※ タイトル変更しました。内容は変わりません。
すっかりご無沙汰したのが何とも申し訳ない御岩神社参りです。カメラには広角レンズを装着しました。この神域の荘厳さを写し取れないかとふと思って。念のためいつもの 90 ミリマクロレンズと三脚もバッグにあるのがいかにも覚悟が足りない。とにかく 24 ミリの画角に何を捉えることができるのか、やってみましょう。

鳥居をくぐってまず見てしまうのが絵馬に書かれた人々の願い。ここでふざける人はいません。そういう神社です。

ご朱印とかの待合所なんですけど、この光がなぜか幽玄に見えて。

苔むしていく。

境内の流れは今朝までの長雨を集めて鮮烈です。

山門を臨むかたわらに

参詣者を見守る小さな仏。見るたびに苔に埋もれていくのが微笑ましく思えるのは、緑に包まれるさまがとても幸せそうだから。でも周りにはびこりだしたチヂミザサは抜いてあげたい。

三本杉は広角でなければ全景が写りません。


好きな一角。

龍木。あ、私の勝手な命名なので神社にご迷惑がかからないようお願いします。




表参道、緑陰の小径。水を目一杯に含んでコケたちの笑うがごとく。

今でも神仏習合の名残りが色濃く残る神域です。そもそもここはヒトが住まう遥か昔から龍脈が流れ精霊の気が漂うところ。祭祀遺構の年代は縄文時代まで遡ります。ヤマトの神や仏教の諸仏はその後のもの、ここには間違いなく何かがおられて、見える人にはそれが見えて、畏れ敬われてきました。正しい神の有りようだと思います。

絵になるキノコはないものかと裏道へ。そこから見える青草越しに本殿。キノコはなかったけどこんな絵が撮れただけでも収獲です。参道に戻りましょう。

本殿に上がる石段の手前、シャクナゲの茂みを右に分け入るとお地蔵さま。日本古来の道祖神信仰と混淆しましたが、地蔵菩薩は子どもを守る仏さまです。ここにも絵馬が下げられて、子を亡くされた親御さんの想いが託されています。みな心打たれる言葉が綴られている中で、特に私が胸締め付けられるものがありました。不敬は承知でご紹介させてください。
お元気ですか
お父さんと会えたかな
お母さんも
おとうとも元気です
これからも見守ってね
いろいろ伝わることが多すぎて、目頭が熱くなりました。深い深い心からの祈りが心に響きます。…… 人はなぜ祈るのか。祈るってなんだろう。この世で生きる人みなままならぬ人生、降りかかる理不尽に苦しみます。そして人は祈る。目に見えぬ超自然の存在にかなわぬ願いや心のうちを投げかける。この絵馬を奉納した若いお母さんの祈りが天に届き、残された息子さんとともに幸せに生きていかれることを、私も祈らずにはいられません。

本殿まで来ました。よく清められ、陽を受けて金色に輝きます。

背後に建設中の新本殿、完成間近です。…… 今日は山上まで参ります。

雨上がりで足場は悪いはず。それでも祈りを胸に抱いた人々が、今日も続々と山頂を目指します。




道中諸景。

マタタビが今年も。茨城の山ならどこにでもありますので、この神域のは拾っちゃダメですよ。

一番きつい岩場の登り。

ここの地質は固くて平らに割れる結晶片岩。それを上手に利用した石段です。

神社の方が本当によく整備なさってます。特にこの土のうのおかげで足場を確保しやすくて … え?この土どこから持ってきたの?まさか下からかつぎ上げて?

山頂は今日も眺望絶佳。いつぞやここで撮った雲海の写真データがカメラの不調で飛んでしまいました。以後そのような瞬間に遭遇していません。まこと写真は一期一会なんです。

奥宮に詣でて

山頂の「鏡岩」を越えてさらに進み、「本当の山頂」御岩山最高点でひとり寂しく記念撮影。以前はここで神をも畏れぬおばか写真を撮ったりしました。今日はやらない。

御嶽社まで詣でます。道に迷いかけたご夫婦が私の跡を付いて来てくれました。これもご縁。互いに朝方の雨模様から持ち直した天気を喜びました。

もう一度山頂からの眺めを楽しんで

足元に気を付けながら下山です。下りの裏参道は特に滑りやすいので気が抜けません。道々で出会う方々と声を掛けあいます。ヒーヒー言いながら登ってきたご婦人に山頂までの時間を問われ、にじゅ …… いや、10 分くらいです! なんて答えたり。

このお地蔵さまの前でコケたこともあったっけなあ。

ねえ誰か、ここでズボッてハマったでしょ。ズボッて。くふふふ。わしも登るときハマった。

無事本殿まで戻り神さまに一礼をして、のんびり境内を下ります。

今日は精霊が降りてきてます、なんてあの方なら言うのかな。誰もが足を止めて緑の光芒にスマホを向けます。いい日です。

結局 90 ミリマクロを使うことはありませんでした。広角で見る風景が美しかったこともありますが、マクロレンズを向けたくなるような生物、特にキノコがなかったんです。目にした大型菌はこれひとつ。えらく大量の降水があった茨城ですが、その恵みでキノコが育つにはいささかタイムラグがあるようです。またのお参りを楽しみにいたしましょう。

いまさらですが全国の皆さま、一生に一度は常陸の國・御岩神社にお参りください。鳥居をくぐった瞬間に変わる空気感や境内を流れる「 気 」に、それだけで人生観が変わったという人もおられます。

ちなみにこの日の帰路、ネットやメディアで何度も紹介されている常陸太田の「田舎食堂」で昼食をいただきました。美味しかったのだけど、なによりこの張り紙に象徴されるような店内に充満する昭和臭に圧倒されました。また来よう。
↓ 昨年も広角レンズで。そういう気分になる日があるらしい。
↓ 新しい光を求めたこともありました。
↓ 見える人というのはどの時代にもおられるのです。








































































































































































