ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

オパールも光る。番外も光る。

 


     はいこれ、オパールです。蛍光を発してます。


 福島県宝坂産の購入品です、あしからず。オパールもメノウも共に微細な石英の結晶から成っていて、オパールとはその結晶が丸くて、すき間に水を含むものを指すのだとか。宝石のオパールは結晶と水のあんばいが良くて虹色(遊色)を呈するものですが、そこまでのは日本ではほとんど産出しません。宝石級でなくてもこんな風に蛍光を発します。

 


 さて、運命の処するところでわが手に落ちたメノウたち。いずれも大切にしようと思いますが、どうもいろいろな素性があるようで、ひとつ紫外線を当てて別の一面を見てやろうかと思い至った、というのが前の記事でした。今回は手元にあるこの二皿分を試そうかと。

 


 これは久慈川本流系と、右手前には玉川のもいくつかあります。

 


 光るのはやはり久慈川系の、晶洞部分かな。

 


 こちらは比較的最近の、久慈川玉川とりまぜまぜ。

 


 おおおっ。

 


 落ち着こう。光った玉川系を一つずつ検討します。これは6/29の記事「 川底掘って夏は来ぬ - ジノ。 」でご紹介したメノウ。

 


 仏頭状構造の上を「玉滴石」というオパールの一形態が覆っています。

 


 水を含ませると半透明になる。

 


 この玉滴石の部分が、あの宝坂のオパールと同様に光ります。マグマが冷えていって最後に残った熱水の、そこに含まれるケイ酸分が微量のウランと共に固化したということでよろしいのでしょうか。石のドラマを感じちゃいます。

 


 同じ記事でご紹介した「熱水のつらら」。これもほのかに光りました。

 


 うれしかったのはこれ、前々記事「 玉川メノウ始めました - ジノ。 」で大喜びしていた型押しメノウ。やはり晶洞部分で固化したようで、濃淡面白く光ります。

 


 そしてこれ。こんな強く光る玉川メノウは初めてです。

 


 初のお披露目になります。一度、玉川に流れ込む小さな流れに足を踏み込んだことがあって、そこは後にも先にも白い玉髄すら見たことのない、まあ玉川ではハズレの場所です。陰鬱な曇り日で、何の期待もせずに流れの中をそぞろ歩いておりました。そこに雲の切れ目から一筋の光が差すと、強烈な赤い光線が私の眼を射りました。あまりに鮮やかな赤だったのでてっきりプラスチックか何かの人工物かと思ったのですが、拾い上げてみると立派なメノウ、それも久慈川玉川いずれでも見たことないような独特の形態です。大雑把に言って直方体、立派な厚みがある一方肉眼レベルの結晶構造や晶洞構造は何もなく、成因もどんな部分なのかも見当が付きません。とにかく天からこれ拾え、と示されたお宝と思って手元に置いておきました。まさかこんな芸があろうとは。

 


 他の光る玉川メノウと比べても群を抜く光の強さ。やはりこれは特別扱いせねば。いずれ名も号してやろう。

 


 おまけにこれも。

 


 そうですあの、赤メノウに囲まれて鼻の下を伸ばしてた黒メノウです。石英層が光りました。ここまで黒くなるには億年単位の時間を要しているはずですが、決して老境ではない妙味があって懐が深い。机上で時計の台座になってくれてるし、これにも何か名をつけてやろうかと思います。

 


 わあどうしよう。石と付き合うのが楽しくなってしまった。それぞれに個性があって、知るほどに面白い。人と付き合う楽しさと、どこか通ずるところがあるような。

 

 

 

 

↓ この黒めは、なぜか何度も記事になってます。

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