ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

新車を連れて/今日は阿字ヶ浦

 

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 新車に、私が見ている風景をよく教え込まねばなりません。昨日はざくろ沢に連れて行きました。今日は太平洋を見せてやろうと、阿字ヶ浦あじがうらまで来ています。

 

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 高校の野球部が走りこんでます。3月まで試合はありません。ひたすら体を作る時期です。がんばれ。明日に勝つために。明日笑うために。


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 阿字ヶ浦は人気の海水浴場。一年を通して人が来ます。


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 海の家も絶賛営業中。


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 なんかイベントやってます。

 

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 こんなの。


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 東風の冷たい日でしたが、お客さんそれなりに。


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 ワゴン売りのお店がにぎやかに。


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 NSXで来てる人がいた。砂に埋まったらどうするんだろう。すごく埋まりそう。


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 一人遊ぶ子供。


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 くつろぐ親子。


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 バックに東海第二原発があっても平気なのだ。


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 駐車場を離れると静かな浜辺。潮が引く最中の、誰の足跡もない浜。


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 ビーチグラス、拾いたいけどキリがないので写真だけにします。


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 太平洋の海岸に来たことのない方は日本国中多かろうと思います。ぜひ一度、茨城の浜においでください。不思議と心が和みます。


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 なぜだろうと思っていましたが、最近気づきました。この波音です。


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 太平洋岸は一年中同じリズムで大波が打ち寄せています。ざざーん、ざざーんと。このリズム、この間隔がきっと心に作用するのだと思います。本当に落ち着きます。


 太平洋大西洋それぞれに異なるリズムがあると聞いたことがあります。私は茨城の太平洋しか知りません。たぶんよその海ではこんな気分にはなれないだろうなんて、そんな気が。


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 キミガヨランがひと株だけ咲き残ってました。

 


 つまらない役職で苦労しています。明日の月曜、もともと大仕事が入っていたのですが、金曜の夕刻に全く別件で若いやつのやらかしが判明しました。月曜は朝から十数件、謝罪の電話をかけねばなりません。


 浮世離れしている人間と思わないでください。誰よりも戦ってます。

 

 

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人生に必要なもの/一周回ってエスクード

【延々と車に関するひとりごと言ってます。適当に聞き流してください】

 

 

 納車されました。

 

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 スズキ・エスクード


 実はエスクード、これで4台めになります。


 メーカー側としては4世代目のエスクードだそうです。私は第1世代を2台乗り潰し(それぞれ7年半で14万キロ乗った)、第2世代に乗り換えてあ、こりゃスズキめ心得違いしたなと思ってやめました。


 初代のは排気量1.6Lで80馬力、車重は1トンそこそこで、いや軽いこと軽いこと。小型・軽量・ハイパワーで小回りも利く、まるでゼロ戦みたいな車です。その軽快な走りに心酔して毎晩乗り回し、最初の1か月は1日平均走行距離が100キロを越えました。軽いので高速道路で横風に吹かれて隣の車線まで振られるなんて愉快な経験もしました。一週間の東北テント旅の足になってくれたりしました。


 2台め。排気量同じで100馬力、車重プラス100キロにマイナーチェンジしてましたが基本諸元は同じ。零戦52型というところでしょうか。初代同様たっぷり楽しみました。


 3台め。第2世代になってました。じつは第1世代が売れたあたりからエスクードのラインアップに排気量2~2.5Lが出現。ライバルのいないクラスで初代がヒットしたというのにあえて激戦区に殴り込み。愚行としか思えません。パワーが上がって重くなって、ゼロ戦からグラマンに乗り換えた気分でした。もちろんしっくりきません。マニュアル車だったのですが乗り出しからクラッチにかすかな異音があり、案の定最後はクラッチが壊れて廃車となりました。会社の方針と工作のレベル、もうスズキはいいやと見切りをつけたのが11年前。


