ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

大森ダンジョンに迷う

 

    


 本日、読者の「ゆうゆう」さんに薦められていた「大勾玉展」に行ってまいりました。いえいえ、以前から出不精の気はあったのですが最近は本当に外出を面倒くさがるようになっていました。こういうお誘いは自分を叱咤するよい機会です。前にも申しましたが、私にとって外界はダンジョン、外出はいつも小冒険。ましてや東京行となると私にはサバイバル要素もあります。地図一枚を片手に、東京都大田区というおよそ私の人生に縁のない土地をこの足で冒険してみようか、という気持ちでした。じつは私、道に迷うのも大好きなんです。でも東京23区内というのは私のこれまでのどのダンジョンとも異なる異世界、近年まれに見るくらいの大クエストになったのであります。

 

目次っぽいもの

 

 

1.ふるさとをあとにする

 きょうは金ようび。こんしゅうはいそがしくて、へいじつは木ようまでよていがありました。土日は会期さいごのきゅうじつなのでたくさんのぼうけんしゃがくるにきまってます。きょういくしかない。

 

  
 ちょうスピードでそらをとぶ「ひたちごう」をしょうかんしました。「しながわ」までひとっとびだー。


 どんどんかわっていくけしきを見ているだけであっというまにつきました。それにしてもまわりのぼうけんしゃやむらびとたちは、みんなちいさな板をだまってみています。なんだかきもちわるかったです。

 


2.いりぐちにたどりつけない

 ぼくっておばかです。「しながわ」から「しぶや」行きの「やまのてせん」にのってしまいました。のってから、もくてきちの「おおもり」がいきさきにないことにきづきました。なぜ「けいひんとうほくせん」にのらなかったんだろう。これはきっとまじょのしわざにちがいない。いやおうちを出るときにたいじしたアゲハチョウのようちゅうのたたりかもしれない。だいじなサンショウをたべていたおまえがわるいんだぞー。


3.くらやみざか

 「しながわ」までもどってのりなおして、ようやくダンジョンのいりぐち「おおもり」につきました。せいしんてきにかなりつらくなりました。がんばれぼく。

 

        
 まわりのひとがみんなもっている「すまほ」という板で「じいぴいえす」をつかえばみちあんないまでしてくれるそうですが、そんなのつまらない。ぼくはおうちでしょうかんした「ちず」一まいでぼうけんするのだ。おもしろいみちをとおるぞ。まずは「くらやみざか」だー。

 

  
 すっごいきゅうなさかです。くらいです。むかしはもりだったそうですが、いまはいえのへいにとりかこまれてます。こんなところにいえをたてちゃうって、「とうきょう国」のひとたちってすごいなあ。


 まわりのおうち、みんなおかねもちそうで、とまっているばしゃも「びいえむだぶりゅー」とか「べんつ」とかのたかそうなのばかり。きっと「きぞく」にちがいない。でもおうちはみんな1かいがしゃこで、げんかんへはせまくてきゅうなかいだんばかり。おとしよりになったらどうするんだろう。しあわせならいいけど。

 


4.どこだここは

 どうやらくらやみざかのまもののじゅつにはまったようです。きゅうにじぶんのいるばしょがわからなくなってしまいました。どこだ、どこだここは。

 


 としけいかくのあるこうがいとちがって、ここはめいろです。みちがこまかくてごちゃごちゃ。ものすごく「でこぼこ」なちけいにそって、みちはまがりえだわかれし、いつのまにかすすむほうこうが90どズレてしまったようです。そしてほんとにさかだらけ。のぼりざかとくだりざかがおんなじだけあるんです、すごいとおもいません? かなしくなってみちにしゃがんでくすんくすんとないてしまいました。きりさめがふってきました。


 …… そろそろ皆さん疲れてきたと思われるので、普通に戻しますね。

 


5.むらびとにたすけられる


 道端に公共施設がありました。一般人は対象外の施設です。迷惑とは思いましたけど、受付の方に道を尋ねてみましたら、なんとグーグル地図に道順まで書き込んで印刷してくれました。あああ、むらびとさんありがとう(まだ抜けてない)。迷惑が掛かるかもしれないので名は秘しますが、本当にありがとうございました。

 


6.たからにたどりつく


 そしてとうとう到着、大田区立郷土博物館。電車を間違えたのも、みちにいや道に迷ったのも結果としては何だか楽しかった。これぞダンジョン。でも23区内はもう歩くのはやめます。ダンジョンのレベルが高すぎる。

 


 ズンズンズンズンズン♪ 大勾玉展! 期待が高まるぜ。ソニーαと交換レンズ2本をデイバッグから出そうとしたら

 


7.とれない

 受付で愕然としました。撮影禁止だって。HPのどこを見てもそんなこと書いてなかったような。聞けば、資料を貸し出してくれたよその博物館とかがいずれも写真はNGと言ってきたそうです。

 どいつもこいつも尻の穴が小せえなあオイ。

お宝なのは確かなんですけどね。おかげで水戸から背負ってきた荷の重さの9割が無駄になりました。いいです、目に焼き付けていきます、かつてそうしていたように。


 展示は素晴らしかったです。日本全国あらゆるタイプの勾玉がこれでもかと並べられてもうおなか一杯。勾玉ってこんなに出土してたんだ。材質もヒスイから琥珀、滑石に水晶、そしてもちろんメノウ。こんなに一遍に勾玉の全タイプを見られることってないと思う。ゆうゆうさん、よくぞお知らせくださいました。来てよかった、と心から申し上げます。


 ちなみに会場の最初のガラスケースの一番目に展示してあったもの、なんだと思います? そこは「勾玉の素材」というコーナーで、最初に置いてあったのは「茨城県・玉川の瑪瑙」でした。私の眼にはものすごく見慣れたものが、あの色あの形で置かれてました。個人蔵、とありましたけど、なんだ私でも貸し出せるぞ、撮影禁止なんてケチ臭いこと言わずに。


 千葉県出土のメノウ製勾玉がたくさん展示されてましたが、千葉にメノウ産地ってありましたっけ。埼玉県出土の加工前の原石、どう見ても玉川メノウでした。交易の結果としてそこまで伝播していて、その勾玉を首に下げた首長がコレは遠い国から運ばれたもんだ、なんてエバっている姿を想ったら嬉しくなってしまいました。

 


8.まっすぐかえる

 当初は帰路に秋葉原に寄ってラヂオ会館やらヨドバシカメラやらを冷やかす予定でしたが、胸も心も足までもパンパンです。もう今日はまっすぐ帰ります。

 

   
 受付で1枚だけおみやげのカードを選ばせてくれます。もちろんメノウの勾玉を選びました。

 

 


 会期は16日まで。この記事を読んでから行ける方もそうはおられないかと。平日の今日でさえごったがえしておりましたので、最終日には入場制限が掛かるかもしれません。図録も完売しております。およそ情報としては役に立たない記事でした。それでも行ったろかいという人のために。

 

 決して駅から歩くことのないように。魔女の呪いが掛かります。

 

 

 

 

 

↓ 私にとっては。
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