ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

保和苑ご案内

 

 保和苑ほわえんのご紹介をします。水戸近辺の方にしか意味ありません。地元民が「さ  んやさん」と呼ぶ古い公園です。

 


国道118号  保和苑入り口バス停  無料駐車場  参道  山門  有料駐車場  桂岸寺(二十三夜尊)  黄門さま  ぴんころ地蔵  縁結びの桂  延命地蔵  愛染堂  明星ヶ池  築山小  開運の滝  築山大  ペット霊園  茶店  トイレ  展望台  遊具  旅館址  回天館  殉難志士の墓  格さんの墓  藤田東湖の墓  金子兜太 句碑  山村暮鳥 詩碑  山村暮町の墓  ※ グーグル地図に加筆しました。拡大しても見づらいです、うふふ。

 


 あじさいまつり、始まります。

 


 入り口。

 


 そこから南西方向。かつてこの先に市電の駅があって、多くの市民がぞろぞろとこの道を保和苑に向かって歩きました。沿道は食堂や土産物屋で賑わいました。

 


 入り口の角で目を引くのは化粧品屋さん。たぶん1960年代の建築でしょう、とても美しい。その左隣におもちゃ屋さん、さらに隣は本屋さん。いずれも遠い遠い昔の話、もう数十年シャッターは閉じられています。ここらで何を買ってもらったという思い出もないのだけど、ただただ賑やかで楽しそうな場所でした。

 


 参道。私の記憶野のどこかに浅草の仲見世のように屋台が並んでいた風景があります。色に溢れ人々の声が飛び交う夢のように華やかな風景。夢だったかも知れません。

 


 かつては「花月遊技場」というパチンコ屋さん。父が通ってました、賭け事弱いくせに。当時のパチンコは少額・短時間で遊べる、本当に庶民の娯楽でした。

 


 山門。ここに車が突っ込んで破壊されそれがしばらく放置されてる姿は、この地の凋落ぶりを象徴するようで哀れでした。…… この周辺もみやげ物屋や飲食店・料亭が立ち並び、本当に東京で言う浅草のような立ち位置の街。それは今の茨城大学の位置に軍隊の兵営があり、そこと市街地のちょうど真ん中という立地にお寺と庭園があって、市民と軍人双方から遊興地としての需要があったのでしょう。戦後も1960年代はまだかつての名残りがありましたが、やがて繁栄の日々は過去のものとなっていきます。私はその最後の日々に立ち会った世代です。

 


 この感じの悪い看板何とかならないかなあ。こんな脅し文句が書いてありますが、有料なのはあじさいまつりの期間だけです。

 


 これがその「有料」駐車場。かつては本当に角の家に人が常駐していました。それ以上に私の世代に強烈な印象を残すのは、ここが時にイベント広場になり、サーカスの興行や盆踊り大会が行われたことです。

 


 案内看板。お役に立ちます。

 


 参道正面が桂岸寺けいがんじ。これがこの地の中心です。徳川光圀公がこのお寺の庭をいたく気に入り、保和園と名付けたのがことの始まり。大正・昭和と庭園は拡張されて今の姿になりました。

 


 ご本尊は勢至菩薩。陰暦二十三日の晩は真夜中に下弦の月(半月)が上ります。江戸時代、この晩に勢至菩薩を念じればご利益があると言われたことから勢至菩薩は「二十三夜尊」と呼ばれ、それがそのままこのお寺の別名となりました。さらに「にじゅうさんやそん」が略されて「さんやさん」というのがこのお寺、保和苑、神社、墓地まで含めた一大行楽地の別名になります。まだ盆踊りが賑やかに行われていた頃、「月が出た出た サンヤの森に」と響いてくるお囃子に夏の終わりを感じたものです。

 


 黄門さまご一行。歴史に残る名君だったのは事実ですが、漫遊記はフィクションですよ、あくまでも。

 


 駐車場の隅にぴんころ地蔵

 


 縁結びの桂の木

 


 延命地蔵

 


 愛染堂

 


 西に墓地。こちらはあとで。

 


 ガイドマップはここに。

 


 手書き・手塗りの図に、作ったご老人の地元愛が伝わります。

 


 さあアジサイだ。

 


 花はこれから。園内数十種 6000 本。

 


 明星ヶ池。落ちたら緑色になれますよ。ぜひ。

 


 弁天堂の

 


 弁天様はお写真なんです。えええ。

 


 鼻毛の木、もといスモークツリー。

 

     
 木々の間からビルが見えると、新宿御苑とか思い出しますね。あっちの数千分の一くらいの規模ですけど。

 

  
 築山が左右にあって、左の築山の方が高くて渓流や滝があります。この日はポンプ止まってた。まさかあじさいまつりのときは流すよね。

 

 ※ ちゃんと流れてました。


 池に流れ込むここでは、よくカメが日向ぼっこしてます。

 


