ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

1LDK家賃18万

 

 浮世離れが信条のジノさん、今回は生々しいお話でございます。


 最近私の周囲で話題になったのが、市内に建てられた某アパート。場所は私の生活圏内、つまりは水戸と言っても場末です。家柄も財産もまあいかにも庶民な、例えば高級外車がシャッターの奥に控えているなんてことのない、そんな家々が立ち並ぶ界隈。そこにとある旧家を潰して建てられたのが切妻屋根の2階建て。中身が縦に3等分されて3世帯各2階建てのいわゆる棟割長屋でございます。

 


    パンフレットを参考に大雑把な間取りを示すとこの通り。

  
 シャッター付きの車庫、今どき流行りのガレージハウスですよ、カッコいいなあ。で周辺庶民が色めき立ったのは、もちろん表題にもしたその家賃であります。


 月に18万円。


 うわあ、どう考えたらいいんだろう。間取りから見ると家族持ちには手狭すぎます。独身者向け、それでこの家賃。独身でこれだけの家賃を払える勇者がこの世にはいるということか。いえ都会なら、それなりのメリットのある立地なら驚きませんが、周囲は同じ2階屋の低層住宅が立ち並んで眺望は望めません。これだけ払うなら市内の高層マンションのいいとこに住めるんでないかい。


 茨城県内で不動産が高いといえば水戸つくば。最近はそのつくばから延びるつくばエクスプレス沿線も人気です。水戸はともかくつくばは素敵ですねえ。つくばに住んでいるというだけでハイソでリッチで、いかにも外車に乗ってます的な雰囲気が立ち上ります。そこで「1LDK つくば ガレージハウス」で検索したら、同じ新築で、でも3棟がそれぞれ独立していて間取りにも少し余裕のある物件が出てきました。家賃16万円。


 ひええ、水戸の新築、つくばより高い。水戸は鉄道と道路網が便利なくらいがアドバンテージで、人口は減っているし行政の評判は悪いし(ごめんなさい)、なにより場末の立地だし、この物件のこの家賃、どうやって算出したのだろう。

 


 売りに出たのが1月の末。直後に駐車場(ガレージ外に1台分ずつある)にポルシェとフェラーリが停まってました。うおおお、この界隈で初めて見たぞお。さすが家賃18万、見に来るのはこのクラスのお金持ちかと色めき立ったのですが、これは宣伝写真の撮影でした。しかもガレージにフェラーリは入らなかったらしい。うーむ。

 


 私が社会に出た時の貧乏話は以前にもお話ししました。世はバブルで物価は実質今より高く、手取り10万では食に不自由することもありました。住んだのは土浦の場末も場末、近所の自動販売機が年中壊されているような治安状態のまあエキサイティングな土地で、当時で築20年を軽く越える木造の一軒家、狭い敷地に同じものが4棟ひさしを接して建っていました。6畳二間に台所、風呂、トイレ付、クーラーなし。こんなものかと特に不満もなく4年住みました。家賃2万5千円では文句の言いようなかったし。その後順調に給料は上がりましたが、この時の貧乏経験のおかげで私は経済観念を破綻させずに済んだと思ってます。

 


 さてかの物件。どんな人が住むんだろう。ボンボンのチャラ男か。独身を貫いた堅実な紳士か。3月末の現在、まだ入居者はありません。

 

 

 

 

↓ 貧乏時代の話。5年も前にこんなことを書いてました。

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