ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

魔女のイラクサ 久慈川のトゲ

西欧のおとぎ話にはよくイラクサの名が出てきます。アンデルセン童話の「白鳥の王子」では、ヒロインのお姫様がイラクサを手で摘み素足で踏んで繊維を取り、兄の王子たちを魔女の呪いから救おうとします。その一方でイラクサは魔女の秘薬の重要な成分でもあ…

ごめんね女王。

5月半ばのある朝、いつも通りに父母の部屋のシャッターを開けたところ、かすかにブブブという羽音が聞こえました。まるでネズミが象に文句をつけたような、静かな朝だからこそ聞こえたレベルのささやかな、それでもはっきりと抗議の声と理解できる鋭さがあ…

日曜日のカンパネラ

日曜日、八溝山で野外観察会がありました。大子の町が集合場所だったのですが、当日町はよさこい祭りが開催されるとかで大騒ぎ、待ち合わせ場所の駐車場も入れなくなって、いきなり右往左往です。観察会主催者の不手際を責めるのも酷ですけど、多くの人が参…

カップめんと古道具

カップめんって、ときどき無性に食べたくなることはありませんか。私はコレとコーラとカツカレーに関して、突然宇宙からの指令が脳に入ってきます。ほうらそろそろあの味が欲しくなったろうって。コーラとカツカレーはおカネさえ出せばなんらハードルはあり…

そこにあればいい

水戸市内の希少植物、ニッコウキスゲとカザグルマ。昨年は縁あって新たな産地も見つけ、地元の自然というものを再認識しました。守り人というのも気恥ずかしいけど、今年の様子を見に行きました。

佐白山、心霊スポットとしてではなく

だいぶ前に記事にしました、笠間の佐白山。心霊スポットだという無責任な噂を喧伝されてヒマでおバカな方々の標的になり、市民の憩いの場からすっかり寂れた忌み地へと変貌を遂げた気の毒なお山です。エラそうに非難めいた書き方をしていますが「佐白山 ミス…

詩人の蝶

北 杜夫 大先生の名著「どくとるマンボウ昆虫記」の一章「詩人の蝶」は、詩神ホメロスの逸話から始まります。章のテーマはパルナシウス。はい、ここからいつものうんちくが始まりますよー。蝶に全然興味のない方、逆に蝶にお詳しい方は飛ばしてくださーい。

玻璃の器に光あれ フィンランド・グラスアート

北欧の親日国フィンランド。自称「スオミ」は「千の湖の国」の意だとか。ムーミンとサンタクロースのふるさとで、ソビエト相手に独立を勝ち取った勇気ある人々の住まう国なのは知っておりました。しかしこんな優れた芸術が花開いているとは寡聞にして存じ上…

5番目のカザグルマ

神さま、私に何かさせたいワケではないでしょうね。またカザグルマに引き合わすとは。

お散歩は季節をまとってドイツ箱と粘菌。

とりあえずガチャポンと呼ばせていただきます。そうあの100円玉何枚か入れてガチャリと回すとなんか出てくるやつ。 最近水戸の駅ビルの4階にガチャポン屋さんができまして、この種のお店はイオンにもメガドンキにもあってひとつのトレンドなのでしょうけど…

4月お散歩まとめ

昨年4月から、駅までを往復する週2回のお散歩。すっかり生活の一部になりました。緊張感というか、良いストレスになってます。これがなかったら毎日がナメクジのような生活になっていたことでしょう。もちろん楽しいから続くんですよ。その月のお散歩まと…

GW前、玉川短報です

火曜日、メノウ教徒の皆さまのお役にと、玉川・久慈川の様子を見てまいりました。

水戸の古地図と水浜電車

大洗に行ってきました。用があるのはここ、町営「幕末と明治の博物館」。もとは民営の「常陽明治記念館」と言いました。

うつくしきもの - 野辺山45m電波望遠鏡

2017年夏、信州野辺山高原、野辺山宇宙電波観測所。天文少年の夢の聖地です。ヘリオスタットやら干渉計やら、構内にこれでもかというアンテナざんまいの中でひときわ威容を誇る45メートル鏡。

