ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

渚にて

  

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 早朝6時に勝田(かつたひたちなか市)に行く用がありました。休日なのにー。


 片道20分。行けば済む用でした。済んだ後はさてどうしよう。せっかくだから海に出てみました。

 

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 どこらへんかというと …… ひたち海浜公園は「ネモフィラの丘」でご存じですね。じつはそのすぐ海側です。右手奥にくだんの丘が少し見えてます。この季節は緑色ですが。

 

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 南側は阿字ヶ浦あじがうらの漁港。「鉄腕DASH!」で長瀬くんの「つれたか丸」の母港でした。そういえばあの企画いつの間にか消えたな。

 

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 朝の海。砂浜にはシロギス釣りの人たちが。

 

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 突堤にも釣り人。釣りもいいものですね。これほど自然と無言の対話ができる趣味はないでしょう。

 

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 漂着物いろいろ。20年以上前,海に近いところに勤務していたころに海岸の漂着物を調べていました。それなりに面白かった。ガラスのビン玉を拾ってきたり。

 

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 ウキにびっしりエボシガイ。互いに覇権を争っていたろうに,打ち上げられてすべてがフイに。

 

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 ワカメのメカブ

 

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 海藻を食べていて一緒に打ち上げられてしまったキタムラサキウニ。哀れ。

 

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 マボヤ。

 

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 おしりじゃないよ,マンジュウボヤ。ホヤの仲間は,こう見えて意外と我々に近い動物です。

 

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 骨格だけになったカイメン。カイメンの横文字をスポンジっていうの知ってました? そう,スポンジって本来は海綿を腐らせて乾かして作っていたものなんです。

 

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 陸の植物も,海岸ならではの種類が見られます。カワラヨモギの若葉。「茵陳蒿いんちんこう」という薬です。

 

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 イヌドクサ。古生代石炭紀,3億年以上前に栄えたロボクの末裔。

 

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 スカシユリだ! 茨城の海岸に珍しいものではありませんが,阿字ヶ浦で見たことはないぞ,と思ったら。

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 なんだ,そーゆーことか(棒読み)。

 

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 ハマナスだ! でもこれも植栽っぽいなあ。

 

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 テリハノイバラ。香り高いノバラですが,季節も遅く気温も低く,香りませんでした。

 

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 ハマヒルガオはもう実です。

 

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 メマツヨイグサ

 

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 ハイネズ。これでも針葉樹。

 

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 ノブドウ。ちゃんと花が咲くのね。

 

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 わあ,ヤブカラシの花を撮るなんて20年ぶり。愛らしい花ですよね。

 

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  コウボウムギ

 

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 茨城が北限,ネコノシタ。

 

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 これも北限,ビロードテンツキ。

 

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 茨城が南限,シロヨモギ

 

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 植物種は場所によって変化しますが,海岸も実は個性豊かです。この黒い砂は磁鉄鉱すなわち砂鉄。茨城には砂鉄の多い海岸がいくつかあります。よく子供相手のテルミット実験をするのですが,そんな海岸を知っていると便利。

 

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 海藻のアラメが多く打ち上げられる海岸もあります。漁業権がどうなっているか知りませんが,これを拾いに来る人が結構おられます。海は豊かだ。

 

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 私が拾うのはこんなの。すいませんまた拾う話です。ビーチグラス。けっこう拾える海岸があったりして。

 

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     キレイなもの,大好きです。

 

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 砂利の海岸もあります。

 

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 玉砂利きれい。

 

 

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 あえて先にご紹介しなかったのですが,今日の海岸の,北側の風景はこれ。ひたちなか港,ひたちなか火力発電所,そして中央左奥の丸いドームの上の白い煙突は…… 東海第二原子力発電所。こいつがやらかすと半径30キロ圏内,実に96万人が住む家を失います。もちろんこの浜も二度と歩くことはできないでしょう。あの釣り人たちも行き場を失います。

