ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

花の生活

不運としくじり、カヤランとクモラン

半日大雨が降り、残り半日大風が吹きました。翌日、さあフィールドでナニ見よかと心躍らせてしまうこの浅ましさよ。川のメノウは水が引いてからとして、今日のところはアレにしよう。着生ランの観察です。

ガラスの靴の生き方は

シンデレラが残したガラスの靴。魔法が解けたのになんで靴だけ残るんだ?とか跡を追わせるためにわざと残したんだろ策略家だなシンデレラ、とかのツッコみどころはあれども、ソレがそこに物理的に存在することには圧倒的な意味があるのです。

魔女のイラクサ 久慈川のトゲ

西欧のおとぎ話にはよくイラクサの名が出てきます。アンデルセン童話の「白鳥の王子」では、ヒロインのお姫様がイラクサを手で摘み素足で踏んで繊維を取り、兄の王子たちを魔女の呪いから救おうとします。その一方でイラクサは魔女の秘薬の重要な成分でもあ…

暗がりのザゼンソウ

2005年2月、市内のそれこそ「打ち捨てられた」という表現が合うような斜面の藪の中で、開花するザゼンソウを見ました。

さんぽの花

週に何回か、家から水戸駅まで1時間弱を歩いてます。前にも記事にしましたが、ちゃんと続いています。帰りに図書館に寄ったり、それなりに有意義な日々です。持ち歩くのはコンパクトカメラ。たまにソニーのアルファを持ってもカバンの中。歩くことに専念し…

亜麻の花、花の顔、人の貌

庭に見慣れぬ花があって、深みのある青の地に濃い紫の条線が入る姿はおおなんと幻想的。朝の出がけに気が付いて、帰宅してカメラを向けたときにはもう閉じてました。朝だけ開く一日花だったんです。何度か振られ続けてようやく撮ったのがこの写真。

ミヤマスカシユリいずこ

ミヤマスカシユリの写真が欲しい。男体山の健脚コース沿いにあるという話も聞きましたが、アレを登るには覚悟がいる。確実に楽して撮るのなら袋田の滝。火山角礫岩の崖の上から下にまでぽつぽつと生育しています。

ヤブカンゾウ、夏の盛りのワスレグサ

県立図書館前の旧水戸城の空堀に、一面のヤブカンゾウ。わしゃわしゃとお堀の斜面を埋め尽くしています。

呼び声

呼ぶ声があります。 森を覆う緑の霧の向こうから。谷川を満たすガラスのさざめきの中から。 それは憐みを乞うでなく。戯れにはやし立てるでもなく。

水戸のニッコウキスゲについて

今年も水戸のニッコウキスゲの無事を確認いたしました。

花三題。カタクリとか御岩神社とか。

お花で3ネタを。

ホトケノザでも花は花。

花が、花が足りないのだああ。 突然、そおゆう事実に気が付きました。この寒さで水戸の梅も遅れています。春の花が見たい。新参のマクロレンズも本働きがしたいと夜泣きします。よし、今日は野に出て、何でもいいから花の写真を撮るのだ。

びなんかずら

通りすがりの藪の中に,見事に色付いたビナンカズラの実がいくつも下がっていました。 赤い実の好きな私がとりわけ大好きなものです。分布の東北限である水戸近辺では珍しいので,見つけたときは思わず快哉を叫んでみたり。いや大げさではなく本気でわああと…

薹が立つ

【 薹が立つ 】 とうがたつ ・ フキノトウなどで,花茎が育って硬くなり食用に適さなくなること 庭のハクサイが花を付けました。いわゆる「薹が立った」という状態です。 アブラナ科独特の十字花で,というかアブラナそっくりで,切り花にして玄関に活けてあ…

コケの同定をしてみた

先日,写真のキレイさに思わず買ってしまったコケ植物図鑑。あえて手を出さずにいたコケ分類の世界にあっさり堕ちてしまいました。 となると実践せずにはいられません。先日県北山地を歩いたときに持ち帰ったコケ数種。さあ検索だ。

接写1/花瓶の花も生きている

疲れて帰宅したら玄関の花瓶に盛大に花が盛られていました。撮らねば。この場合の撮るとは,私には接写すると同義です。

水戸のニッコウキスゲはたった一人に守られている

ニッコウキスゲ。正式和名は「ゼンテイカ」なんですが,こちらの方が通りがいいので。 湿った草地に群生します。目立つのと分布が広いのとで,和名も学名も,実は分類さえもが混乱しています。1種類なのか複数種なのか。形態的に明らかな差があるのは北海道…