北辺に蝶を見る

晴れ上がった空を見て、気温が上がるという予報を聞いたら、そういうことに敏感な生き物がいることを思い出しました。本当に久しぶりに思い出しました。卒業研究が「蝶」だったことも。

山と野のあわいに

床屋に行く、と言って車を乗り出しました。いえ本当にそのつもりだったんです。空は晴れてはいますが、時おり突風が吹き、黒い雲が鳥のように端切れをばたつかせながら過ぎていきます。低気圧が通過の予報で、雨もあるでしょう。こういう空模様は妙に心に触…

星のふるさと

まず仮説。推論。そして実証。いきなり何を、といぶかられるでしょうが、最近玉川で面白いものが拾えないこともあって、少し方向性を変えようと思ったのです。玉川メノウについて、それがどこから来るのか。

花埋み

ピグマリオンのように輝くなめらかな肌と、徹底的に合理化されたデザイン。精巧な、自然という造化の神が造り給うた芸術品。さて何のことでしょう。

忍野八海と西湖

観光地に連れていかれました。雨の予報、土曜日、人ゴミ。何一つ私の興趣を誘わないお誘いでした。たぶん晴れ男を期待されたのと、私への気遣いもあったようです。助手席に座ってればいいから、というので納得して朝7時に出発です。

君知るやマックスコーヒー

人界に煩わされるのはここまで。退職でそう宣言した私です。さあ俗世を離れるぞ、と。ここからは誰にも気兼ねなく好きなことだけして生きていけると、そう思ったんです。もちろんそうはならなかった。

王国のオキナグサ

王国に春が来ました。読者の皆さまにはおなじみの面々が今年も変わらぬ姿を見せてくれます。

茨城のスハマソウ

茨城の、といってもごめんなさい。県内すべてを把握しているわけではありません。本当に詳しい人というのは決してこんな軽々しく発信しないものです。植物を愛する人ならなおのこと。

3月のお散歩まとめ

ヤブツバキは花期が長いけど、咲き初めのたおやかな印象は何物にも代えがたい。 はい、今回が本当のお散歩まとめ回です。気候変化に身体が振り回される時節。朝7時半に家を出るときは2℃、昼過ぎに帰り着く頃は18℃なんてこともあって、それではと春の服を着…

廃屋とフラサバソウ

寒いころは「駅までさんぽ」、往復するので精いっぱい。それがこれこのように桜まで咲く陽気になって、あちこちわき道にそれる余裕が生まれました。余裕って大事よね。

カタクリ咲いて我はおり スプリングエフェメラルつれづれ

この春初めての東風が吹きました。雪のない茨城でスプリング・エフェメラル(春の儚い花々)の咲く季節です。人の夢と書いて「はかない」。まこと、一炊の夢のごとし。

1LDK家賃18万

最近私の周囲で話題になったのが、市内に建てられた某アパート。場所は私の生活圏内、つまりは水戸と言っても場末です。家柄も財産もまあいかにも庶民な、例えば高級外車がシャッターの奥に控えているなんてことのない、そんな家々が立ち並ぶ界隈。そこにと…

久慈川メノウ最新情報

信徒の皆さま、お元気でしょうか。久慈川メノウ教 教祖ジノ。でございます。今日はそっちの設定でお願いします。 私の記事のメノウ拾い関係の閲覧数がぐぐっと上がりました。気候も良くなったとて、一つおメノウでも致そうかという方が増えたのでございまし…

接写でごまかす

今日は在宅。こないだ初崎海岸でいただいてきたバットいっぱいの砂からシーグラスと高温石英を拾い上げて、かのプリン瓶の中身にしたいと思います。こんなことで一日をつぶせるなんて、どれだけ幸せなんだろう、わし。

わたせせいぞうとバブルの光

わたせせいぞう、と聞いてなにがしかのイメージがあるのは、失礼ながら一定の年齢以上の方になるのでしょうか。特に、バブル時代を経験しているような。

ヒスイカズラの花色は

夢に出てくる色、というものがあります。 年よりじみた物言いで自分でも抵抗はあるのですが、遠い遠い昔に目に焼き付けた色です。若き日に訪れた海景、一面の青緑色。小笠原の海です。 熱風渡る亜熱帯の華やぎに満ちた陸の上と対照的な、精神世界を垣間見る…