 

 今回のタイトル「渚にて」。1950年代のSF小説のタイトルです。核戦争を生き延びた世界で,放射能によって静かに静かに滅んでいく人類を描いた名作です。

 

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 この静かで美しい朝の海を,この愛しい世界を,誰かどうか守ってください。

 

 

 

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加波山初登頂 生物と大岩と

 

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 加波山。かばさん。 ……やはり名前で損してますよね,この山。


 修験道では著名な聖地で,明治年間には自由民権運動の暴走である加波山事件の舞台となるなどそこそこ名前の出る山ではあるのですが…… 筑波山の並びにあってその亜流みたいな名前なのもよろしくない。


 そんな地味な印象もあって,山頂部にはブナ林もあるというこの709メートルの山に私は未登頂でありました。今回,故あって初トライです。さて。


 加波山神社の駐車場に車を停め,神さまに今日の無事を祈ってから出発です。

 

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 右のピークが加波山で,左は燕山。ね?山姿も地味でしょ? 登りたい!って思わせる山じゃないでしょ? 加波山のほうが少し高いのですがそうは見えないし。実際これだけ山ブームだというのに,日曜日の今日でも他の登山者がいません。

 

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 駐車場を使わせていただいた加波山神社。おお,ご立派。拝殿わきに備えてあった地図がとても役に立ちました。ありがとうございます。

 

 さてしかしこの地図,気になる一言が。「加波山神社の名を不正に使う神社が近くに在ります 注意してください」 …… おいおい。

 

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      神社の              公式っぽいの


 確かに公式の地図には,すぐそばの「加波山神社本宮」が記載してあります。まあ大体のとこは理解しました。本家とか宗家とか,八つ橋じゃあないんだから。税金が安くなるからと家の間口を狭くするような街の連中ならともかく,神さまをお祭りする者がよくないよな,こういうの。おそらく,不人気の原因もこれでしょう。これだけパワースポットブームだというのに,同名の神社が複数あって,神職同士がいがみ合っているなんてとこ誰も有難いとは思いません。


 と苦言を呈してさて出発。5合目までは舗装路,さらにその3合目以上は直登一直線の急角度コンクリート道。この筑波山塊は巨大な花崗岩石英斑岩のかたまりで,いたるところに採石場があります。これはその搬出路。花崗岩を積んだトラックがガーっと降りてくるわけですか。日曜日でよかった。


 太陽照り付けるこの直登路,意外にも生物が色々と。

 

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 メスグロヒョウモン

 

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 テングチョウ。いっぱいいて,路上で吸水してました。

 

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 あらびっくりウラミスジシジミ。「ゼフィルスの卵 - ジノ。」もよろしく。

 

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 わあ,ニガイチゴ。美味。とても美味。

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 種子をかみつぶすと苦いのでこの名がありますが,野生のキイチゴ類では上等の味です。おいし。

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 落ちてる。こんなに。ああもったいない。

 

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 ニワトコの,実……? ふつう赤いよな。調べてみたら「キミノニワトコ」という変種でした。初めて見た。

 

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 外来種だけど,四葉のクローバー💛

 

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 5合目からようやく森に入ります。


 しまった。ナガバノスミレサイシンがあったのに写真を撮り忘れた。

 

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 サンショウウオ谷。サンショウウオがいるからサンショウウオ谷。いえ,人様のネーミングセンスにケチ付ける気はありません。ただ,希少なサンショウウオが生息するのですからあえてこんなに公言しない方が種の保護になるのでは,と申し上げたいわけで。

 

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 いました。ツクバハコネサンショウウオです。2013年に遺伝子解析の結果として他のハコネサンショウウオから新種として分離されました。そりゃ隔離された産地だから遺伝子が特化してるのも当然でしょう。最近の分類学者が,大学の廊下に並んでいる遺伝子解析装置をちょちょいと使って「新種発見」をするのを私は少し情けなく思ってます。科学のいろいろな分野でフィールドを軽視する人が増えているのも残念です。かの下村 脩先生は,純粋な好奇心からオワンクラゲを自分で数十万匹採集し蛍光タンパク質の研究をなさったそうですが,いまの分類学者がさてどれほどフィールドに出ていることか。

