蛍光ネタが続いたので,ホタルの光を撮りに行きました。ちなみにホタルの光は
「発光」であって蛍光ではありません。
昨年も6月にホタルの記事を書きました。写真はうまくいきませんでした。今年はカメラもレンズも一新したので,撮影データを確立しようと思います。
シャッターを押せば写るというものでないのはよくわかってます。今年はカメラの設定を事前にしておこう。カメラメーカーのHPを参考に,以下の諸元で撮ってみます。
ホタル撮影設定諸元
・三脚,リモコン,F2.8以上の明るい広角めのレンズ
・ピント:マニュアル 拡大アシスト機能:切
・露出:Mモード 絞り開放 シャッタースピードはBULBで10秒~1分
・ISO感度:初期値は400で
・ホワイトバランス:「太陽光」もしくはAWB(オート)
・ノイズリダクション:入
・AF補助光:切
・ファインダー/モニター :ファインダーで固定
…… ではいってみようか。
1日目 使用レンズ:シグマ16ミリ F1.4
夕闇迫るなか,さっそく光っておりました。いつもは6月に入ってから見に行くのですが,今年は季節が二週間は早まっている感があったので早く行かなくちゃ,と思っておりました。あ,ゲンジボタルです。
時間とともに数が増えます。
ゆるやかに音もなく飛び交うホタル。こういうのは何枚も撮影し,画像処理ソフトで「比較明合成」という処理をすると画面いっぱいに群れている写真になります。でも…… ゆっくり明滅するゲンジボタルでこれをやると,本当にムシが群れ飛んでいますって感じになってしまうんですよね。線虫がうごめきまわっているようにも見えて,私はあまり好きな絵面ではありません。「比較明合成 ホタル」で画像を検索してみると作例が見られます。
これは,右下にいる雌にオスどもが群がっているところ。やーねオトコって。昆虫はたいてい雄のほうが早く羽化して雌を待ちます。さすがにまだ5月,オスばかりが目立ちます。
初手はこんなものかな。レンズが明るすぎて背景が昼間のように写ってしまった。私が欲しいのは暗い中で明滅するホタルなのですが。
2日目 使用レンズ:タムロン28-75ミリ F2.8
気温が下がりました。ホタルはどうかなと心配しましたが飛んでました。今日は先日より暗めのズームレンズです。
露出は30秒ほど。
やはり暗めに写ります。ISO感度をいじろうかな。
と思っていたら,いきなりホタルが飛ばなくなりました。ぷしゅーっという感じでみな草の間に下りてしまいました。おいおいおい。
もう飛びません。「地上の星」になってしまいました。1日目ではまだ盛んに飛び交っていた時間です。たぶん寒いんだろうと思います。今日はここまでにしましょう。データは取れました。
ちなみにこちらは夜空の星。返す刀で撮ってしまった。しし座のレグルスあたりです。これはもっとISO感度を上げないと写真にならない。
最近よく新聞やネットで紹介されるホタルの写真はヒメボタルという種類です。短いフラッシュ光を閃かせながら直線的に飛ぶので,比較明合成でそれは見事な光の花園みたいな写真になります。いいなあ。名古屋とか大阪のが有名ですが,残念ながら茨城ではヒメボタルの産地は山の上に限られていて,ひょいと車で行ける場所ではありません。
いえいいんです。水戸に,地元にゲンジボタルがいてくれるというだけで私には宝です。しかもこの場所は人に知られてなくて,本当に静かにホタルを見ることができます。そう私は,なによりこの里山の夜を楽しんでいるのです。
というわけで悪意はなかったんですが暗がりに車を停めていたカップルさんごめんなさい。人が来るとは思わなかったでしょう。いやほんとにごめんねー。