先の図書館の記事と実は同日です。
台風の雨は大したことはありませんでした。これはひょっとすると玉川でメノウ掘りが出来ちゃうかな。
はいわかってますよ,大雨の時用水路を見に行くレベルの馬鹿です。大丈夫だってば,ちょっと見てくるだけだから,とかいうジジイと同レベルです。いいんです,私もそんなジジイだから。
なんてやり取りを頭の中でしながら常陸大宮市の旧玉川村の道を流しておりますと,道に沿って白い花の群落がありました。おお!
幸い今日はカメラを持ってます。500メートルほど過ぎたところで安全に車を停められるスペースを見つけ,α-6400 片手にてくてくと歩いていきますと…
この真昼間に炎天下に,なぜ歩道上にいるのだアブラゼミよ。
そんな目で見るなよお。
仕方がないので傍らの柿の木に付けてやりました。
アブラゼミをやり過ごすとまた何かが。
メ,メノウ ?! どうしてこんなところに。ここは玉川村とはいえ川から遠い,台地の上の道のかたわら。メノウが産するわけがない。
持ち帰って洗ってみましたが,縞模様のあるまごうかたなき玉川メノウです。なぜだなぜだなぜなんだ。しばし悩みましたがまあメノウが手に入ったんだから良しとしよう。 え?拾得物の着服だって? 立件できるもんならしてみせてってば,ほほほのほ。
このあとも路上でシデムシが交尾している脇をその幼虫が通り過ぎていくのを観察したりして,どうしようさっぱり目的地にたどり着かない。先に進みたいのに進めない,進ませてもらえない,そんな夢をよく見るんです私。
とは言えこれは現実。足を動かせば明日にだってたどり着けるのだ。ようやく車中から見た白花の群落にたどり着きました。
これ。
オオバギボウシの群落です。おおすごい。これが道路ぎわにあるのだから玉川村すごい。いや道路ぎわだから残されたと言うべきか。
最近,山中でこの花の群落を見つけにくくなりました。ギボウシ類が食用になることが知られてしまい,山菜取りの連中に根こそぎ持っていかれてしまうんです。いま山菜取りをしているのはマナーも礼節もない人たち。食べる分以上に取って親類縁者に配り何らかの優位性を得ようとするような,浅ましいとしか言いようのない所業をよく見かけるようになりました。頼むから,夏の林床を埋めるこの花の美しさを知ってくれ。
じっさい,日本のギボウシの仲間は外国に持っていくと大変喜ばれるそうです。花も葉も美しい,株がどんどん増えるのでグランドカバーにも最適だと。
それが日本でそれほど話題にならないのは,そして花期に盗掘の対象にならないのは,少なくとも東日本では,たぶんヤマユリが一緒に咲いているから。この大輪の美女が傍らで群れ集っていては,大抵の花は霞んでしまいます。しかもヤマユリはよく認知され大切にされていて,ヤマユリがあるとその草むらは刈られない。二重の意味でヤマユリに守られ,オオバギボウシは安心して開花できました。ここはそういう場所です。
ほんの3,4日前が一番美しい花姿であったと思います。花の旬は一瞬です。爛熟した姿もこれはこれで一興なのですが。
来年は早めに様子を見に来よう。その時私はどういう立場で何をしているのだろう。優雅にこんな花めぐりが出来ていれば重畳なのですが。
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