ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

今日はそういう日の玉川

 

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 長雨もようやく収まり,雨のない日が一週間続きました。川の水量が減った。今日は土曜。さあメノウ拾いだ。


 早朝に家を出ました。今日は玉川のポイントをすべて巡るつもりです。

 

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 で,第1ポイントがここ。例の「メノウ師匠」の場所です。うわあああ,大変なことになっている。

 

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 この中洲のようなの,すべて人の手で掘り上げたものです。溝のように掘ってメノウを探す手法。人力土木工事。すさまじいまでの労力がつぎ込まれてます。

 

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 これもそう。

 

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 こちらは爆撃の跡ではありません。穴を掘る採り方です。

 

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 溝派と穴派が総力をあげて川の姿を改変しています。何という営為,何という執念。私なぞが入り込む余地はありません。

 

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 川底に大石が並べられてます。対岸から渡るためのものと思われます。すっかり紳士の社交場になっている。


 掘り方の違いから3グループは来ていたと思われます。たぶん祝日だった木曜日に,ライバルの機先を制しようと玉川に。で,一堂に会してしまったと。まだ水位が高かったと思いますが,水に浸かって肉体労働をしてでもメノウを得るべし,ということですか。この前向きな姿勢,メルカリで売る目的の人たちもいたんでしょうね。それだけの人が掘り返してもまだメノウが採れたのか。 …… メノウは軽くて流されやすいので,玉川でも集積する場所は限られます。ここは本当にいい場所なのでしょう。


 私にも責任のあることですが,随分遠くから一発狙いで玉川においでになる方がいるとか。確実にメノウを採りたかったらこういう場所が良いでしょう。掘れば何かは出るでしょうし,プロの方々からアドバイスをもらえるかも。でも私は遠慮します。フィールドで他人と競合するなんてぞっとする。次のポイントへ。


 実はここでトラブルが発生いたしました。長年連れ添った愛用の長靴が浸水です。右足にじわじわと水の感触が広がって参りました。まだホームセンターは開店してません。ハンデを背負っての玉川,さあどうなりますか。

 

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 野は秋色が深まって参りました。玉川の土手は多種多様の帰化植物が繁茂して,ちょうど花期のものも。

 

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 マルバアサガオ。変な模様だなあ。

 

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 こちらは真っ青な品種。この色は好みです。

 

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 同じヒルガオ科のマルバルコウ。至る所で見かけるようになりました。

 

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 ワルナスビも花はそれなりに可憐です。

 

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 アレチウリ。何も褒めるところがないなあ。

 

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 水中を何か巨大なものが高速で移動していく。ゴジラか! ズゴックか!

 

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 でした。水中からいきなり空へ。潜水艦が飛行機に。…… ってすげえな。昔の特撮「マイティ・ジャック」を思い出しました。好きだったなあマイティ号。

 

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 次のポイントは少し上流に行った橋のたもと。やはりここも掘られていた。もっとも,ここは掘っても出ない場所で,これを為した人も戦果はなかったでしょう,数か所堀って引き上げたようです。

 

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 とっとと次のポイントへ。ここはあまり知られていない場所だと思います。以前あった河原が無くなっていた。

 

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 いきなり水中に見つけたのがこれ,草食獣の臼歯。ここでサメの歯を見つけた方もおられますが残念ながらこちらは地質時代のものではありません。たぶん現代のイノシシです。でも歯ってお守りになるし,なんとなく幸先がいいような。いいえ,右足が水に浸食されていく感覚が本日の運命を告げています。じわじわじわ。

 

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 最初のひと掻きでいきなり出た。

 

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 わあびっくり,けっこう上モノ。期待してなかったので本当にびっくり。でもその後はいくら掘っても出ず,これ一個で終わりました。いえ,投下した労力の微々たることを思えば十分な戦果です。次のポイントへ行きましょう。ああガボガボ音を立てる右足が重い。

 

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 ゲンノショウコの赤花。キレイです。でも今日のカメラ「権三ごんぞーさん」とは相性が悪いようで,現物より青く写りました。紫外線を反射してるのかな。

 

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 さあ次のポイントは,ずっと前に小さく薄く真っ白の玉髄を拾っただけの場所。全く期待していなかったのですが

 

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 河原に落ちてた。

 

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 分厚くてズシリと重い,玉川では珍しいタイプ。そういえば春にオオバギボウシの花を撮ったときに道路で拾ったのとそっくりです。同じ由来なのだと思います。


 二匹目のドジョウを狙って同じ河原を掘っても,もう出ません。なんとなく今日の流れが見えてきました。ひとつのポイントに一個だけいいのが置いてあります。それが今日の玉川からの取り分。いいのをあげたからもうお帰り。そういうことなんだと理解しました。ひょっとして長靴のことに配慮されてるとか。さて次のポイントはどうなるか。

 

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 ハネナガイナゴが飛びついてきた。子どもの頃の遊び相手でしたが,今や希少種です。

 

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 路傍にこれは本当のアサガオ

 

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 次の,最後のポイント。まさかと思っていたけど,本当に一個だけ拾えました。なんかえらくゴツイいのが。

 

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 私が玉川で拾った中で最大級の大きさ。色も縞模様もいい。玉川ではもうこのレベルは無理だと思っていました。一個だけでももったいないというかかたじけないというか,私には戦艦大和級です。もう帰りましょう。今日の玉川はこういうルールの日なんです。私は別におカネが絡むわけでなし,自然に対して欲深になることだけは自分に戒めたいと思います。

 

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 なーんて。実を言うとこの後久慈川にも行ってみたんです。いい河原を見つけたもので。今日はイケる!なんて。でも小さなかけらを二つ拾っただけ。いいのを一個,というのは玉川だけの話だったようです。

 

 

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 なんのかんのってやはり欲をかいてしまっていた。人間って弱いなあ。

 

 

 

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