筑波山に登りたい、どうしても。
若い人にそうお願いされて、案内役を引き受けました。その約束が今日。
昨日一日降り続けた氷雨がまあ凍っちゃって。どんなことになっているのか筑波山。
積雪でした。
山だから別にいいだろうと思われるかもしれませんが、ここは雪の降らない茨城県。「常陸国風土記」でも氷雪に覆われることがないのを自慢してたくらいです。しかも3月15日ですよ今日は。たぶん生涯ただ一度の雪の筑波山です。
道はぬかるみ。
所詮春の雪なので、日が照るとみるみる溶けていきます。それはいいんだけど木々の枝についた雪がものすごい勢いで落ちてきて、あたりは絨毯爆撃の様相を呈してます。
ずざざざざー。
登山道には雪解け水の流れができています。午前中はこんなもんだろうけど、午後には滝のように流れてますよ。
生物屋である私は基本的に虫や花の見られる季節にしか山に登らないわけですが、大学時代にサークルの夏山合宿の予備調査で5月の東北の山に登ったことがあります。吹雪に閉じ込められ、翌朝晴れると初夏の日差しで刹那の間に雪が消えていくのを驚きの目で見ていました。ちょうどそんな感じ。
弁慶七戻り。奇岩の連続するのが筑波山。
とにかく雪。ものすごくたくさんの人が登ってきていますが、皆さんびっくりしています。こんな筑波は初めてだと。はい、私もそう思います。
筑波山は女体山、男体山の二つの峰からなります。今日のルートではまず女体山頂。狭い岩場が人だらけ。皆さん雪で滑って落ちないように。こんな山ですが事故はあるんです。特にこの山は滑りやすい「斑レイ岩」でできていますので。
ああ、筑波が雪山だあ。
二つの峰の間にあるのがこの「御幸ヶ原」。
今日は行きませんが男体山頂。電波塔と旧測候所。これがまたかっこいい建物なので、いずれご紹介しますね。
北に以前ご紹介した加波山。
帰りはケーブルカーでらくちんに下山して、今日の山歩きはおしまいです。
思わぬ姿を見せてくれた今日の筑波山でした。
時ならぬ春の積雪をもたらした昨日の天気。その中で私は結婚式に参列してました。仕事上で私の一番弟子と称される気のいい男の華燭の典です。本人の人柄もあって、外の天気を忘れさせる暖かないい結婚式でした。よき伴侶を得て、ここからもいい人生を歩んでほしいと切に願う次第です。