 

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 なんて考えている間に山頂が近づきました。はい第一の「加波山神社」。

 

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 岩場をすり抜けて……

 

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 第二の「加波山神社」。これが山頂のようです。他にも「加波山神社」があるようですがもういらん。それ以外の社も次々に現れて。たばこ神社とか。もう好きにしてください。

 

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 ネジキが咲いてました。

 

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 ブナの大木。立派なブナ林に見えますが,実は幼木がほとんど育っていないことが問題になってます。

 

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 感心したのはこの奇岩群。この加波山の稜線には,いかにも神さまが寄り付きそうな立派な磐座いわくらが並んでいます。いずれもほれぼれするような花崗岩の大岩。

 

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 大岩をたっぷり堪能して下山です。帰りは森の中を一直線に下降します。

 

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 アズマヒキガエルにじっと見られてました。何を急ぐのだ人間よ,とか。

 

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 ハンミョウ。

 

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 ニホントカゲ。最近減ってます。

 

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 今日もよく晴れました。ハンググライダーの名所でもある筑波山塊。上手な人は,筑波山の上の上昇気流を捕まえて1000メートルを超えていくのだとか。こういうのもステキですね。


 今日の山行は,実は下見でした。来月初め,いつもの生物仲間の集まりで,加波山の生物観察をすることになったのです。私が世話役兼案内役の,本当に気安い仲間たちです。老若男女の人材豊富なのが自慢の生物屋の集団。強制はないのですがいつも数十人が来てくれます。その中の若い人から加波山を見てみたいというリクエストがありました。なるほどわしも見てみたい,と採用したのですが自分も行ったことがなく,今日の下見となりました。もちろん何のお手当てもつかないボランティアで,日曜日をつぶすことにもなりましたが苦ではありません。


 集団でぞろぞろ行動したがる人間をむしろ憐れむ私です。蟻かレミングかお前らはと。こんな奴なんですよ,私は。 …… でもそんな私を信じて,山歩きに付き合ってくれる人たちがいる。生き物を共に見てくれる仲間がいる。大切に大切にしたい仲間たちです。

 

 

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好きな誰かを想い続ける  中島みゆき

 

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  ネットで拾ったこの写真。見ていたら涙が出てきた。

 


 時は1970年代なかば。私,15歳の初々しい少年でございました。確か日曜日の午後だったと思います。そのころ流行りのニューミュージックを紹介する「コッキーポップ」という番組がありまして。当時の多くの少年たち同様サカリの付き始めた私はフォークギターなぞかき鳴らしていて,この番組も必ずチェックしてました。


 スタジオのコーナーが終わり,ステージの画面になりました。そこに映し出された一人の若い女性。背後からのライトが光背のような光を投げかけるなか,ただ一本のギターを抱えただけのやせっぽちなその人は,ギターをつま弾いて歌い始めました。


 なんという声量。なんと心に響く歌。何より光に包まれた神々しいまでの美しさ。私はその数分間で,その人に魂を持っていかれました。

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 それが,デビューしたての中島みゆき。感動したことだけを覚えていますが,今にして思えば曲は「時代」だったでしょう。当時のその人は決して垢ぬけていたわけではなく,化粧っけのない顔に長い髪を後ろでひっつめ,ありきたりなシャツにGパンをはいた,どちらかというとだっさい田舎娘丸出しだったのですが,つまりは映像の魔術にダマされたのでしょうが,しかし歌は本物でした。

 