 以後はエスクードを気にかけることはなく、じっさい街で見かけることもないので製造されているとは思ってなかったのですが、第3世代で大型化の失敗が確定し、第4世代で1.6Lを復活させたけど人気は戻らず、ということであったらしい。とうとうエスクードは1.4Lターボ車の1グレードのみになっていました。


 長々とすいません。つまりスズキが迷走の末行きついたこのエスクードを、私は気に入ったわけです。小排気量化してターボを付けて燃費とパワーを両立させるという今どきの流れにスズキもようやく乗ってきたと。


 で、乗ってみたら軽い! アクセルを軽く踏むだけですっと進むこの感覚は初代そのまま。ハンドルも軽く小回りも良好、これなら林道でも不自由しません。車体の下のはしご型フレームをなくしたのはクロスカントリー車が出自のエスクードとしては残念ですが、おかげで400キロも減量できたと。装甲板をなくして軽量化した零戦を想起させます。いいんだ、敵弾に当たらなければ!


 車は私の必需品です。地方では車がないと買い物もままならない、生きていけないという話ではありません。そしてそれは走ればいいというものではない。かといって同年代が乗っているような外車や高級車も私が欲するものではありません。車で見栄を張るなんて価値観は持ち合わせていない。極端な話、50年前のように自動装置など何一つない、洗濯機にタイヤを付けたような代物で十分なのです、ある一点さえ押さえられていれば。それは車が4WDであること。四輪駆動しなければ車ではありません、私にとって。


 今回のタイトルにした私の人生に必要なもの、それは自然。本当は人間すべてそのはずなんだけど、私は自然がないと生きていけません。特に私の場合、定期的にこの身を自然の中に没入させないと不調をきたします。日々のなりわいで消耗した心と身体を自然の中でリセットさせないと、たぶん私はこの世から消滅してしまいます。その自然もまやかしでない本当の自然でなければなりません。それには四輪駆動車でないとならないのです。それも小型の。

 

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 未舗装の林道、泥濘の谷間。砂塵を蹴立て、新雪を踏み。数キロ四方に人がいなくてもトラブルを脱し、落石を縫って狭隘なる山間を進む。これまでの愛車たちはそうして、私の人生に必要なものを与えてきてくれました。


 一周回って、また私はエスクードを手にしました。何でもかんでも自動化されていて扱いづらいけど、お互いにまだ様子見です。今どきの子ではありますが、きっとまた私をステキな場所に連れて行ってくれることでしょう。

 


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 今年のユニクロのダウン、最初から羽毛吹きまくり。こういう、企業の慢心というかほころびを見るのは残念なことです。

 

 

 

↓ さすがにこの記事ではお願いしづらい。

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今日の久慈川メノウ /信徒の皆さん、メノウ探しは冬ですよ

 

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 久慈川メノウ教信徒の皆さま、長らくご無沙汰いたしました。久しぶりに久慈川に行ってまいりました。


 今日の場所は、以前にご紹介した山方淡水魚館の河原。夏には日替わりで川遊びイベントが開かれ、花火が上がり、秋には芋煮会が催される人気スポット、UFOもここを目指して下りてくるという旧山方町の政まつりごとの中心地である。もしメノウ教徒でご存じない方がおられたらと思いここに記すのだ。本気にしないでくれ。


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 国道118号線、旧山方町。交差点の名は「神奉地」。舟納豆本社工場が目印です。水戸方面からなら右折。ちなみに「舟納豆」は評判の地元納豆で、この少し先に店舗があります。

 

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 コンビニがあり


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 遊具のある公園があり


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 民俗資料館。月曜と祝日がお休みです。


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 休日には無料で新幹線に乗れますよー。ちょっと型落ちだけど。


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 淡水魚館。


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 トイレ。


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 ちゃんと駐車場。どうですここ。なんでもあって不便はありません。


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 メノウ教の信徒ならこんな迷惑な停め方しちゃだめですよー。


