4月の王国。花々が性急に、そして生存本能むき出しに活動を始めました。

ヘビイチゴ。地を覆い尽くすように葉を広げて無数の花を咲かせます。もちろんボクを喜ばせる赤い実をつけるためです。

庭の一隅、人呼んで三角地帯。ヘビイチゴとユキノシタとアマドコロとオトギリソウが覇を競うというか足を蹴り合っている抗争の地です。近年ユキノシタが優勢。赤いアントシアン色素の濃い実験用の系統で、まあ鮮やか。

低層でいがみ合うヘビイチゴとユキノシタを尻目に一気に伸び上がるアマドコロ。

たちまち開花です。

はてオトギリソウはどこ行った、と見れば数メートル離れた小屋の下に進出してる株がありました。そういえばこいつ、山から我が家に、私に取りついて運ばれてきたのでした。どんな種子なのかまじまじと見たことはないけれど、分布拡大能力はかなりのものです。逞しいなあ。

三角地帯ではヘビイチゴとユキノシタが花茎で殴り合ってます。限りある資源を奪い合う関係なので仲良くしろとは言いづらいけど、私はどちらも大好きです。

オキナグサはまた株が大きくなってます。

茨城ではほぼ野生絶滅状態。強い繁殖力を持っていますが、それをヒトの採集圧が凌駕しました。

チューリップ。春の花壇、何はなくともチューリップ。


ペチコートスイセンと小さなハナバチが、ともに春を喜びます。
世の人々は雑草というけれど

私に見つかれば駆除されるカタバミですが、最近は知恵を付けてジャノヒゲの影に葉を広げます。この葉隠れの術はうまくいくのですけど、悲しいかな花をつけずにはいられない。そして見つかってしまうのです。切ないなあ。

隠れるといえばこれ、セイヨウタンポポ。やっぱり花で見つかってしまいます。

これも巧妙、スイセンの葉に紛れるタンポポ。危うく騙されるところでした。

数日で花芽をつけます。とにかく庭で繁殖が始まると厄介なんです。

家の北側は狭く寒く日当たりは悪く、そこに芽生えてしまったこのアメリカフウロはすでに命運尽きています。ちょっとだけ同情。

ミツバアケビ。つる植物のこの狂おしいまでに空を希求する心よ。

それを利用して、今年もグリーンカーテンに這わせます。

ニッコウキスゲことゼンテイカ。いよいよ株は大きくなり …… あれ?変なところに花芽が。

なんと株元で咲き始めました。まだ4月なのに。時期も花の位置もぜんぶおかしい。

昨年うちの老母に葉ごと切られたのがこたえたのでしょうか、変な形質が現れました。

ちゃんと普通の花茎も出していて、こちらは正常な花期に開くでしょう。要するに長きにわたってこの美花を愛でることができるというわけで、まあ結果オーライとしておきます。じっくりと腰を据えて写真も撮りましょう。野生の水戸産のゼンテイカ、貴重です。
花の移ろいが性急すぎて、記事が追いつきません。また近いうちに庭の様子をご紹介します。春の花々に想うことが多すぎるのも記事が遅れる理由です。我が王国よ。
いま有料老人ホームに入っている父は病状が進み、あと数か月のうちにお呼びがかかります。当初は家に帰りたいと繰り返し言っていました。きっと私も病院か施設かで、この庭を懐かしむことになるのでしょうね。