前回の記事の,アオダイショウが守る沢のパンニング結果。地質図で「含ざくろ石花崗岩」地帯を貫く沢を見つけて,ざくろ石の大きなのを期待して出かけてきました。とりあえずご報告だけの記事です。
採ってきた砂。花崗岩地帯の割にはあまり白くありません。まずは磁石で磁鉄鉱を除きます。
鉄片も含まれていて結構な量でした。
ラミエル型笑結晶は含まれません。アレは本当に「ざくろ沢」でしか見ていない。
「アレ」→
で,選別してみたのだけど…… 正直言います。がっかりです。
ざくろ石はありました。その意味では期待通り。産総研さん,あなたの地質図は本当に素晴らしい。でも大きいもので1ミリを少し超えるくらいの,玄武岩のと同じ大きさのものばかり。おいおいおい,オマエ本当に深成岩か。ここは本当に花崗岩なのか。
いやそう言われても困りますよね。私が勝手に期待してたのは筑波山塊の巨晶ざくろ石,そう全国でも稀な大きさの博物館クラスのものでした。基準が,というか期待値が大きすぎた。ちゃんとざくろ石があったというだけで満足すべきです。ざくろ石がある場所という私のポケットが増えたことを喜びましょう。たぶんもう来ないけど。
高温石英っぽいのもあった。
これ,他所ではよくある透明じゃない高温石英だと思うのですがいかがでしょう。どこからライティングしても四角い影が出ます。
たぶん輝石。玄武岩の沢でも出ました。あちらではかんらん石も見られたので,やはり花崗岩ではラインナップが単純です。
…… 決して文句を言ってるのではありませんよ。
自然に分け入って,ひたすらに美しいものを求め続ける。その造形やら生き様やら,不思議であることも脅威であることも私には自然の美しさの一部です。フィールド行はこうして空振りになることの方がむしろ多いけど,そういうものだと思っているのでどうということは。休日をこんなことに費やしてきたことに一片の悔いもありませんし,これからも…… できるなら偉大で高次な「自然」に呼ばれるその日まで,歩き続けていきたいと思うのです。
↑ 通勤途上に寄った公園にて。名は知らねども,こういう美しさに心が動くのです。