう,沢に降りてガサ入れだあ!
ここ花園では宝石のアクアマリンが採れたこともあります。ガサ入れ=パンニングせずになんとする。宝石は無理でも,ざくろ石くらい拝んで行かねば。
路上でざくろ石の母岩を拾いました。…… あまり上等ではないな。
案の定,ざくろ石は採れたのですが,色も形も少し残念なレベルでした。
県内どこでもいいざくろ石が採れるわけじゃあないのね。また一つ勉強しました。ところで。
何やら看板が。
ここで1か月前に姿を消したひとがいたようです。車中泊を続けながら旅を楽しんでいた若い人。私も若いころ,同じことをしてました。一歩間違えば私もこんなことになっていたんだ。
思い返すとぞっとするような危険なこともありました。今こうして生きてられるのはただ少し運が良かったというだけ。
早く見つかることを祈ります。
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