おさんぽ写真を放置していたらもう4月も終わりです。写真はいっぱい、ストーリーはないけれどよろしければご覧ください。
2月4日。陽射しが思いのほか強くなっていました。
図書館前広場も光に満ちて。そういえば冬至から2ヶ月近く経ってます。
霜の降りない日もあろうというものです。
2月 11 日、祝日。街なかの歩道に人影はないけど
図書館には入場行列。受験はまだこれから。今どきの若い人の真面目さ、その真摯に現実に向かう姿にはいつも頭が下がります。それといい対比をなすのが 60 代以上のジジイ、いや失礼先輩方。入館してから走って人を追い越して「オレの席」を取りに行き、座ってからもしきりにハナをかむわひとりごちるわ司書さんに大声で絡むわ、迷惑やりたい放題。こういう人たちが今の世の中を作って若い人を生きづらくさせたんだな、なんて自分を棚に上げてモノ思う。
2月 28 日朝 8:30 、ドラマの撮影風景。早朝に東京を出た来たか、前泊したか、いずれにせよご苦労さまです。この世にはいろいろな仕事があることを想います。
その一方で、というのもなんですが。水戸駅にあった行列は、駅ビルの電気店の開店を待つ若い人たち。この日はモンスターハンターだかのゲームの発売日だったそうです。ちなみに平日です。まあ、いろいろな。
この日、2ヶ月ぶりで那珂川の土手道を帰りました。本当に気候が良くなった。
3月4日。中央ビルの前に立て看板があって、今年も水戸税務署の確定申告受付がビルのワンフロアを借り切って行われているようです。ずっと昔住宅ローンの関係で確定申告に出向いた時はもっと税務署員との距離が近くて、署員の方も親切だったような気がしますが、入り口のこの張り紙の一方的な内容を見る限りだいぶ様子が変わったようです。財務省の権力が上がったのがこういうところにも出るのでしょうか。
うわああ、なにこれ。ドラァグクイーンとテキーラガールとオーガナイザーと入れ墨の彫師、そしてDJ。どういう舞台か一片も想像できない、そういうショーのようです。ここはバブル期までは高級ケーキ店でした。うんまあその、いろいろです。この世はなんて多様性に満ちているのだろう。
出しておくれよう。銀杏坂の閉店店舗に閉じ込められたツタバウンラン。哀れなのか、逞しいのか。
この日の前夜には今期一番の降雪があって、お堀にも名残りが。
帰路に見かけた雑草(カラクサナズナ)の上では、融けた水玉が春の空を映していました。
3月 14 日、いにしえの繁華街・大工町のはずれ、真っ先に寂れた西側エリアを歩きました。もはや人の出入りのない店の外装の、おもむきのあることったら。
その中でひとり気を吐いていたのがこちらのお店。こ、これは入りたい。ああ酒が飲めたなら。貼ってあるポスターのひとつ一つを誰かとアツく語りたいぞ。
そして斉藤由貴。昭和ってなんてステキなんだろう。
これもアツいぞメガドンキの販促のぼり。モノを売って暮らすというのは経験がないけど、きっと大変なんだろうなあ。頭が下がります。
3月 18 日の図書館前、毎年ご紹介する桜とサンシュユ。近年サンシュユの元気がありません。
3月 25 日、いきなり遭遇・グーグルストリートビュー撮影車。ほんとにあるんだ、この車。タイミング的には私が写っているはずですが、現時点では確認できてません。写っていたからとてどうするって話ですけど。
この日は駅を越えてずっと南まで歩いてみました。駅の「みどりの窓口」は大混雑。人件費は高くつくしトラブルは多いしJRとしては廃止したいのだけど、対面の窓口は絶対必要なものです。これこのように必ず必要とする人がいるんですから。残しているのはJRがきちんと顧客の方を見ているからでしょう。とっとと窓口を廃止したのが東京電力とNTTで、この両社はもともと顧客蔑視の窓口軽視、かつての窓口のオバちゃんの態度の悪さを今も覚えておりますぞ。
駅南通りのこの三階建てのビル、その三階の窓越しに空が透けて見えます。なんと屋根がないことが知れました。きっと室内でバレーボールをするためでしょう。
