旧玉川村、今の常陸大宮市の西部に西塩子という地区があって、江戸時代から続く農村歌舞伎舞台「西塩子の回り舞台」が受け継がれています。3年に一度、公演が披露されます。

特徴はなんと言ってもこの巨大な舞台装置。国内各所に農村歌舞伎はありますが、群を抜く大きさ、しかもなんとこれ、組み立て式なんです。何もない広場にゼロから建設が始まって、公演後には跡形もなく撤去されます。舞台中央には名の通り回り舞台まであります。


袖やら花道やらを備えてます。床の部材の一部は保存されたものを使いますが、柱や床、壁の竹材など基本的には公演のたびに周囲の山林から伐り出されます。竹だけで約三百本、豊かな農村ならではの大事業です。公演終了後、分解された部材は売り払って諸費用に当てられるとか。

これが床下の回り舞台駆動部。4人のおっちゃんが茶碗酒をあおりながら合図を待ってます。賑やかな歌舞音曲の中、一度も舞台を見ることなく、合図が来れば「せーの」で横棒を押し、回り舞台の芯であるこのぶっとい樫の柱を回します。

裸電球の光の下で自分の役割を果たす。うまく言えませんが、どんなに時代が変わっても残っていてほしい文化です。

戦後途絶えていたのを復活させた人たちがいました。その皆さんも高齢化し、今はボランティアに支えられて公演を続けています。


社会的な認知も進み、たくさんの地元企業が応援しています。もちろん来客も多数、公演日には普段静かな農村がまさにフェスティバルホールに。



今回の写真、公演翌日に撮らせて頂きました。お察しと思いますが今回は雨に祟られてしまいました。雨天翌日順延という決まりはありましたが翌日はもっと降雨ということで決行されたようです。無事すべての演目が上演されたとのこと、何よりです。
今回の記事、本当は農村歌舞伎をきちんと勉強して書こうと温存していたネタなのですが、先週のインフルエンザのせいもあって他のネタも滞ってます。取り急ぎこんなことで。
↓ 西塩子の回り舞台保存会のHPより。たぶんプロの人の手になるとても見やすいチラシで、私が書けるようなことは全部紹介してくださってます。よろしければクリックしてご覧ください。