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 テント張り放題。ただし夏は、目が覚めたら川遊びの子供たちに取り囲まれてたりしますからお気を付けを。


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 増水しやすい場所ですが、普段はひろーい河原があります。


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 昨年の大洪水ではさっきの交差点まで浸水したそうで、河原も激しく削られています。これで埋もれていたメノウが掘り返されていればいいのですが。


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 アユだかサケだかの稚魚が群れていました。いつもの年ならとっくに降海している時期なのですが、昨秋の洪水後に魚たちの行動がかなり変化してます。


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 メノウ一つめ。小さい。


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 二つめも小ぶり。


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 三つめも。今日はすべて置いていきます。


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 質も、大きさも、数も、あまりぱっとしません。メノウ拾いにおすすめのスポットとは言い難いかな。足を濡らしていいのなら、目の前の中洲まで行けばいいのがあるかも。川遊び、河原キャンプのついでにメノウも拾える場所とお考え下さい。川の流れが緩やかな場所なので安心して遊べます。施設もそろっていて、お子様連れの信徒の皆さん、ぜひ。


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 ちなみにメノウ教の信徒の皆さまには大切なお知らせ。これは公安機関に知られてはならない重大な機密事項です。実はここの民俗資料館と淡水魚館は、メノウ教の二大聖地なのです。必ず訪問して礼拝を捧げるのがメノウ教徒に定められた義務であります。どちらもお子様が5秒で退屈する恐れはありますが、流域のメノウやら金鉱石やらオオサンショウウオの山ちゃんやら、信徒には興味深い聖遺物が目白押しです。これもぜひ。


 いやどちらの施設も受付のおじさん退屈そうでさー。来たついででいいから見てあげてくださいねー。

 


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 今日久慈川に来た理由がもう一つ。実はあさって新車が納品されるんです。最後にこいつに久慈川を見せておこうかと。9年で12万キロ、本当によく走ってくれました。

 

 

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千波湖の鳥

 

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 水戸の市街地のど真ん中に、千波湖せんばこという湖があります。水戸は字の通り水の豊富な、水に囲まれた町でした。旧市街の北側は那珂川、支流の桜川がぐるりと東側に回り込み、南側には広大な千波湖があって、軍事的な守りにもなっていました。千波湖は明治以後に埋め立てられかつての三分の一ほどになりましたが、南側にも市街地が広がったことで水と緑の都市公園の中心になっています。生態学的には水深の浅い「沼」、もしくはほぼ人工のものなので「池」というべきではあります。でも千波湖の名がすっかり定着しているので、野暮なことは言っちゃだめ。


 さてこの千波湖、月並みですが本当に「市民の憩いの場」。ぐるりは一周3キロの陸連公認ジョギングコース。桜と柳が植えられ、スワンボートが浮かび、ラーメンやらなんやらイベントが開かれ、ポケGOのポイントだというのでスマホ持ってる人が群れ、花火が上がり、噴水がぷーと吹く。休日は早朝から駐車場がいっぱいになります。高いところから見下ろしてみたい平和っぷりです。

 


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 実際に周囲には高級マンションやお金持ちのお屋敷が。


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 ジョギングに興味はなく、彼女とボートに乗ったのは遠い昔、ラーメンもポケGOもどうでもいい私ですが、冬場にはちょっと湖畔に立っていたりします。防寒装備に身を固め、双眼鏡とズームレンズ付きカメラを首に下げ、その他大勢でぞろぞろと湖畔を歩く。そうここは探鳥のメッカなんです。なんといっても鳥が逃げない。ここでは鳥に危害を加える人がいないことを連中もよく知っていて、比較的そばで鳥を観察できちゃう。


 はいそうです、私は鳥は専門外。どうも興味がわかない。それ以上に、鳥見の人たち…… 野鳥の会とかなんでしょうか、ビノキュラーを持った人たちが探鳥の場で専横にふるまうのを見て「鳥を見る人」が嫌いになったせいかもしれません。


