今日もどかんと晴れた夏の日です。またフィールドにいます。
前回の玉川で1か所行けないポイントがありました。一番大事な,他の方にはたぶん知られてないポイントです。
サワガニがいたり
ハリガネムシがのたくっていたり
オオクチバスが取り残されてたり。清流でない代わりに生命にあふれる玉川です。
ひとが来ない場所ゆえ,それなりに。ああクリーニングが大変そう。
最近玉川に行くと,昼食は玉川村のセイコマートで温玉肉丼を頂きます。木陰で風に吹かれながら食すのが何とも贅沢な気分です。安上がりに出来た人間ゆえ,些細なことが幸せなのだ。
さて,フィールドは1日1か所が基本なのですが,今日はまだ時間も早く体力的にも余裕があります。よし,一つ久しぶりにざくろ沢でも覗いてみるか。
ざくろ沢に行く目的は今や「ラミエル型磁鉄鉱」。3か所あるざくろ石ポイントのうちのただ1か所,しかも磁鉄鉱は局在していてうまくその場所を探し当てられるかというバクチ的要素も楽しみなのです。
いつも通り林道の入り口に車を停め,長袖長ズボンにナタを下げた完全武装で林道を行きます。林道から沢まではいつもハードなヤブ漕ぎです。
さあここからいつものポイントC,と慣れた足取りで降りてみたら…… あれ?
ここ違う! いつものポイントじゃない!
化かされた……
思わず呟きました。だってそうでしょう。ここざくろ沢は玉川同様私が隈なく踏査したフィールドです。ポイントを間違えるはずがない。
ところがここでもう一つ思い違いをします。ここはポイントCよりも下流に違いない。あと少し遡ればポイントに着ける。このまま沢を遡っていこう……
さあそれからが悪戦苦闘。ナタで藪を切り開き,倒木を越え,獣道を通って滝を巻き。
1時間あまり,涼しいはずの沢で汗だくになりながら上流を目指します。なんで上流へなどと根拠ない判断をしたのか,自分でもわかりません。やはり化かされていたとしか思えない。
そして沢の傾斜が大きくなり急流が連続するようになって,ようやく気付きました。こんな上流にポイントはないと。
冷たい水で顔を洗い,飲み物を流しこみ,落ち着いてみます。この上には林道があるはず。取り合えずそこまで登っていこう。
幸いにしてヤブの薄い場所でした。
こういう局面で必ず現れるのが冬虫夏草カメムシタケ。見守ってくれていると考えよう。
で,ようやく林道に登り着きました。そこから入り口に戻る方向に歩いていったのですが,途中で本当のポイントCへの降り口を見つけました。驚いたことに,倍以上の距離まで林道を進んでから降りていたのでした。私には本当にあり得ない判断ミスをしてます。化かされた,ということで自己防衛しておこう。どうしようかと迷いましたが,改めてここから降りて少しだけでもパンニングしていきます。…… ヒグラシが鳴き始めました。
玉川のついでにざくろ沢でも見てやるか,そんな不遜な性根を沢の神さまに見透かされていたのでしょう。フィールドをナメるとこうなるという見本です。反省しなくては。
ともあれ久しぶりのざくろ沢,清く冷たい水が心の澱おりまで洗い流してくれました。神さまも機嫌を直してくれたようで,ちゃんと磁鉄鉱を授けてくれました。
車まで戻って全身のクモの巣をはらっていたら,帽子に大きなクモを乗せてきてしまってました。巻き添えって奴でしょうか,ごめんね。
コロナもオリンピックも,私のフィールド行脚にはなんの影響も及ぼしません。実を言うと給料は少し減りましたがもともと低コスト体質なのでどうということはありません。今日も一日遊ばせてもらって出したお金はコンビニ弁当 ¥600のみ。飲み物も安くまとめ買いしたものを家から持参したし。
最後に,茨城ならではの壮大な空をご堪能ください。結局今日もいい日だったのです。
↓ よろしくお願いします。