ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

葬送帰りの俗人が

 


 3日間お葬式で和歌山まで行っておりました。コメントへのお返事が遅れたのはそういうことです。ご迷惑お掛けしました。


 心配だったのは、画面の最後にボタンのあるランキングサイト「にほんブログ村」での私の順位が落ちること。いえ、そんなつまらないことに拘泥する気はハナからありませんがこの順位、「自分アクセス」でなんぼでも上げられるんです。なので上位にあるのは異常なポイント数の、記事を面白くするよりも自分アクセスに血道を上げる方々。なぜそうわかるかというと、病気か旅行か酒飲みか、アクセスの手を抜くとがくりと順位が落ちる時があるから。今回の私も、いきなり順位が落ちてああこいつやっぱり自分でやっていたのかと思われるのが嫌だなあと、そんなことを考えていたのでした。取りあえず一日1回はチェックのため自分アクセスしていたので。…… でも杞憂でした。3日間空けても順位は変わっていませんでした。このブログは本当に読者の皆さまに支えられているのだと実感しました。いつもボタンを押してくださる皆さま、感謝しております。つまらないことなんて恰好付けましたけど、やっぱりうれしいんです。もうすぐ 36 万アクセス達成します。


 とはいえお葬式、疲れました。「さっき死んだ、通夜は明日、告別式は明後日、すぐ手伝いに来い」なんて連絡が深夜に入ったんですから。水戸から和歌山ですよ。JR乗車距離 750 キロ、最短で5時間半、片道料金2万円(新幹線・特急料金含む)。遠方への配慮を一切欠いた召喚でありました。まあこちらも、ツレの仕事の関係もあって通夜の途中に到着し、式が終わったところで辞去するという適切な対応でお返ししましたけど。

 


     旅姿ジノ。


 人界の喧噪を離れ、この世の輪廻を外れた立ち位置で好きなことだけして暮らす。そんな超俗の日々を送っているつもりでしたが、結局浮世の業から一歩も離れることはなかったんですね。

 


 さて帰郷した翌日は、ぐったりした身体を引きずって「茨城生物の会」の観察会。私はお客さんの立場ではありますが、まあ本調子ではありません。でもとにかくフィールドで深呼吸いたしましょう。気合いを入れるために、撮影に手間のかかるタムロン 90 ミリレンズをカメラに装着しています。

 


 ハルジオンでも花は花。

 


 松の切り株にマツオウジ。これでも食用キノコです。

 


 コンロンソウの群落がありました。

 

       
 カラスビシャク。別名半夏はんげ。夏の季語です。薬草であり「へそくり」の由来。

 


 スミレが咲き残ってました。

 


 コナラの葉上にチビタマムシの一種。体長2ミリ。これでも必死に生きてます。

 


 ニガナ。ああ、こういう写真ばかり撮るようになってしまった。

 


 キンラン。決して希少なものではないけれど。

 


 おなじみカヤランの群落がありました。けど、

 


 花がボクの知っているのとなんか違う。

 


 カヤランの花ってこうだよね。日照が足りないせいか何なのか、これは謎のまま。

 


 ランが続きます、これはササバギンラン。ぴしっと目線くれた娘にピントを合わせて。

 


 少年の指から離れないウラギンヒョウモン。観察会の参加者にお子さんが増えました。私に会うのを楽しみにしてくれる子もいて、老人会みたいだった頃と比べると随分雰囲気が変わりました。このまま老人サロンになって消滅するかと心配していたのでまあ良かった。


 ここで参加者のご婦人から耳寄りな情報が。御岩神社にクマガイソウが咲いているというのです。たぶん植栽でしょうけど、神社にご無沙汰もしているのでこれは行かねば。観察会からそのまま御岩山へと向かいます。

 

 


 鳥居下、足洗い場のクリンソウ

 


 同じくミズバショウ。えらい小さくて遅い開花です。たぶん上流の植栽地から流れてきた種由来の、まだ幼い個体なのでしょう。

 


 春の御岩神社と言えばコミヤマスミレ。もう図鑑みたいな写真は撮らず、好きにアングルを選びました。

 

      
 緑陰の小径に例の貧相なミヤコワスレ…… と思ったら数を増やしていました。おおお、よくぞこんな場所で。これまでのいきさつはカテゴリー「御岩神社」でご覧いただければ幸いです。

 


 生きること。生き残ること。それが神から与えられた生物の存在目的。

 


 コケもこんな写真を撮ってしまう。さて本殿でお参りを済ませて、クマガイソウを探しましょう。

 


 あった。思ったより広い範囲に、自然な感じで群落を作っていました。

 


 山から掘り盗られたのが百姓家の庭で咲いているのは見たことがありますが、こんな本来の環境下では初めてです。もともと杉林や竹林に生えるものとか。メノウ採りに行く玉川で仲良くなった農家のご老人とよくお話をさせていたきますが、昔はそこらへんになんぼでもあったのが皆盗られてしまった、なんて話をしていたなあ。

 


 美しいというよりグロテスク。ご覧の皆さまの脳裏にもさまざまな感慨が沸き起こることでしょう。これを熊谷直実くまがいなおざねの背負った矢避けの母衣ほろになぞらえた昔の人は何と雅であったことか。

 


 最後にひとりフィールドを歩き珍しいものを写真に収め、何とかひと心地ついた気がします。浮世の業は続くけど、ひとつ山越えひとつ峠越え、切り抜けていこうと思います。

 

 

 

 

↓ ご参考の一例。

↓ ランキングサイト「にほんブログ村」です。よろしければ、で結構です。

にほんブログ村 その他生活ブログ 季節・四季へ
にほんブログ村 花・園芸ブログ 野の花へ
にほんブログ村 その他日記ブログ 備忘録・メモへ