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 ファーストアルバムはすぐ手に入れました。その人は私の高校時代に2回も水戸に来てくれて,もちろん聴きに行きました。その人の歌は,以後の私の人生と共にありました。というと中島みゆきしか聞いてないようですが,実は無節操にいろいろ聞きます。ただいつでも,40年間ずっと,かの人の歌は私の心に通奏低音のように鳴り響いていました。驚いたのは,TOKIOの歌なぞ聞くわけがないのになぜか「宙船」という曲が妙に気に入って手に入れて,それが中島みゆきの作と知った時です。耳が「みゆきメロディ」をパターン認識していたのですね。

 

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 「中島みゆきオールナイトニッポン」は翌日の学校のことなど気にもせず聴いてました。ライブでのトークもそうですが,沈痛な歌とハイテンションな大爆笑トークのこのコントラスト。私も「しゃべり」には自信があるのですがこの人にはかないません。というかこの人の話術が私のしゃべりの先生です。そもそも「地頭」の良さがとんでもないレベルなのでかなうはずもないのですが。

 

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 40年,ただ一人を想い続ける。これを恋と言わずに何と言いましょう。かの人は独身のまま,見るたびに美しくなっていきました。

 

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 「歌手」もいろいろです。たまたま一発当てるだけの人。若さや美しさや,一時の評判だけを売りにする人。そんなもののファンになって,大枚を叩き,ライブで声を張り上げ,波が去った後でその残骸を前にアレは何だったんだろうと途方に暮れる。でも中島みゆきのファンは,40年前のレコードも,楽譜集も,すべてが今現在に続いています。それを誇らしく思うことは,決して非難されるものではないでしょう。

 

 神さまがかの人にどんな運命をお命じになったのか知りません。ただ40年ものあいだ名曲を作り続け,歌い続ける。そんな人を好きになれて私は幸せです。別に紅白なんか出なくていいですから,これからも歌い続けてください。これからも,ずっと想い続けます。

 

 

 

 

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 「ガキの使い」での月亭方正のモノマネ。

  名曲「浅い眠り」を口パクで。

  やめねえか馬鹿野郎(賛辞)

 

 

 

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2000アクセス突破しました

 

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 最初の記事を公開したのが昨年の9月4日。9か月経ちました。そしてこの5月に月間600アクセス,トータルでは2000アクセスを達成。自分でも信じられません。

 

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 何よりも定期的に覗いていって下さる皆さん,ありがとうございます。本当にありがとうございます。

 

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 こんな雑記ブログです。読んだところで何の得もないのに。

 

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 初期の本当に書きたいことがあって書いていた記事と比べると,最近の記事は書かねばという義務感でただ雑文を綴っていると自覚はしております。それでもアクセス解析を見ると,その初期の記事をたどって最近の記事を読んでくださる方が多いような。やはりブログというのは蓄積型のメディア,良いものはずっと後にでも見ていただけるのがありがたいです。これからもお目に留まるような記事を書ければと思います。

 

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 実は,周囲の人の誰も,私がブログを開設したことを知りません。家族ですら。ねえねえぼくブログ始めたんだ。みんな見てよ。そう言えるならもっとアクセスは増えるでしょうけれど,それでは自分への正しい評価が計れません。何といっても恥ずかしいし。ブログ見たよ!面白いね!また書いてよ! ……うわあ恥ずかしい。何が恥ずかしいと言って,身内から社交辞令やお世辞を面と向かって言われるのが恥ずかしい。一方で,私が好きな場所で出会った方には名刺を渡して宣伝させていただいてます。たぶん価値観を共有できる方なので。

 

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 ちなみに自分のブログに自分でアクセス,というのも一切してません。どうしても見たいときにはヤフー検索のキャッシュでアクセスします。カウントされないので。 ……変なとこで潔癖なんだなあ,わし。

 

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 とはいえ9か月かけて2000てどうなの?

