ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

凱風旅団

 

【 凱風 】がいふう  心地良い南風、初夏のそよ風

 

 

 道は続き、今日も今日とて歩き回っております。

 


 昨年のブログ記事で、旧県庁の建物で映画撮影していた話を書きました。いえ、それはよくあることなのですが、この時はとても大がかりでした。

 


 品川ナンバーのアルファードは俳優さん、多摩ナンバーのマイクロはスタッフを乗せてきたものでしょう。皆さん今朝は何時起きだったのか、ご苦労さまです。で、交通整理に誘導棒を持って立っていた学生バイトらしい若衆、その真面目そうなのになんの映画かと聞いてみましたが、末端まできちんとかん口令が敷かれてました。ああちゃんとした作品なんだなと思いました。

 

     
 でもスマン、このセットを見ちゃったんだよなあ。いま公開されている「フロントライン」なのでした。もう書いても迷惑にはならないと思うので、うふふ。

 


 ある日の帰り道、市民会館で美容フェアをやってました。およそこれほど私に関係のない世界もないのだけど、街が賑やかなのは結構なことです。腹に一発食らったのは同日同所、市内のピアノ教室が開催していたコンサート。小ホールの出入り口に

 


             こらこらこら。


 それが「しもて」であると理解するのに寸秒かかりました。舞台のカミテとシモテを表示するのは大切なことだけど、もう少し違う表現はなかったのかなあ。関係者向けの表示だからいいんだけど。

 


 駅前の鯉のぼりはしばし目を楽しませてくれました。

 


 図書館前のスダジイは、常緑なのにまるで季節の風のように日々変化しています。四季とりどりの常緑樹ってなんか変だけど。ちなみにこのスダジイ、こんもり茂って見えますが

 

 
  そのスダジイの幹。さてこの写真、どっちが上でしょう。

 


 こうでしたー。根元から真横に幹を伸ばす、どんなスクワットだそれ。光合成のためにここまでするんです。そうでなくては大木に成れませんでした。

 


 このスダジイのほかケヤキやらエノキやらケンポナシまで生えるそこは水戸城の土塁です。いつしか立ち入り禁止になり、街なかでありながら妙な空気感があります。スポット光が当たる先に何かが。

 


 わあホタルブクロ。ここにあるのは知らなかった。もっと近くまで寄れないかなあ。

 

     
 あった。北側に結構な個体数があって、そばに寄れるのがありました。あるというだけで嬉しくなる花です。

 


 駅前のバス溜まりを見下ろして気付いたんだけど、バスの背中ってひとつとして同じものがない。指紋か。バスの指紋なのか。

 


 水戸市街の真ん中には千波湖を中心とした緑地公園があります。カメラ片手に歩いてみました。

 


 コナラがキクイムシにやられていて、その根元にマンネンタケ。これってこんな街なかに出るもんだっけ。いずれにせよこの腐朽菌に取りつかれたからには、コナラの命運は尽きてます。

 

    
 芝地にて、なにやら異様な雰囲気のオオバコが群れてました。小さな葉と長大な花穂、という以上の違和感の正体はその花穂の表面。普通のオオバコは上からつぼみ、雌性期、雄性期、果実と並ぶのに、これは上から下までぜんぶ同じに見えます。ぜんぶつぼみに見えるというので付いた名がツボミオオバコだって。

         ※ 当初在来種って書いたけどご指摘受けました。外来種です。

 


 同じ芝地でニワゼキショウ。増えまくる外来の雑草ですけど元は園芸種、花はご覧の通り。アメリカから連れて来られて、自力で居場所を見つけました。その逞しさを素直に誉めてあげたい。

 


 これも外来の雑草、トゲがあって毒があって悪いこと尽くしのワルナスビ。掛け値なしに悪草とか害草とか言われます。でもこの個体は花が美しかったので、何と草刈りを免れていました。自らの器量で生き残る、これも立派。

 


 湿地に群れてドクダミ。これを愛でる人は意外に多く、写真や日本画の画題でよく見かけます。白い清楚な花と変化に富む深緑の葉が日本人の美観によく合います。まあ、庭に生えたのは駆除してますけど。雑草と見るとこれ、結構な強敵でもあるんです。

 


 同じドクダミ科のハンゲショウ。今ごろはもう咲いてます。暦の七十二候「半夏生」は新暦で七月一日から六日。ただし暦で言う「半夏」はサトイモ科のカラスビシャクで、やはり手に余る雑草です。

 


 湿性植物ミクリの雌花。可愛らしいですね。みくり、といえば 新垣 結衣 が演じた「逃げるは恥だが役に立つ」のヒロインの名で、ドラマなぞ見ない私が知ってるんだからそれなりにヒットしたのでしょう。意味的には何とも申せませんが、とても耳あたりの良い名です。相手役の 星野 源 がそのまま本当に結婚しちゃうという暴挙を成し遂げやがりましたっけねえ。

 


 さんぽをしていると、私同様に社会のカセから開放されたご同輩たちがやはり散歩を楽しんでいる姿をよくお見かけます。お友達になろうとは思わないけど、同じ初夏の風に吹かれる姿に、ちょっと会釈くらいしてもいいかな、なんて思います。本格的な夏の前、まだ風が気持ちいい水戸です。

 

 

 

 

↓ 旧県庁、廃墟価値理論、壊れ映え。

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