うわははは、ついにこの日が来た。山が動いたぞ。
メノウが、メノウが戻ってきたぞおおおっ
…… 落ち着けコラ。
いきなりですいません。最初にアップしたアオリは気持ち悪いと大評判だったので少し替えました。いえね、この冬から春にかけて雨が少なく、久慈川水系で新たなメノウが流れず、メノウ拾いは大不作でした。4月の記事でもそんなことを愚痴ってたわけですが、GW以後はまとまって降るようになり、ようやくメノウが動き始めましたと、そんなことを叫んだわけで。
まず久慈川本流。
わあい赤いぞぉ ♪ … 赤いメノウはこれ1個しか拾えませんでした笑。支流から石が動き始めて、本流にまで流れてくるのはもう少し先かな。
おおおコレは、ひょっとして水石すいせきとして愛でられる「八溝石」ではないか。あの石を鉢に据えて鑑賞するという世界は、私のような若輩者には理解を超える部分が多くて何とも表現しづらく、いやあ世の中は深いなあと嘆息するに留めております。しかし今手にしたこの石は、泥岩に石灰岩がはさまりそれが浸食されただけのものではありますが実に景色がよろしい。どれ一つ床の間に置いて…… っていかんいかんいかん。
高師小僧の削れたやつ。そういえば久慈川にはこういうものもありましたね。
そしてこれ。これも久慈川名物珪化木。しかもデカい。どれくらいデカいかというと
これくらい。さすがに持ち帰れん。持ち帰れたとしても家人の目が怖い。
ちゃんと石化しています。久慈川の珪化木は時代が新しいので、よそ様にあるようなメノウ化、オパール化したものはございません。とにかく久慈川本流、これから石拾いが盛り上がりそうです。
ハナウドが盛りでした。
もちろん玉川も見てきました。
いつもの場所。雨の後とて増水、これは期待が持てそうです。ここは遠慮してうふふの場所に行くと
キテる、キテるぞお。
大きな玉髄、珪化木が入れ食いだあ。
ナニしてんだおめえ。青く輝くトンボが珍しいものを見るような顔して飛び過ぎていきました。アオサナエというトンボです。
お持ち帰り品一式。大きいもので長径12センチ級が2個、厚みがあってずっしり重い。晶洞があるのとか蛍光を発しそうなのとか、ずいぶん選んだつもりでしたがそれでもこんなに、ごめんなさい。こんな景気のいい玉川は8か月ぶりなもので、ついコーフンしてしまいました。もっとも、これぞ玉川というような赤いシマシマの赤縞瑪瑙アゲートはありません。そのかわり、通常のメノウの上にオパール様の被膜を被ったものがたくさんありました。これは紫外線を当てたときが楽しみです。
帰宅して撮影会。まずは本流の赤メノウ。
こんなものです。以下は玉川の赤くない玉髄がほとんどですけど、今回のお持ち帰りはみな蛍光を発しました。最近は蛍光しそうなのが現場でもわかるようになったわけで、ああまた一銭にもならない余計なスキルが笑。ご参考に申し上げると、通常のメノウ(玉髄)は青白く、オパールは紫色の蛍光を発します。違いの分かる写真、あるかな。
今回も見つけた「型押し」。他の鉱物の結晶の形が雌型に残ったもので、その鉱物は「重晶石」であるという論文を最近目にしました。何だ重晶石って。
こちらは立体的な造形で、アングルに苦労しました。
波板状の表面にうっすらとオパールの被膜。コレは面白いぞ。
ほらね。
今回のいちばん面白かったもの。
久慈川本流のある河原。四輪駆動車で河原を走り回りたい連中と、降り口に溝を掘ってそれを阻止したい地元民があまり賢いとは言えない争いを繰り返す場所です、どうぞご勝手に。GW時はさぞや賑やかだったことでしょうけど、銃声の絶えた戦場のように、今は静かな1日が暮れようとしています。
いつの間にか傍らに、釣り糸を垂れる若い人がおられました。コクチバスが狙いだそうです。仕事帰りにふらーっと寄って幾度か釣り竿を振って、暗くなれば家路につく。とても正しい自然との接し方。この美しく豊かな山河を正しく楽しむ独立した個人。今の日本、若い人ほど賢いというのが私の持論です。私の持っているものも、こういうひとに受け継いでもらえたらいいなあなんて思ってます。
↓ 2か月前、8か月前の記事です。右上のカテゴリー「石の名前」もご参考にどうぞ。
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