 

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 最初の1か月で何万アクセスも叩き出すような人がいるのも存じてます。若い方はツイッターやインスタグラムでブログを宣伝したり,流行りのアーティストをネタにたくさんの支持を受けていたり,うらやましいいい。私にはできない芸当です。たった2000かよ? はい,そんなもんです。

 

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 逆に,アクセスが増えずに苦悶しているブログ主もおられることでしょう。お互い,頑張りましょう。上を見ればキリがない。続けることが大切,というのが私の感想です。絶対に,時流におもね周囲にヒネこびて,節を曲げることのないように ……なんてのは個人の価値観の押し付けですね。お気になさらず,どうかマイペースで。

 

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 ブログでお金を稼ぐのもいいですね。私はそれのできないサービスでやっているので指をくわえるばかりです。そもそも1日20アクセスでは収入にならない。稼いでいる方の書いたものを見ると,3か月で1万アクセス!毎日記事を書いてます!記事はもう100あります!なんてあって。ああお金を稼ぐには努力しなければいけないんだなあ,と。私は9か月でようやく記事の数は80を超えたところです。気合が違いすぎる。ただ私は一つのはけ口として書いているので,お金に代えがたい代価をいただいているつもりです。

 

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 にほんブログ村,という「ランキングサイト」に登録しています。記事の一番下の「季節・四季」「野の花」「備忘録・メモ」というポチボタンです。よろしければポチッとお願いします。実はどういうシステムなのか理解していません。ただ登録したら確かにアクセス数が増えたので,私には有難いものです。どうやらランキングの上位になるといいことあるらしいのですが,それが目的になるのも本末転倒のような。拝見しておりますと,突然ランキングの上位に躍り出て,やがて元に戻る,ああ,外部のPCから自分アクセスして稼いだな,なんて方もいて。私はやりません。上記のように,変な矜持きょうじがあるもので。

 

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 どうやらまだ続けられそうです,このブログ。どうかこれまで通りのご愛顧を。

 

 

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ダリフラ,どうなる  元漫研会長深夜アニメを語る

 

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 深夜アニメのダーリン・イン・ザ・フランキス,略してダリフラ。さあどうなると書いたけど,実はどうなってもいい。おっさんが大学漫研会長の顔に戻って書き散らしますよアニメ評。


 以前の記事(今期の深夜アニメから:ダリフラとキリング・バイツ - ジノ。)で二期やってもいいレベルの作品だと書きましたが,不勉強でした。最初から2クールの予定だったのね。主人公たちがどうなっても構わんし,謎解きもどうでもいいです。とにかく面白い。ダルくない。ここ3回戦闘シーンがないのがちと寂しいけどきちんと話が進んでいる。このレベルで最終回まで突っ走ってくれれば文句はありません。DVDボックスだって買っちゃうぞ。


 20世紀最後のオタク玉・エヴァンゲリオンとの類似でも語られるこの作品ですが,むしろそれは一つの必然でしょう。エヴァの衝撃はモノづくりをする人々に大きな爪痕を残し,その文脈でオレならこうすると考える人が次々と現れて,結果として日本の創作は大きく未来に進みました。その流れの先にこのダリフラがあるのなら多少の類似は挑戦の証しと考えられます。そしてその分家たちの中から本家を超える作品が現れることがなかったように,ダリフラエヴァを超える作品ではないと思います。しかし出色の出来であることは確か。声を含めた魅力的なキャラクター,よく練られたストーリーと脚本,作品のイメージを損なわない音楽(これ大事),などなど。ゼロツーとイチゴちゃん,ダブルヒロインという位置付けは珍しくもないけど,イチゴちゃんの泣き顔シーンなんていまだに語り草ですね。ゴローをはじめとするメインキャストもかなり時間をかけて造形されているのがわかります。ダリフラ,すでに名作の域かと。もちろん前述のように,最終回でやらかさなければですが。

