ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

#中村智恵ドールハウス展

 

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        おててがさむいよー。


 おかしな導入ですいません。今日は休養日で出歩く気はなかったのですが、冬場の必需品ドライビンググローブがチョけていたので駅南のイエローハットに新しいのを購入しに行きました。手が寒いのが苦手だけどポケットに手を突っ込んで歩くのも嫌で、外出時に重宝するんです。


 さて、これだけで帰宅というのも味気ない。チラシで見た展覧会を見ていこう。

 

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 このブログで二度目の登場、常陽史料館。地元の銀行が運営する小美術館で、地域の芸術家を積極的に紹介してくれています。

 

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 今日のはこれ。ドールハウスだって。身長14センチの人用。おおお面白そう。ミニチュアものは大好き。

 

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 作家ごあいさつ。今まで存じ上げないでごめんなさい。

 

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 エントランスの光の入り具合がいつも素敵です。

 

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 そのエントランスの真ん中に置かれた第一作品がこれ。逆光で真っ黒になってしまいましたが、この展覧会の見どころをこれでご説明させていただきます。

 

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 作品タイトル「ケイティの住居」。そういう画家が住んでいる家だと。作品ごとにちゃんと設定があり、ストーリーがある。それを手仕事で表現する。

 

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 リカちゃん人形のおうちを想像なさる方もおいでと思いますが、そういう工業的量産品ではありません。すべてが小さく、手作りなんです。

 

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 申し上げておきます。フツーの室内写真に見えるものもあるけど、写っているものはすべてミリ単位の細工で作られているのだ。うわあ気が狂う。

 

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 散らばる新聞の活字はミクロン単位。…… さすがにこれは縮小コピーだよねえ。

 

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 標本箱の蝶はすべて外国産の、ほぼ実在のものです。何を資料にしたんだろう。もっとも実物はそれぞれ大きさの違う種類なのですが、そこはまあご愛敬。本当にミリ単位で立体的に作ってあります。

 

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 額縁は薄い木材を切って貼って色を塗り、そこに古い写真を縮小して貼り付けて。一つの額にどれだけ時間をかけたのか。

 

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 屋根裏の古新聞。きちんと折って、しっかり縛って、黄ばみまで付けて。

 

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 ステンドグラス…… は何で出来てるのかなあ。

 

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  本の高さは1センチくらい。壁紙は、既製品だよね? 描いてないよね?

 

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 最新90ミリマクロレンズがさっそく大活躍です。

 

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 繰り返します。手作りです。

 

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 お次は「森の棲家」。

 

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 ドライフラワーはともかく、このガラス瓶って売ってるの?コルクはわざわざ削ったの?

 

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 この細部へのこだわりが素晴らしい。

 

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 ツリーハウス。小さなブナの木に小さな家、だそうです。

 

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 室内の作りこみもいいのですが

 

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 驚いたのはここ。私には一目でわかりました。葉も花(雌花)も、ちゃんとブナなんです。ブナと設定したらちゃんとその葉と花を調べて造形する。当たり前のようで実は凡百の作家がおろそかにするところです。この中村さんという会ったこともない作者の人となりを知ることができました。

 

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 湖のほとりに建つ、新婚夫婦の住むコテージだそうです。

 

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 毛糸屋さん。

 

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 カフェ。

 

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 メキシコの死者の祭。日本のお盆を明るく楽しくしたようなものだとか。祭壇のパイナップルやバナナ、マリーゴールドの花まで正確に作られています。

 

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 これは作者のお弟子さん方が一部屋ずつ担当したマンション。私はこの5号室「魔女の部屋」がものすごく趣味です。センスの良さとこだわりが素晴らしい。

 

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 ご紹介した以外にも見どころは一杯。無料で見るのが申し訳ないほどでした。

 

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 それにしても。何で私はミニチュアに心奪われるのだろう。なぜ小さきものが好きなんだろう。今日の自分の写真を見て理由がわかりました。説明用に引いて撮った全景写真以外は全部、マクロレンズで寄りまくって小さな調度品ばかり写しているんです。大きいもので数センチ、多くはミリ単位の小物を拡大して、その精緻な細工や美しい彩色に感動する。何のことはない、私が生物屋として野生の花や昆虫に接する作法そのものです。私の目に馴染みのサイズというべきでしょうか。神は細部に宿る。いつも言う私の美と感動の基準点が、今日の写真にも写り込んでいるのでした。中村智恵さんのドールハウス展、私自身のモノの見かたというものを再認識させてくれました。

 

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 ちなみにこの記事のタイトルに#ハッシュタグが付く理由。まあこんなブログですがなにかの足しにしていただければ。

 

 

 

 

↓ 前回の常陽史料館。

鋼鉄の柔らかな生命,正野豪勇の立体造形 - ジノ。

 

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