台風が通り過ぎた2日後、玉川に行ってきました。

ここ常陸大宮は田植えを終えたタイミングで、田んぼに大きな被害はありませんでした。

それでも台風の水というのはなかなか引きません。堰せきの下流なら何とか川に入れますが、濁っているのはどうしようもない。結局この1か所でしか拾えませんでした。

流れに削られた川岸が赤い。酸化鉄が含まれる層で、最初は透明だったメノウ/玉髄はここに一度埋もれることであの玉川メノウの赤色に染まります。売られているメノウはみなこの工程を人工的に施したものです。

ヤゴがいた。なんかもう疲れ切った様子で、逃げようともがくこともありません。台風の濁流を生き延びて、でも力を使い果たしました。さてメノウは。

いきなりこういう赤いのがあって、これが今日の基準になりました。これでつまらないものまで拾うことにはならないでしょう。神さまの計らいと考えることにします。

赤くてややこしい形のメノウ。蛍光させてみたいです。

見事な仏頭もありました。

総戦果こんなもん。上等です。大部分は河原のお供物かな。

ブラックライト。特に強く光るのは上記の仏頭です。
実は今日は、メノウはハナから期待しておりません。それよりも、久しぶりにアレを試そうと思っておりました。リュックにお道具類も一つ一つ確認しながら詰め込んであります。

玉川パンニングだあ。

あるぞあるぞざくろ石。パン皿の底が赤くなるほどに。国内にはこういう場所がほかにも存在するようですが、そのざくろ石の多くは「他形結晶」と呼ぶところの不定形なものがほとんど。私にざくろ石パンニングを開眼させた「ざくろ沢」もそうでした。ところがここ玉川のはあの美しい結晶形を持つこれぞガーネット!と叫びたくなる美系集団。地道なガサ入れをあちこちで試みてきた終着点でした。

とはいえ川流れをしているので、結晶の壊れたカケラがほとんど。ここから見目麗しい整った容姿のものだけピンセットで救い出します。

歩止まりが悪い、なんて言われそうだなあ。全部拾っているとキリがないので、写真を撮ることを前提に厳選しました。
それではメノウを含めて、大撮影会の始まりです。


「基準」になった赤メノウ。ざらざらの境界面と強い赤色。玉川メノウの典型の一つです。


こちらも典型、赤縞の間に牙のごとき水晶。


お約束というか、「負けない田中さん」を走らせてみた。

はいこれ、ガラスです。どこからどう見ても分厚いガラスのかけらです。その厚みと虹色の遊色がきれいで、つい拾ってしまった。で、何気なくブラックライトを当てたら

青く光りました。ええええ。フツーのガラスって蛍光したっけ。キミはいったい何者なのだ。

例の仏頭状構造。

是界坊さま登場。何かを感じたのでしょう。

あああ怪しい。やりたいことやって、楽しそうだなこの坊さん。

晶洞の仏頭が削れたの。いい景色です。ちょうど手ごろな穴があるので、さて誰を置こうか。コック長、いやウエイトレスのミカちゃんか。悩みました。すいませんほかに悩みがないんです。で結局、最近出番の少なかった支配人を使うことにしました。

あなたを夢の世界にいざないましょう、うふふ。
さあそれでは、ざくろ石/ガーネットの出番です。あ、このブログでは宝石名との混同を避けるために「ざくろ石」で統一する決まりでしたが、「ガーネット」の方がウケが良いもので笑、今回タイトルだけお許しください、うふふふ。

これは選別後に残ったいわばズリでございます。赤いのが結構残ってるでしょ。これまで全部拾えばかなりの量になりますが、見ての通りほとんどが砕けたかけら、もしくは結晶だとしてもごく小さいものばかりです。


こちらはピンセットでつまみ上げたもの。肉眼で丸っこいものを基準に拾いましたが、きれいな結晶となるとやはりわずかです。

ざくろ石が一番輝くのは太陽光を当てたときなんですけど、残念ながら梅雨で光球面が見えません。LEDライトで。

選りすぐりの彼女たちをご覧にいれます。今回の白眉はなんと言っても右はじの大柄な美女。結晶構造を残しながらなんと直径3ミリあります。筑波ガーネットに匹敵する迫力です。
ではその美女の接写を。…… さて困ってしまうのがその3ミリのほぼ球体という大きさと形。全体にピントが合いません。主題をどこに置くべきかも問題です。この美しい幾何学的な直線の複合を強調するか、ガーネットという色の名にもなったその深い色彩に着目するか。構図、ピント、露出、絞り、ホワイトバランス。変数が多すぎます。ジジイが大美女に挑んだ記録、何枚かご覧ください。





あー疲れた。サシの勝負は気ぃ遣うわあ。





撮りやすいのはむしろ、1ミリ大のピリリとした結晶です。

1001 回目の記事はメノウとざくろ石でした。お気に召す写真が1枚でもあったなら幸いです。
↓ 出合い。
↓ 採る、撮る。