ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

金色の雨が降る

 


 日曜日。やってまいりました御岩神社。今年の初参拝になってしまいました。よくお詫びしなければ。

 


 はてしかし。鳥居下足洗い場のコケや落ち葉がやけに汚れてます。雨はしばらくなかったはずですが。

 


 傍らのツバキの葉にも。なんか黄色い泥です。…… で、しばらく見つめて気が付いた。これ スギ花粉 だああ。

 


 境内をご覧ください。見渡す限りぜんぶスギの木で、日が差しているところ、光の道筋が輝いてます。花粉です。花粉によるチンダル現象。花粉症の方、卒倒しないでください。

 


 ながらく山歩きをしてきましたが、こんなもん初めて見ました。清浄なはずの境内が黄色い粒子で満たされてます。とてつもなく濃密な霧雨のようです。なぜ息が詰まらないのか不思議なくらい。


 「風の谷のナウシカ」で、腐海を歩くナウシカに「午後の胞子」が降り注ぐシーンがありましたがまさにそんな感じ。スギに花粉を飛ばす時間というものが存在するのか知りませんが、良くも悪くもそんな瞬間に遭遇してしまったようです。私は重い花粉症ではありませんが、ああ無事で済むとは思えない。

 


 そもそもご神木からしてスギだもんなあ。

 


 前述のようにしばらく雨が降ってません。境内のコケはカラカラです。これは葉を縮ませたヒノキゴケ

 


 春の胞子のうを出したムツデチョウチンゴケもカラカラなのだけど

 


 拡大したらまあ花粉まみれ。白いつぶつぶ、ぜんぶスギ花粉です。コケは平気なんだろうか。

 


 本当はこれをお見せしたかった、いや自分が見たかったオウレン。クモの糸にまで花粉が付いてます。

 


 雄花。

 


 雌花。付いた花粉がスギなのかオウレンなのか判別不能だあ。今日の境内でこの金色の粉にまみれてないものはありません。えらい時に来てしまった。

 

 
 それでも今日は山頂のご神体まで行かねば申し訳が立ちません。覚悟を決めて表参道に取りつきました。このころには花粉の放出が終わったようで、みるみる霧が、じゃなかった花粉の雲が晴れていきます。やはり時間的なものだったようです。

 


 でもカラカラなのはそのまま。沢は干上がっています。

 


 かびれ神宮の、あの大岩のイワウチワ

 


 しんなり。もうすぐ花期ですが、つぼみは見えません。大丈夫だろうか。

 


 途中、面白い看板ができてました。

 


 ここまでが白亜紀の地層。

 


 ここからがカンブリア紀の地層。ここを越せば「4億年またぎ」だあ。…… しかしカンブリア紀の地層はここから山を越えた小木津おぎつで見つかったもので、産総研の地質図でもここらは白亜紀の地層ばかりです。ひょっとして新たに確認されたのでしょうか。

 


 ともあれ山頂に至り、ご神体を拝みました。さらに陽気なお姉さま方とご一緒して奥の御嶽社まで詣でて、はい完璧です。

 


 気付いたのは、例年は残っている赤い実がないこと。このアオキの実もいつもは4月までたわわにあるはずが、今日は探さねば見つかりません。

 


 ようやく一つ見つけたヤブコウジ。あとはみんな鳥に食べられたか。鳥にも過酷な冬だったということか。それにしても花粉まみれ。

 


 ともあれ無事鳥居下まで帰り着いてコーヒーを頂きます。美味しゅうございました。

 


 翌日は朝から寝るまで、目のかゆみと鼻水に難渋しました。恐れながらスギ花粉症の方々、ご参詣はしばらく控えることをお薦めします。

 

 

 

 

 

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