このブログの力の源泉である熱心な読者の皆さま、これ ↑ を覚えておいででしょうか。さいです、T4ティーフォーファージでございます。左が本体、右が大腸菌に付着感染した状態を再現したガチャポン玩具です。「本体」の細部に至る見事な造形に対して「菌付き」のほうはかなり造作が劣ります。正直言って、これにおカネを出す人が欲しいのは本体。でも「当たり」だけではあまりおカネを使ってもらえないので「ハズレ」として「菌付き」も作ったというところでしょうか。いえそれはガチャポンというご商売の基本なので文句は申しません。ぜんぶ含めてのガチャポンでございます。制作・販売は株式会社「いきもん」。以前の記事で私が絶賛した超変態級(賛辞です)にクリエイティブな会社です。
↓ ファージといきもん社についての過去記事リンク。記事の最後にも張ります。
この商品かなりウケたようで、いきもん社のHPにフリー使用可としてこんな写真がありました。
「水を飲みに来た野生のファージ」というところでしょうか。私もこんな写真撮りたいな。バクテリオファージがいかに人の想像力を刺激するか、よくおわかり頂けるかと思います。
さてこの手の、硬貨を入れてガチャリと回して取り出す玩具、私はあえてガチャポンと表記します。だって「ガシャポン」はバンダイの登録商標だから。数々のキャラクターの権利を持ち、この業界での圧倒的シェアを握ります。いきもん社はそんな大会社のラインナップの間隙を突いた商品で果敢に挑戦し続けるニッチ企業の一つ。その自然・科学・芸術に特化した業態を私は日々応援しております、なんてエラそうですいません。
で、このファージガチャポンの発売が最初は 2021 年の 12 月。その後 2022 年、2023 年に再販されてますから、本当に人気があったんですね。でも私が売り場で遭遇したのはただ一度、近所のメガドンキホーテでのみ。いきもん社は販売規模も大きくはないのでしょう、2度も再販されているのに他の機会で見ることはありませんでした。メガドンキのも、こんなマニアックなの他に欲しがる人もいないだろうとタカをくくってちまちま取っていたら、ある日突然売り切れていてガッデムウウウとか叫んでしまいました。やっぱり好きな人はいるんです。生物界のマニア受けアイドルと呼んであげよう。厳密には生物じゃないけど。結局私の手許には本体2個とハズレいや菌付き4個が残りました。それで終わりと思っていました。ところが先日、あのドンキで
また再販されてたあ。しかも以前のとちと違うぞ。
レインボーパール? 同じ金型で素材を変えましたか。前回のような後悔はしたくないので、やったるぞー。…… で本体2つと菌付き3つゲットしました。ハズレ先行だけどまあいいや。え? ジジイがこんなオモチャに2千円も使うの気持ち悪いですか? いえいえ漢おとこの道笑に年齢はないのです。大人の財力を示すのはいま。
戦果一覧。
この緑の奴なんだけど
バリが残っているう。さては安い工場に発注したな。
バリが。いいです自分で削ります。
頭部の赤いのはDNAを表現しています。
よく出来てるなあ。
何度も再販される理由がわかります。あまりに見事な造形。
赤いの。
こちらはDNAが青で表現されてます。実物は分子サイズで色の概念はないので自由に。
パール素材がとにかくキレイ。単なる再販でないあたり、さすがです。
ひざ。
今回はこれが一番気に入りました。
菌付きモデルの方も。DNA注入の様子が表現されてます。
これもよく出来てはいるんですが、本体モデルとの造形の差がなあ。
いきもん社の他の新製品もご紹介しておきますね。これは鉱物結晶。う~んこの赤いざくろ石は欲しいけど、一回 500 円はリスクが高すぎるなあ。わし実物持ってるし。
ねこ。「まるで本物」シリーズかな。この二つは売り場で見かけました。どうかごひいきに。
このいきもん社さん、小規模生産で人気が出た製品を再販して通販する、というスタンスのようにお見受けします。最近はリアルキノコやリアルカエルのシリーズを店頭で見かけます。儲かっているかなあ。頑張ってほしいなあ。…… 実は私もガチャポンのアイデア、それもバンダイでは絶対に商品化しない(できない)ようなしょーもないアイデア持ってます。いきもん社しかない。ねえいきもん社さん、アイデアの公募なんかしてませんか? 売れなくても一切責任持てませんけど。
↓ 関連記事です。本文中にあったものと同じです。
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