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 ツッこみどころはありますよ,そりゃ。
 人物相関関係がぐちゃぐちゃ,とか。
 ゼロツーがフツーの可愛いヒロインになってしまった,とか。
 2回も総集編入れやがって,とか。
 もちろん些末なことです。作品の瑕疵かしになるようなことではありません。

 

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 それにしても。


 一つのアニメ作品の制作に,どれほどの人が関わるものでしょうか。原作,監督,構成,演出,声優,キャラデザイン,メカデザイン,各種監修,美術,色彩,原画と動画,CGとその制作,撮影,編集,音楽,主題歌のアーティストとそのスタッフ,そして何人もの立場の違うプロデューサー。総計数百人,いやもっと? 徹底した分業の組まれた巨大チームによる一大事業。

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 このようなプロジェクトの成功に必要なもの。まずリーダー。それからゆるぎないコンセプト。全員に普遍化された目的。そのための時間。特にリーダーは絶対に必要です。たぶんダリフラの製作陣には,優れたリーダーが存在するのでしょう。それはお前らオレに付いてこいなんてタイプでは絶対になく,ただ時間をかけて語り,説得し,周りのスタッフもこの人のためにやってやろうと思わせるような,人を動かせる人。こういう資質のことを,本当の意味で「将器」といいます。TVアニメが個人に作れるものでない以上,将器あるリーダーとそれに従うスタッフの合力があって,はじめて名作は生まれます。筋を曲げない。目先の雑音に耳を貸さない。人を信じる。よい作品を作る。そういう共通認識が出来ているからこそ,例えば後期になってOPが変わっても同じ主題歌を使うという当たり前のことができたのでしょう。


 ダリフラの製作陣を応援します。このチームがある限り,これからも。

 

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 あと5回かあ。いいトシしてアニメが楽しみなんてなあ。半世紀を生きたおっさんにそんな自嘲気味の感慨を抱かせる,そんなダリフラ

 

 

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ナツメの薬酒,心に効きます

 

 このブログで私の文章をお読みになってきた皆さん,私をどういう性格の人間とお思いでしょうか。


 実は短気で,若いころはしばしば他人にキレたりしてました。キレどころがわからなくて,周囲にはずいぶん迷惑をかけたことでしょう。さすがにこの歳になって少しは丸くなり,人情の機微もわかるようになりました。多少は信頼もされるようになりました。でも短気は短気。ハンドルを握るとそれが出ます。ストレスにも弱いです。仕事の責任が重くなった最近は,ストレスが特に肌に出たりするようになりました。


 でも大丈夫。


 ちょっとヤバいな,今のわし。そう思ったら飲む薬があるのです。それがナツメ酒。なんか商品の宣伝みたいな語り口ですが,自分で作ってます。


ナツメ酒
  原料  大棗たいそう,ナツメの実)の乾燥品
  効能  疲労倦怠,食欲不振,冷え性,不眠
  性味  甘・温     帰経  脾・胃
  作り方  びんに大棗を1/3ほど入れ,ホワイトリカーを注ぐ あとは待つだけ ……簡単でしょ?


 問題はナツメの入手法。落葉高木で葉も涼やかなナツメは,かつて庭木として好まれました。今でもナツメの残っているお宅がありますが,使えません。なぜって? あまーく食感のいいナツメの実は,人間が食べても美味しいものです。いわんや虫をや。野外で何の手入れもされていないナツメの実は,ほぼ100%虫が入ってます。それはそれは立派なピ――――が必ず鎮座していて,中をフンだらけにしています。ね?使えないでしょ。市販品を買うしかありません。はい,中国産です。

 

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 これがその「大棗」乾燥品。アメ横の中国食品店で1袋400円。水戸のデパートで同じものが1袋1400円で売られているのを見て以来,アメ横に行ったときにまとめ買いするようにしています。

 