 とはいえ「生物屋」を名乗っているので知らぬ存ぜぬも通用しない。そこでたまに千波湖の探鳥会に付き合うわけで、まあお勉強です。今日はそんな折に撮った写真をご紹介して、水戸の自然を知っていただこうかと。鳥さんの名前、間違ってたらごめんなさい。ほぼシロートなもので。


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 ランナーがどこどこ走るすぐわきに鳥さんたちが。

 

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 鳥さんと触れ合う市民の皆さん。ああ日本は平和だ。


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 オシドリ。数は少ないしあまり寄ってこないけど。


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 オナガガモ


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 カイツブリ


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 カルガモ。人がさわれるような距離でこうしてます。


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 キンクロハジロ


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 コクチョウ。外来ですが、ここで繁殖しています。

 

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 コハクチョウ

 

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 海から10キロ以上離れてますがカモメが来ます。セグロカモメ


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 ダイサギ、かなあ。


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 ヒドリガモのペア。


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 赤いお目目のホシハジロ


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 マガモ


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 ユリカモメ。

 

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 周辺の木々にはヤドリギがいっぱい付いてます。鳥が多い証拠です。

 

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 人と鳥が共存できる場所。人は自然がなければ生きてはいけませんし、社会や科学が目指す場所もそこでなければいけません。その意味で今の千波湖は、とても示唆に富む場所であると私は思っています。

 

 

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復旧

 

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 コンピューター周辺事情、復旧しました。


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 高温石英の記事はこの、タブレットにキーボードのついた奴にコードを繋ぎまくって書いたのですが、能力を超える仕事にすぐネを上げられてしまいました。無理させてごめんね。


 仕方ない。覚悟を決めてケーズデンキの初売りに出かけて、NECのメモリ8GB,SSD512GBのノートを買っちゃいました。それでようやく先日のヒガンバナの記事が書けたわけです。


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 こんな感じ。


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 キレイに片付けられるので、ノートにしてよかったかも。


 壊れている間も気にかけてくださった皆さま、ありがとうございます。ご心配をおかけしました。これからまた、皆さまに喜んでいただける記事を心がけて精進いたします。よろしくお願いいたします。

 


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 ケーズでお年賀のタオルくれた。そうかまる子か。

 

 

ヒガンバナのマイペースライフ/「冬植物」の平和な日々

 

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 水戸に住んでいると,同じ地続きのどこかは雪に閉ざされているという事実を忘れがちになります。冬です。今日も良く晴れました。

 

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 冬はご存知のように低温で,しかも雪のないここ常陸の国は極端に乾燥するので生物の活動は不活発です。


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 ところが!この季節にもこんなに青々と葉を広げている植物があるんです。


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 これがヒガンバナ。そう,あのヒガンバナ


 図鑑によると北海道から沖縄まで分布しているそうなので,どなたにも花のイメージを思い描いていただけると思います。中国原産の史前帰化植物で、日本人が物心付いたときにはもう身近にありました。「曼殊沙華」をはじめ千もの別名を持つといわれる,天上に咲く真紅の放射花。美しくも禍々しいその赤は称賛と畏怖の対象となりました。全草有毒で,モグラ・ネズミよけに田んぼのあぜに植えられ,野犬から土葬の遺体を守るために墓地に植えられ,飢饉のときに毒抜きして食べるために路傍に植えられ……。つくづくヒトと関わる植物です。三倍体植物(3n=33)なので種子ができません。血のようなな赤,毒,墓地,子ができない。…… そりゃ人に嫌われます。だから別名も手腐れ花とか地獄花とか,良くないものが多い。


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 茨城ではちょうど秋のお彼岸のころに,何もない草地から突然にょきにょきとつぼみが現れます。群生して盛大に開花すると,実を結ばぬまま枯れ溶けます。時期はズレるとも,日本全国でそのような光景が見られることでしょう。


 あれ、光合成は? 花を咲かすだけ?「生活」はないの? ドカンとお祭りをする「ハレ」の日ばかりで、日々の地道な「ケ」の生活はないの?