 橋なぞ掛けてあって、子供のころ大好きな場所でした。

 


 山頂下には子育観音。

 


 絶景かな。

 


 高い建物がなかった昔は、本当に絶景だったんだろな。

 


 その築山から降りたところに怪しい脇道が。

 


 そうですここにペット霊園。ムクロジの記事のときに書いたけど、スティーブン・キングのおっかない小説思い出します。もっともここ、不気味ではありますが私は禍々しいものは感じません。ホントに霊能のある方、一度ご意見を。

 


 それよりも、私にとっては水戸で唯一のムクロジの実を拾える場所です。ここにあった大木は伐られてしまいましたが、何本も実生が育っていて花を咲かせています。

 


 その奥、築山の裏に何やらコンクリの牢屋みたいのが。

 


 たぶん子供時代にも見ているはずなのですが、初めて意識しました。物置だとしてもこの鉄格子は何なんだろう。こっちの方が怖いです。

 

             


 園路に戻って、池の端にある茶店「あけぼの」。普段は閉まってますが、この日は中で掃除をする人が。あじさいまつりの期間だけ営業するそうで、その準備だとか。全盛期には宿泊客も取ってましたけど、私の子供時分には既に一般客はまばらで、子供ら相手に駄菓子を売ってました。その当時朽ちかけながら残っていた看板「ようこそ水戸の軽井沢へ」は、いま思い返してもなかなか趣が深い。今年は儲かるといいですね。

 


  ※ 会期中の茶屋からの眺めです。

 


 ああっクジャクがあああっ …… すいません説明します。1960年代、なんとここ保和苑は動物園でもあったのです。猿、鶴、アシカ、鹿、狐、狸、そしてヒグマ。…… ヒグマ、覚えてます。戦後に米軍将校から寄贈されたものと言いますが、じゃあその将校はどうやって飼っていたんだ? 一日中のっしのっしと狭いオリの中を歩いていた姿を思い出します。決して幸せそうではなかったけど、当時の長寿日本一を全うしたそうです。その後動物園は順次縮小され、最後にクジャク舎が残され近所のスズメらのエサ場と化していましたが、そうか撤去されたか。鳥インフルの世の中だしなあ。

 


 動物舎の跡にはアジサイが植えられ

 


 立派なトイレも作られました。ただ、あじさいまつりは結構な人出なのにトイレはここだけ。

 


 アジサイ

 


 また鼻毛の木。

 


 ちゃんと遊具があります。

 


  ※ 会期中は展望台がステージで、この広場が人でいっぱいでした。

 


 展望台から見下ろすあのあたり。旅館があったのを覚えてます。

 


 今はただやぶの中。

 


 駐車場に戻って常磐共有墓地。近年案内板が整備されました。

 


 実は高校時代、夜のこの墓地を友人と歩き回りました。いえ何も悪さはいたしません。ただ延々と話しながら街の明かりに浮かぶ墓地を茫洋と歩いておりました。なぜそんなことをしていたのか自分でも理解できません。

 

       
 格さんの墓。本名安積覚兵衛あさかかくべえ。実は学者さんでした。助さんの墓は黄門さまと同じ常陸太田市にあります。

 

   
 個人的にはぐっとくる、小澤寅吉の墓。幕末に千葉周作が創始した北辰一刀流、使い手では坂本龍馬が有名ですね。今の剣道の原型です。その歴史ある流派を現代に伝える道場が水戸東武館、寅吉さんはその創設者です。

 


 藤田東湖の墓。幕末の水戸にあって英明を謳われた大学者にて徳川斉昭の側近。この人が健在であったなら、幕末・明治初期の水戸はもう少し日本の国に貢献できたでしょう。安政の大地震で亡くなりました。ああそういえば、大河ドラマ渡辺裕之が演じてたっけなあ。


 以下、この墓地にある幕末関係の事物です。水戸の幕末史はあまりにも凄惨で血生臭く、私は好きではありません。

 


 回天神社。

 


 回天館。天狗党の志士が押し込められたニシン蔵です。敦賀から移築されました。開館時間(10~14)と休館日(月・火・金)にお気を付けを。

 


 殉難志士の墓。水戸の幕末史に興味のある方は「桜田門外の変」のウイキペディアから入るとよろしいかと思います。

 


 さあいかがだったでしょうか、地元民には「さんやさん」、公式には保和苑と呼ばれますが、実は花あり池あり山あり滝あり、お寺に神社に歴史あり、水戸の一大テーマパークであります。賑やかなのがお好きならぜひあじさいまつりの期間中に。静かなのがお好みならそれ以外の時に。水戸駅北口7番乗り場より茨城交通バス「栄町・茨大」行き「保和苑入り口」下車。少しだけ違う時間の流れる空間です。

 


      実は案内と称した思い出話でした、うふふふふ。

 

   

   私もこうして手を引かれていたのでしょう。遠い遠い昔の話です。

 

 

 

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