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 厳重な二重包装。中国モノと言っても日本の商社が袋詰めして日本語のラベルがあります。で安心かというとまあ信じるしかなく,日本の露地ではあれだけ虫の入るナツメが,これでは少しも食われてない。さぞかし大量の農薬が使われていて,それを全力で洗浄して輸出するのでしょう。おかげさまで私は健康を保ってますが,皆さんは自己責任でね。

 

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 梅干しじゃないよ。

 

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 はい作業終了。あとは待ちましょう。せっかちな人も1か月待ちましょう。

  

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 こんな色のお酒になります。すんごく甘いです。寝る前に猪口に一杯,それでもう翌日は心穏やかに過ごせます,というのは大げさだけど,確かにこれでいくつも難局を寄り切りました。とても心と体が落ち着く,というのが私の個人的感想です。


 うそつき呼ばわりされる前に予防線を張っておきます。こういう生薬は体質に因り,その効き目にはものすごく個人差があります。大棗は私のように冷え気味で胃腸がヘタりやすい者によく効くのです。まあお試しになる価値はあると思いますよ。


 人生,それなりに山河あり。一つ越え,また一つ越え。

 

 

 

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カザグルマとニッコウキスゲ

 

 しばらく花の写真を撮りに行ってないなあ,と過去の写真フォルダを見ていて気付きました。つい数年前までは,この季節にもう少し心の余裕があったのでしょう,けっこう山を歩いてます。

 

 その中でちょうど5月末の今頃,大子だいご方面で出会ったものを2つだけご紹介します。

 

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 カザグルマ。日本の野生の草本の花としては最大級の大きさ。こんな大きな花が野に咲くのかと外国の人が驚く日本の誇りです。ホントでかい。目立ちすぎるのがアダとなっておっさんおばさんに乱獲され,レッドデータになってしまいました。これと中国産のテッセンを主な母種として,クレマチスと呼ばれる一連の園芸種が作られています。

 

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 実は水戸にも東海村にも自生があります。タチの悪い人に見つかったら最後です。この大子のも含めて,どうか誰の眼にも触れませんように。

 

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 別の場所で紫花のも。

 

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 こんな花を咲かせる株がありました。カザグルマはがく片(花びらに見えるもの)が8枚,テッセンは6枚……のはずなのですが,はてこれは。天然の変わりダネだとすると,園芸種の母種にしたら面白そう。

 

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 ニッコウキスゲ。「ゼンテイカ」が正しい名ですがこの方が通りが良いもので。本県最高峰,八溝山の山頂付近に群生しています。ただし誰かの手による植栽です,残念ながら。

 

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 これまた水戸と東海村に自生地があります。もっとも,浅薄な分類学者が流行りのDNA解析で低地のこれは別種であるなんていつ言い出さないとも限りません。困ったものです。

 

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 茨城県民でも,実は八溝山に来たことのない人がたくさんいます。とにかく道のりが遠いんです。本当に春の花が美しい山で,茨城で一番安全にたくさんのニッコウキスゲが見られる場所なのですが……人が多いのは嫌いなので,まあいいか。

 

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 おまけに,アヤメの花。ハナショウブカキツバタと混同して湿地の植物と思っている人が多いけど,実は乾いた草原の花です。県内各所で,雑草のようにというか本当に雑草として生えてます。こんなに美しいのに,というのは「雑草」への偏見ですね。


 春の花はみな花期が短くて,最近は見逃すことが増えました。他県でも見に行きたいものはたくさんあるのですが,ただ慌ただしい日々ばかりが過ぎていきます。

 

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 いつか。

 

 2月末の九州南端に立つ私がいます。太陽を背に首を巡らせて,水色に光る北東の空を目指して旅が始まります。少しずつ,少しずつ。浅い春を追って,春の儚い花々を追って。それぞれの土地で移り行く季節をカメラに収めながら,ゆっくり,ゆっくり。そして3か月後,オホーツク海を望む浜辺に立ったとき,私は何を想うのでしょうか。


 そんな生活を,私はしたかったのです。 

 

 

  

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