似たタイトルのラノベ・アニメ作品とは無関係です、悪しからず。

このブログへのアクセスが突如ヒートアップして困惑しています。

5月以降、毎月多くのご来訪を頂いています。その七割が Google 検索からなのですが

10 月、驚いたことにその半分以上がこの記事でした。これ一つでアクセス数をハネ上げていたという。1日 600 の総アクセスがあったとして × 0.72 × 0.51 = 220 。たった一つの記事に 200 アクセス? こういうのをバズると言うのでしょうか。試しに「茨城県 クマ」で検索したら第1面で表示されてしまいました。さほど力を込めた記事ではなかったので、戸惑うというかあまり嬉しくはありません。
状況はわかります。毎日のように報道されるクマ被害、心配する地元民に加え茨城へのご来訪を予定されている方が下調べをなさっているのでしょう。役に立たない記事でごめんなさいね。
先に申し上げておきます。特に里山までの範囲なら、茨城でクマ被害に遭うことはまずありません。福島県からの移動個体があるにせよ、あれはもともと警戒心の強い動物です。必ず先に察知して避けてくれます。他県で人を襲うほどに荒れているのは、山がクマで溢れてしまったから。
改めて、今の日本でヒトに害をなす大型哺乳類クマ・サル・シカの公式分布をご紹介します。それぞれのカテゴリー内ではヒグマとツキノワグマのような種分類はしてません。
・クマが生息していないのは
茨城県・千葉県・大阪府・香川県・九州7県・沖縄県
・サルが生息していないのは
北海道・茨城県
わあびっくり、何もいないぞ茨城。いずれも過去には生息していましたが、近世までに絶滅しました。決して終末後の荒廃した県ってわけではないんだけどなあ。結果として茨城県は日本一安全に山歩きができる県となっています。シカがいないのでヤマビルもいないってのは以前どこかで書いたっけ。本当にイノシシとスズメバチへの警戒を怠らなければ良いのです。熊鈴もいらない。もっとも、6月の目撃騒ぎ以来鳴らして歩く方が増えたのは事実ですけど。

先日、茨城生物の会の「きのこ観察会」が開かれました。会場は常陸太田市山中、水戸徳川家墓所の近くの自然豊かな里山です。会員の高齢化で年々減る一方の参加者ですが新たな希望、今回も自然大好き少年少女「なちゅらーず」が来てくれました。
昆虫少年1号 中学1年生。なちゅらーずリーダー、昆虫愛に満ち満ちた少年。家は飼育中の生きもので一杯の、未来のファーブルです。
昆虫少年2号 小学校低学年。虫なら何でも好きですが特にアリジゴクには目がありません。オオムラサキを幼虫から飼育して羽化させるという快挙を成し遂げました。
お姉ちゃん 少年2号の姉、小学校高学年。仲良し一家のしっかり者お姉さん。日曜日は水泳教室で忙しいのに、ご両親ともども優しく弟くんを見守ります。
キノコ少女 いえ別に頭にキノコ生えてるわけじゃありません。幼稚園児。今回初参加。キノコを見るのが大好きで愛用の図鑑を丸暗記、採取されたのをこれは食べられる、これは毒なんて言っちゃう未来の博士ちゃんです。
いずれもご両親の理解があって観察会に連れてきてもらってます。この少子化のご時世に子供を産み育てるというだけでも頭が下がるのに、慈愛たっぷりに手をかけてもらえてる、なんて幸せな子供たち。好奇心全開で里山に目を輝かせます。こーんな子供たちとフィールドを歩くのです、楽しくないわけがない。

ジムグリという珍しいヘビを捕まえちゃったり。少年1号が、家のお母さんに電話してヘビ飼ってもいいか必死で交渉してましたが、やはり許可は出ませんでした。うんうん、ボクもそんな経験あるぞ。ああなんて微笑ましい光景なんだ。
なんて感じで、茨城の片隅に流れる平和で心豊かな時間というものを堪能しました。これがあるから観察会に参加し続けています。しかし。
キノコ狩りで襲われた
道を歩いてたら襲われた
納屋を開けたらいた
店の中に居座られた
今、東日本全域に熊嵐が吹き荒れています。北海道、東北から北関東を経て中部地方まで。山野のみならず果樹園や畑、果ては市街地の人家やスーパーにも現れました。山のどんぐりが不作というだけでこんなことになるものだろうか。要するにクマが増えすぎているのだと思います。
今日私たちは観察会を催行しました。老いも若きも秋の陽をことほぎながらキノコ探しを楽しみ、小さなナチュラリストたちは存分に野を駆けました。それができたのはクマの危険を想定しなくていいからです。裏返せばいま日本の半分では野でも街でも大人も子供も外を歩けない状況があるわけで、これはもはや異常事態と言っていいい。ヒグマ生息数1万1千頭、ツキノワグマも1万1千頭。狭い国土には多すぎます。ヒトによる調整が必要です。アメリカバイソンが数百頭に減った状態から大復活を遂げた例もあります。一時的にせよ、大幅な駆除は可能なはずです。
東日本のあちこちで、山を歩いて花や鳥を愛でたい人が家で逼塞ひっそくしています。外で遊びたい子供たちが外出を禁じられてます。公園に赤ちゃんを連れて行きたいお母さんが部屋の中で泣く我が子をあやしています。それぞれの姿を思うと胸が痛みます。
ナチュラリストを名乗っております。生態学も学びました。だから知ってます。自然には自然まかせではいけない部分があることを。自然と共生して日々を過ごす地域の人々の生活が守られねばヒトが社会をなす意味はないのです。
すべての人に、平穏な日々を。
↓ 軽い備忘録のつもりの記事でした。
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