正月五日、御岩神社に初もうで。
9時前っすよ。もう第4駐車場まで車が一杯。御岩の神さま人気絶頂っすね。
国道 349 からここ御岩神社のある入四間いりしけんに上る途中に、周囲が雪景色になりました。調べたら三日の日に降ったようです。水戸はその日も晴れてました。雪の降らない土地柄なので、門前町の雪景色もまあ新鮮。
鳥居前。もう結構な人出です。コロナ禍からすっかり回復しました。ワゴンの出店はいつもの Cafe Sfiato さんも含めてこの配置。あの鳥居をくぐった瞬間から空気感が変わります。さあ行こう。凍った足元に気を付けて。
鳥居くぐってすぐの愛宕神社。階段を登ったところに祠ほこらがあります。一時期、ここに通行禁止の札が立つという無粋なことになってましたけど、階段があればそりゃ登りたくなるわなあ。御岩神社に数多く祀られる神さまのひと柱です。
境内でボクの好きな場所。こういうものがあるのはそういう場所だから。
森閑な写真を撮りたくて、人がいなくなる瞬間を待ちました。たぶん帰路には人が増えて撮れなくなる。
勝手に命名「緑陰の小径」にも雪。
ヒノキゴケたちも白布団の下。
久しぶりの水の恵みをむしろ喜んでいます。
こころなしか、仏さまも穏やかなお顔に見えます。
沢を挟んで向かいの女坂を下る人たち。どうやら参道を登って本殿にお参りし、帰りは女坂というのが流れのようです。一方通行でスムーズに。え、今までもそういうルールだったのかなあ。これならお正月の大量の参拝客も難なくお参りできたことでしょう。
斎神社回向堂。神さまと阿弥陀如来がおわすという神仏習合の名残りを残します。
そしておおお、大日堂が開いている。御開帳は正月と春秋の回向祭の時だけです。
極彩色の聖画に囲まれて大日如来。宇宙を顕現した仏さまです。明治政府の神仏分離から守られました。
神も仏も習合する、ここは龍脈と精霊の集う聖地です。昔も今もそれが見える人がいて、感じる人がいて、祀まつられ畏おそれられ数千年のあいだ人々に崇敬され続けています。
御神橋を渡って
本殿へ。おじさんおばさん老婆も孫も、タトゥーにピアスのおニイちゃんもみな目を閉じて手を合わせ…… 日本人の信仰心をいつも不思議に思います。この、文明が行き届き日々科学の恩恵に預かる国の人々が、一神教の論理的な信仰ではなく、ジャングルや原野で暮らす人々と同じアニミズムを根幹とする自然崇拝をする。それは「頭」で考えたのではなく「前頭葉」で感じたままの原初的な信仰です。自然を畏怖し敬うこころ、それが日本人のイデオロギーだと思ってます。
わあ登山禁止。山頂まで行く気満々だったのですが、この積雪では危険だしなあ。
晴れただけでもオンの字か。
本殿から見下ろす一面の、これすべてシャクナゲの木。ほんの数か月後にはピンクの花々に視界が満たされることが、何と言うか信じられません。
さて何枚か、色調を変えた写真をお許しください。この聖地の神性を表現したくて。
はいここまで。
シャクナゲを近景に、なんて月並みな絵が浮かんで、何枚も撮ってしまった。
いつまで経っても「記録写真」しか撮れません。
さてこれは何だ。車に戻ってトランクを開けようとしたら、写り込んだ青空がきれいだったので。以上で初もうでは終了です。2025 年かあ。どんな年になるのでしょうか。
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