まだまだこの水戸に「初めて」を残しておりました。駅南通りから少し入ったところにある、さあこの草に覆われた盛り土は何か。何とこれは古墳、吉田古墳として知られる方墳なんです。1914(大正3)年に発掘されたときに線刻壁画が見つかって大きなニュースとなりました。水戸の考古ファンならみなその名を知っておりますが、よもや実物がこんなモノであろうとは。ちょっとショック。
3月 28 日、コブシが散り
ヤブツバキが散り。季節が進んでいきます。
4月4日。大風の吹いた翌朝の歩道、一面にケヤキの花。
この木の。アウトドア用品店の駐車場です。定価売りのお店なのであまり利用することはありませんが、店先にこんな「自然」を残しているのはとても好感が持てます。木に対する態度を見ればその人の自然観がよくわかります。ちなみにここの社長さんにお会いしたことがあります。好感の持てる方でした。
帰り道の湧き水の中にクサガメ。へえいるんだ、こんな街なかに。
同じ道でシロバナタンポポの群生地を見つけました。いざ探すと見つからないものです。
4月8日、駅南口ペデストリアンデッキ。一見して何だかわからない横断幕。なんなんだBASC「幅広いアプローチ運営委員会」って。EU旗と小さく「フュージョン」とあるのにピンときて、「JT-60」の文字で確信しました。これ核融合研究者の会合です。茨城には原子力研究所のそばにそれとはまったく別の核融合実験炉JT-60があるんです。太陽で行われているのと同じクリーンな反応、という言い方がされるけど、実は実験されているD-T反応というのは全然…… ゲホ、ゲホゴホゲホ。いかんいかん、以前原子力を敵に回してひどい目に遭いました。このうえ核融合から睨まれるわけにはいきません。
4月 11 日、常陽史料館に向かう道すがらの幼稚園のフェンス、一面のアケビの花。我が家もミツバアケビでやっているので、こんなきれいにアケビを這わせるのがいかに至難かがわかります。
子供に対するのと同じ気遣いでアケビを扱っているのでしょう。尊いなあ。
同じ道すがらで驚いたのがこれ。歩道のアスファルトとブロック塀のすき間から出て、元気に微小な花を次々と咲かせているか細い雑草。ヒメウズと言います。まさか野山を美花で彩るキンポウゲ科に、市街地の雑草となる者があろうとは。
関東以西では普通種だそうですが、私は人生で初めて見ました。まだあったか人生初。本当にキンポウゲ科です。これも温暖化なのか。
4月 15 日。すっかり暖かくなって、土手道も苦ではありません。雨上がりの草葉の萌える香りを楽しみながら歩いておりますと、遥か上空を飛ぶカラスがアスファルトの上に何かを落としました。カツーンと響く乾いた響き。お? お? これはまさか。
そのまさかでした。ついに現場を押さえました。カラスがクルミの実を高所から落として割ろうとしているんです。以前の記事で、ここの土手に落ちている割れたクルミは何だろう、誰がどうしたものだろうかといぶかしんだことがあります。カラスでした。
ちゃんと割れていた。クルミを落として割るというのはカラスの行動としては珍しくないそうです。でもカラスにしかできない。本当に頭のいい鳥です。ちなみにハシブトかハシボソかはわかりませんでした。
最後に一つだけ、昔話を交えて。
栄町のカドにステキなビルがありました。1960 年代の終わりにはここに建ってました。一部4階の鉄筋コンクリート、たぶん時代的にエレベーターはありません。これがもうエモーショナルな建築で、見た感じ各階が複雑な階段で結ばれ、それぞれが独立していて、さながら各層ごとに異なるモノが潜み住まうダンジョンに思えます。探検したいと思わせる物件です。……すいません車中からの横顔しか写真がないけど。
この空に向かう階段なんかサイコーです。この物件、一階は半地下の喫茶店で、終夜営業でした。今どきのカフェと違い当時は安いオーダーで何時間でも粘れたので、友人たちと日付が変わるまで楽しんだ場所です。時代が変わり、駐車場のない喫茶店は淘汰されました。人けのないまま何年も放置されていたのですが
2月半ば、取り壊し工事が始まっていました。
あれほど探検というか内見したかった建物内が露わに
そして更地に。また一つ帰る場所を失った気がします。そんな春でした。
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