ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

徒労じゃないやい負けだよ

 


 ぐったりの理由は本文をどうぞ。

 


 生物写真。メノウ拾い。このブログを支える2大ネタでございます。これがまあ絶不調ったら。お盆までの酷暑と少雨で、生き物は元気ないわメノウは流れないわモー大変。この気候では私もフィールドに出るのにそれなりの気合いが必要です。

 

 


 久慈川の某河原。昨夏は久慈川のお使い・ウシさまのお告げで大ナタ振るった禁断の地です。半年行かないでいたらこうなってた。炎天下長袖長ズボンの完全装備で大ナタ振るうこと30分。滝のような汗とはこれか。

 


 ようやく出た河原で1時間探しましたが、玉髄の一片すらありませんでした。他のメノウ拾いの足跡は無し、本当に流れてきてなかったようです。玉髄も珪化木も戦果ゼロとは、この河原ではあり得ません。どうも久慈川の神さまに見放されたようです。

 


 翌日。世はお盆休み。実はこの日を待っておりました。ここは日立市内の某採石場。今は工事用砕石を採掘してますが、その奥にかつて石灰岩石切場がありました。そこに全国的にも珍しい石灰岩地植物が生息する可能性が。道はチェーンで塞がれているので車を途中に置くことになりますが、普段は砕石を積んだダンプの往来の迷惑になります。事業所が確実に休みになるお盆にしか近づけません。

 

    
 で、カラカラに乾いた炎天下の林道というかダンプ道を行くのですが

 

      
 途中の分岐が気になりました。狭くて、木々に覆われたこれは間違いなく林道、それが暗い森の奥に続いています。これはどこに向かう道だろう。行き着いた果てに何があるのだろう。そう思うと、石灰岩地植物などどうでも良くなりました。

 


 ひたすら林道を進むこと1時間以上、標高差 300 メートルを登って

 


 一軒の空き家で道は終わってました。

 


 たぶん平成期にこの家は歴史を閉じたのでしょう。パジェロがあるじを待ちつつ朽ちかけていました。…… また滝のような汗でこの日はおしまい。往復 10 キロ近い道のりで、重いレンズを付けたミラーレスも、交換レンズも三脚もただの重し、一度も使うことはありませんでした。わはは、おのれを鍛錬しちまったぜ。馬鹿だなあ。

 


 さらに翌日。さすがに前日は気まぐれが過ぎました。貴重なお盆休みをこんな無駄遣いで潰す無能もそうはいないでしょう。え?お前は毎日が夏休みだろうって? いえ曜日とか祝日とか、なるべく世間から解離しないように心がけてはいるんです。今日はお墓参りと家族での昼食を済ませてから、昨日の本当の目的地を目指します。

 


 結構な急傾斜ですが、こんな時のために鍛えているんです。ジジイでも負けない。

 


 二日がかりで到着、ここが石灰岩採掘場跡地。

 


 ウサギとタヌキの足跡しかありません。

 


 古生代ペルム紀石灰岩。日立にはあちこちに石灰岩層がありますが、いずれも近代から採掘され続け、資源は枯渇しつつあります。ここもこれ以上山を崩すことはできず採掘は終わってます。

 


 崩れた岩くずが扇状地になってます。崩落には気を付けましょう。何があっても自己責任、ここにも地権者はおられるわけで、絶対にご迷惑はかけられません。今回のこれは本当に偵察で、もし目的の植物があればきちんと許可を得て再訪しようと思っておりました。

 


 で草むらを探すのだけど

 


 とにかくカラカラで、大陸生まれの帰化種や高山のガレ場にもある頑強な種しか根付いていません。こんな場所に日本古来の珍植物などあるわけがない。まあそういう結論です。

 


 これでお盆の三日間は終わりました。持ち歩いたミラーレスは一度もシャッターを押すことなく、ただ時間と体力の浪費でした。これを徒労というか。贅沢というべきか。我が読者といえども、理解してちょとは言いづらいです。いいのよ後悔はしてないから、うふふ。

 


 シャツが塩噴いてた。本当に何やってんだか。

 

 

 

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