スイカズラ咲いた

ハマナスに続いて,スイカズラも花盛りになりました。 またの名を金銀花。咲いた当日は白く,翌日には黄色になります。 つぼみも美しい。 ご近所一帯にものすごい芳香を漂わせて,これでもかと咲きまくっています。皆さんに香りまでお届けできないのが残念で…

ヒガンバナのマイペースライフ/「冬植物」の平和な日々

図鑑によると北海道から沖縄まで分布しているそうなので,どなたにも花のイメージを思い描いていただけると思います。中国原産の史前帰化植物で、日本人が物心付いたときにはもう身近にありました。「曼殊沙華」をはじめ千もの別名を持つといわれる,天上に…

その手があったかヒメジョオン/堂々としてりゃバレないんだよ,という話

黄色く輝くのはこの場の主役,ツワブキ。前にもハマギクとセットで記事にした晩秋の名花です。問題なのはツワブキの手前,テレビ中継のカメラの前にしゃしゃり出たお調子者みたいな。ヒメジョオンです。雑草です。

夜のとばりのカラスウリ

昨年の記事(真っ赤な秋のカラスウリ - ジノ。)で,カラスウリの花の写真が無い,来年撮ってここに貼り付けます,なんて書いたことを思い出した。いけねえ,約束は守らねば。 まずは明るいうちにロケハン。昨年トリカブトの写真を撮ったあたりがいちばん家…

ハマギクとツワブキと 高戸小浜の海の風

南と北と,二つの野菊をご紹介します。 ハマギク 浜菊 草に見えますが茎が木質化して越年します。要するに木になったキクです。白色大輪の花を晩秋の海岸に咲かせます。 米国で創出された園芸植物シャスターデージーの母種。海岸の岩場に根を張って逞しく咲…

うちの近所のトリカブト ~冷温帯の隅っこで

日曜日は台風が来るそうです。ちょー大型台風だって。可哀そうに,各テレビ局の下っ端がカッパ着て暴風雨の下マイク持たされるのでしょう。さて私は,土曜のうちに確認しておきたいことがありました。 行先は水戸の台地の,その北側斜面です。今は道路が走っ…

コニシキソウ,雑草という草はないけれど

夏です。雑草の季節です。 わがささやかな庭の,夏の雑草の繁茂の仕方がもう尋常じゃない。わずか5ミリの芽生えを1週間見逃すと成体に育ち,さらに1週間後には種子をばらまいているという回転率で加速度的に地面を覆っていきます。トキワハゼ,スベリヒユ…

カヤランクモランへの6番

ああ,とうとう使ってしまったこのタイトル。台風のせいだと言わせてください。 台風12号,まるで私を避けるかのようにカクっと曲がって行ってしまいました。我ながら恐るべき天候力(造語)です。進路に当たっちゃった皆さんごめんなさい。本気にしないで…

カザグルマとニッコウキスゲ

しばらく花の写真を撮りに行ってないなあ,と過去の写真フォルダを見ていて気付きました。つい数年前までは,この季節にもう少し心の余裕があったのでしょう,けっこう山を歩いてます。 その中でちょうど5月末の今頃,大子だいご方面で出会ったものを2つだ…

ミツバアケビ咲いて

アケビの花が咲きました。うちの庭の,ミツバアケビです。 雌花と雄花がセットで咲きます。 雌花。 柱頭。ちょっとグロテスク。よく見ると実になった時の縫合線というかあの割れる線がもう確認できます。 雄花。 花粉出してます。 なぜうちにあるのか,その…

行くぜ!への6号

「カヤランクモランへの6番」にしようかと思ったけど,やっぱりワケわからん。 雨のフィールドは久しぶりです。いや,雨は嫌いではありません。ただ,私がフィールドに出るときはいつも天気のほうで晴れてくれちゃうもので。車にはいつもカッパを積んでます…

トリカブト,そは魔毒の王

毒島ぶすじまさん,という苗字を漫画やドラマでたびたび見かけて,よくこんなもの思いつくなあと感嘆したものですが,実在するんですねごめんなさい。いやそれを言うなら茨城県にも百足むかでさんとか百目鬼どめきさんとかあまり女の子に名乗ってほしくない…

花物語 スイカズラ;連れてこられた花嫁はそれでも幸せになりました

夏の山野を歩くと,この芳醇にして濃厚な甘い香りに天界の花園を垣間見る感覚を覚えることがあります。 スイカズラ。吸い葛。金銀花,忍冬とも。 この花を見ただけで,それがたとえ写真であっても香りが鼻腔によみがえる,私には特別な意味を持つ花です。