 もちろんあるんです。ただヒガンバナの場合ちょっと変わっています。


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 秋にヒガンバナの咲いていた場所を覚えてますか? 秋から早春にかけてその場所に行っていただければわかります。こんなことになっているはずです。


 そう、ヒガンバナは花が終わってから細長い葉をにょきにょきと伸ばすんです。そして他の植物が枯れ果てた草原で、冬の間だけ陽光を独り占めにして光合成を行い、次の開花のための栄養分を蓄える。そして他の植物が葉を広げ始める春に、自分は葉を枯らして、また秋の彼岸まで永い眠りにつきます。もともとが中国大陸の、樹林が発達せず積雪も少ない土地で生まれた植物なので成り立つ生活ですが、日本でも人間の作り出した草原環境に適応して繁栄しています。もっとも、雪国では根雪に覆われてしまうので困っているかもしれません。


 ちなみにこういう生活史を持つ草花のことを「冬植物」といいます。上記のように日本では木々が冬でも陽をさえぎってしまい、あるいは大地が雪で閉ざされてしまうので在来種では例が少ないのですが、ヒガンバナは田んぼやら土手やらの人工環境で冬を満喫しています。冬にだけ活動。私の読者の皆さん、どこかで聞いたような話だと思いませんか?


 そう、以前の記事にあるクロナガアリがこんな生活でした(右上の「虫なる日々」カテゴリーをご参照ください)。ライバルたちが眠りにつき、捕食者も現れない冬。最大の問題は低温であることですが、体内の酵素を調整して低温でも体が動くようにすれば三千世界はわが手に。時間の止まった街中でやりたい放題やるようなものです。なによりこの世にただひとり、誰とも争わずにマイペースで生きていける。合理的で究極なるマイペース、絶対なる平和。争いの消えた世界で、ヒガンバナは何を思索しているのでしょうか。案外、きたる秋の祝祭の日を夢見ていたりして。

 

 

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 東日本大震災でインフラが失われていたころ,人けのなくなった街を自転車で走り回りました。いえ,人々は家の中にいただけなのですが。


 人工音が途絶えて風だけが引き抜ける空,ガソリン切れで道端に放置された車。まるで自分一人が取り残されたような,そんな映画のワンシーンに紛れ込んだような錯覚を覚えました。自分がこの世界を手に入れたような気にもなりました。まあその程度にしか考えが及ばない私です。

 


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 他の生物が絶えた冬にひとり葉を広げるヒガンバナ。その本心を理解するには、私はもう少し聡明にならねばなりません。

 

 

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この砂はみんな水晶だ/初崎海岸の高温石英について

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 この砂はみんな水晶だ。なかで小さな火がもえている。
 - 宮沢賢治銀河鉄道の夜」,白鳥の停車場にて


 先日ブログ記事にした県自然博物館の宮沢賢治展。「銀河鉄道― 」の展示で,天の川の河原の砂についてカンパネルラがそう語ります。展示品は「高温石英 茨城県日立市」。

 

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 高温石英? なんだそれ,面白そう。見ると美しく銀色に輝く砂が散らしてありました。


 高温石英。日本中に産するようで,さほど珍しいものではなさそうです。石英は普通マグマが500度以下に冷えてから固化するものですが,それが577℃~870℃の温度帯で結晶化すると独特の構造になります。石英の結晶を水晶といい,ご存知のように六角柱状で一端が六角錐になっています。ところがこの高温で結晶化すると,六角錐を二つ張り合わせたそろばん玉のような結晶になるのだとか。うわあ見てみたい,というか採ってみたい。


