ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

海岸の黒メノウ

 

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             さ~ぶ~い~よ~


 …… 頭の悪い導入ですいません。通勤の車の外気温計が-6℃でした。大寒だいかんの水戸から,ジノ。です。


 今日は私が海岸で拾う「黒メノウ」について。以前の記事は最後にリンクを張っておきましたのであとでご覧ください。

 

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「メノウ海岸」で拾える黒い石がすべてメノウなのではありません。玉髄・メノウ以外にも黒曜石チャート泥岩・粘板岩ホルンフェルス玄武岩などなど,可能性はいろいろです。

 

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 私が黒メノウと判断する条件は ① 赤や透明な部分が残っていて,生成後に黒化した状況がわかるもの② 貝殻状の割れ口③ 縞模様④ 晶洞の存在,などなど。そのあたりは自分に厳しく,勝手な思い込みで大騒ぎしないように戒めています。いえ,本来いい加減な男なのですが,こんなブログを参考にしてくださる方もおられるので,ご迷惑をかけないために。


 で,先日拾った石をご紹介します。目が合ったとしか言いようのないお気に入りで,以来ずっと手許に置いています。

 

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 これだけだとただの黒い石。

 

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 でも横から見ると,お?

 

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 上から見ると…… 晶洞だ。

 

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 普通のメノウのこんな部分が,見事に黒化して。

 

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 晶洞の内表面だったと思われるこの目玉模様は

 

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 こんな仏頭状構造が削れたものです。

 

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 貝殻状に割れた晶洞の奥,きらきらと輝くあたりは

 

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 小さな水晶がやはり黒化して,その結晶面が光を反射しています。

 

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 金色に光るのは金…… ではなく,たぶん黄銅鉱あたり。

 

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 ピントをずらすと…… ああきれい。

 


 一般にスモーキークォーツ(煙水晶)として知られる黒化石英は,石英が長い時間放射線に晒されて色付いたものだそうです。この海岸のメノウたちも,元は赤や白だったものが時の試練の果てにこんな色になりました。たぶんこの沖合の,深い海の底で。

 

 そんな論理的解釈の一方で,私には石を擬人化するというか,石に心とか感情とかを投影してしまうことがあります。同じ海岸でも黒化しないメノウもあるわけで,そこには石ごとの個性があると感じてしまうのです。間違いなく,この世に同じ石というものは存在しないのですから。

 


 というわけでこの石,いったい何に絶望してこんな漆黒をまとうことになったのか。

 石は黙して語りません。

 

 

 

 

 

↓ 過去の黒メノウ記事。その時々の私見も含めて。

海辺のメノウは潮騒に色づく /久慈川の黒メノウ - ジノ。

海風に吹かれて生きものやメノウを見る - ジノ。

 


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