玉川流域、稲刈りは九割がた終わりました。台風14号は東海上に去りました。水が引けば、いよいよ玉川メノウ私的解禁でございます。
というわけで荒天が収まった二日後、フライング気味ではありますが強行偵察に出撃いたしました。
水は引いてない。というかいつもの雨後より増水したまま。やっぱり台風の雨はすごい。
とはいえ引き下がってはいられません。長靴に軽く浸水しながら掘ってみたら、小さいけど縞模様のステキなこれぞ玉川メノウってのが出ました。うん、確実に新たなメノウが流されてきてます。いいシーズンになりそうです。
で、まあ、あちこちちょこちょこと川の様子を見まして、目に付いたのを拾わせていただきました。増水と濁りで見えるのは白っぽいものばかり。私の玉川ルールで真っ白いのは拾わないというのもあって、今日の収穫としては9つ。
偵察目的だったことを考えれば上等です。… 露出オーバーなのはメノウに合わせたから。1センチ方眼なのでだいたいの大きさはおわかりになりますか。
攻殻立ち。幅の関係で7つだけ。
いくつかご紹介します。これが今回の最大級。大きさはともかくとして、景色がよろしい。
最大のポイントは大きく深い晶洞。入り口にある丸い仏頭状構造が表情を作ってます。
さらにどの側面にもいい縞模様があります。人に差し上げたら喜ばれるだろうなあ。
お次はこれ。
露出を変えて見ていただきます。これは「異形変」の時の「マタ・ハリ」と同じ、鍾乳石のように溶け落ちた姿で固まったもの、ただし残念ですがそのつららのような部分がほぼ脱落しています。それが残っていれば銘を号してやれたんだけどなあ。
残ったつらら部分。
それでもマタ・ハリ同様、妖艶な艶はなかなかに魅惑的です。
次のこれは。おおおこれは。
他の鉱物の結晶形が型押しされたメノウ。海や久慈川で過去に3個拾ってますが、とうとう玉川で見つけた。
マグマが冷えていくとき、融点の高い鉱物から順に結晶が成長していきます。そして最後に残ったすき間に石英(メノウ)が固化する。先に他の結晶があると、その形がメノウに型押しされることになります。やがて風化とともに先の鉱物は崩れ去り、硬いメノウに押された型だけが残る。小さなドラマを感じてしまって、好きなんです。
何の結晶だったのでしょうか、細長くて断面がひし形です。これはシロウトには見当もつきません。そして興趣も尽きません。
最後に小さいのを2つ。特に最後のは、最初の写真の河原をひと掻きしたら出たもので、今日採った中で一番小さい。
小さいけれど一番きれいな縞模様があります。
この2つは、紙やすりをかけて面をきれいに磨きました。労力をかけましたが実は例の河原のお供物用、差し上げ用です。河原で拾ったら、さぞや喜んでもらえるかと。
玉川流域、今年は草刈りと除草剤散布が大々的に行われ諦めていたのですが、ちゃんとオグルマが咲きました。何とはなしに、有難いと感じます。お散歩、花追い、メノウ拾い。いい季節のはじまりです。
↓ ご参考に。今回の記事、初めてこのブログにおいでの方にはわかりづらいかと。
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