 世界的に有名なのは米国ニューヨーク州ハーキマーの堆積岩中に産するもので,透明で見事な結晶形であるのと強烈な光を放つところから「ハーキマーダイヤモンド」の名で流通しています。パワーストーン好きの方はご存知かと。


 国内で有名なのは愛媛県の千本峠のもので,大きく立派な結晶であるばかりかそれが紫水晶アメジスト)であるという。対して残念ながら日立のは無色透明で結晶もあまりないらしい。でも他の産地のを見る限り,透明というだけでも価値がありそうです。ぜひ行かねば。

 


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 で,やってきました日立市,初崎海岸。これも記事にしたことがありますが,日立の海はいつ来ても美しい。


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 ツワブキ


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 ハマギク。日立の海岸の暮秋を飾る名花が咲き残ってます。


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 ヤブツバキ


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 巨大なカタバミが咲いていました。調べたらオオキバナカタバミという外来種。崖下に群生してました。困ったな,外来種なんだけどすごく好みだ。


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 さて初崎海岸。砂浜に寄ってみます。


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 ビーチグラスがいい塩梅にちびたのがたくさん。


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 そして石英。通常の石英やガラスとは全然違うぎらぎらとした輝き。間違いありません,高温石英です。


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 これが母岩。


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 化石とともに


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 通常の石英よりはるかに透明で,ぎらぎらと輝きます。さながら陽光を銀の炎に変換しているようです。


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 六角結晶も少ないながら確認できます。この母岩ごと持って行ってしまえば用は済むし,ハンマーもあるのですがあまり乱暴な真似はしたくない。ざくろ石で鍛えた「砂粒ピックアップ」で行きます。


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 ぷちっと。他の鉱物とは光り方が違うので,ざくろ石で鍛えたこの目とピンセットなら難なくつまめます。本当に,中で小さな炎が燃えているようなまばゆい光り方をします。ネットで拝見した他の地域の高温石英と比べても群を抜く透明度ではないかと。

 

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 ちゃんと結晶も見つけました。


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 思ったよりたくさん採れました。ちなみに青や黄色のはたぶんガラスです。色味が欲しかったので混ぜちゃいました。確信犯です。石にはシロートなのでこんなことも平気でできる。


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 ほらこれが天の川だよー。


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 シロートなので何でも自由。これはビーチグラスのちびたやつ。キレイなものはボクのもの。これはこれで美しい。ただ画面全体にある小さくて透明で丸っこいのはそのまま母岩にもたくさん含まれてました。たぶん高温石英と一緒に堆積した別の鉱物です。


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 また一つ宝物が増えました。


 今年はすっかり岩石鉱物にハマった1年でした。久慈川でメノウや珪化木,パンニングでざくろ石や磁鉄鉱,トパーズ探しに行ったりもしたっけな。いいトシしてワクワクが止まらない1年でした。本当に楽しかった。…… なんでかな。


 たぶんそれは,私が生物屋だから。もう県内の生物は知り尽くしていると思いあがっていて,驚くことが無くなったから。その点岩石はど素人,見るもの聞くものすべてが新しい。久しく忘れていた知る喜び,見つける楽しさを思い出したのだと思います。すなわち好奇心。


 まだまだ錆びついてはいられません。生物記事と鉱物記事,しばらくは二足のわらじで行くと思います。どうかお付き合いくださいませ。

 

 

 


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 泳がせてみた。

 

 

↓ 関連リンクです

久慈川でメノウと硅化木を拾う - ジノ。

茨城県自然博物館企画展「宮沢賢治と自然の世界」が実は面白かった件 - ジノ。

パンニング,ざくろ石と磁鉄鉱 - ジノ。

高取鉱山でトパーズなんか拾えるわけがない - ジノ。

潮騒を聞きながら日立の海岸を歩いたこと - ジノ。

ハマギクとツワブキと 高戸小浜の海の風 - ジノ。

 

↓ そこをなんとか。

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