常陽史料館にて個展開催中、大貫博之さんの陶芸作品を私の目線で撮らせて頂きました。カタログ写真ではないので、作家や学芸員さんの意図するものとは違った視点です。こんな見方があるんだ、ということでお許しください。
モノトーンシリーズ
陶芸制作の初期に作り始め、今でも売れ続けるロングセラーだそうです。このシンプルな美しさが理解されてます。
黒陶内漆鉢
これも作家活動初期のもの。チャレンジ。
白彩器
白は美しい色です。そう再認識させてくれる陶の肌。
白彩器
陶芸の道に入る前はデザイナーだったそうで、その片鱗が見えるような文様。
パンフレットの略歴を見て知ったのですが、大貫先生、同年代の方でした。美術が好きで、美大に進み、そしてデザイナーになったと。…… 実は私も、高校2年が終わる春休みまでは本気の美大志望で、デッサンの勉強をしておりました。いろいろあってフツーの大学に行ったわけですが、あのまま美術系に進んでいたらどんな人生を送ることになっただろう。思うことはさまざまです。…… ここからは茨城・笠間の地で植物をモチーフに制作された作品群のご紹介です。
枝垂桜文壺
桜でお好きなのは山桜だそうですけど、シダレザクラも近い風情がありますよね。
椿文鉢
ツバキではシンプルで色の強いヤブツバキがお好みとか。
紅葉文大鉢
モチーフとしては単純なモミジをここまで意匠化できる作家の感性。
秋明菊文香炉
シュウメイギクのすっとした立ち姿が器によく合ってます。
紅葉葵文器
モミジアオイ。ポスターにも使われた美しいデザイン。私も好きな花です。
千両文壺
わあセンリョウ。陶の意匠であっても、ずっと見ていたい赤い実です。
椿文大鉢
こういう器が何に使われるか存じません。ただこの華やかさに目を奪われました。
写真も少し色を強調して暗がりに光る深紅の花色を表現しました。
蓮文器
写真に花色を出すか葉の緑を強調するか。なんかどちらもうまくいかなかった。
笹文香炉
木漏れ日の射す林床の笹原、と私には思えました。
猫柳の香炉
地階の展示室で照明も暗く抑えられていて、その見たままを写しました。
笹の茶碗
森閑とした森の奥、さわさわと密やかにささやく笹のひと群れ。
山桜の茶器
前述のとおり、作家先生の好きな山桜です。もう少し明るく撮るべきだったかも。
椿の陶板
私もヤブツバキの深い赤が好きです。色味を強めてみました。
片寄った撮り方したもんだと自分でも驚きます。これがボクの目線。大貫先生ごめんなさい。それでもなにがしかの興趣を感じられた読者さま、機会あればぜひ水戸までどうぞ。常陽史料館での個展は7月 20 日まで。入場無料。日・月が休館日なのでお気をつけください。
↓ 作家先生からお褒めの言葉をいただきました。
↓ 思えばこれがはじまり。センスの良さが光る小美術館です。
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