友達は多くありません。
まあなんというか「自分が一番」という性格なので,友達に煩わされたくないというヒネた根性です。面倒くさがりの出不精なのも災いしてます。友達が少ない事では別に困ってません。
ところがこんな私にも友達付き合いしてくれる人がいます。何かと声を掛けてくれたり,モノを送ってくれたり。本当にかたじけない。
今回,大学時代から続く親友の「金さん」から,刀剣を見に来ないかというお誘いがありました。東京で即売会があるというのです。刃物はいくつも持ってますがいずれも実用品。使っては研ぎ,を繰り返しながら手になじませる本当の実用品だけです。自分ではまず行かないイベント,興味を持ちました。
あさ7時半の高速バスに乗り,9時半に待ち合わせ場所の御徒町へ。大江戸線という滅多に乗らない地下鉄に乗って,三田線に乗り換えて,着きましたよ御成門。
東京の真ん中です。
入場料2100円はちょっと高いのでは? と思ったら,いろいろ理由がありました。まずはこのカタログ! グラビア印刷全190ページ。出展目録です。こんなのつけて,採算合うのかと逆に心配になります。 さらにこの入場料,実は開催3日分なんです。金さんが言うには,この即売会に来る人は宿をとって毎日じっくりと品定めをして,3日目最終日にドンと買っていくのだそうな。
お客さんの大部分は年配の男性。売り物は安くて数十万,高いものは・・・値札が付いていたもので1800万というのがありましたが,本当にすごいのは値札のないものだとか。
いきなり抜刀!しているご老人。お付きの人が誉めそやしている風なので,どうやらどこぞの社長さんなのかと。
ご老人の中には,買った得物を無造作にリュックに放り込んでショッピングを楽しんでいらっしゃる方も。あの,思いっきりハミ出しているんですけど,日本刀が。
最近は若い女性が「今日は脇差でも買おうと思って」と数十万円を用意してくるとか。
刀鍛冶の方も来ていて,タガネで銘を彫るのを実演してくれました。
写真はいろいろとご迷惑がかかるようです。お店を撮っていいですかと聞いたらほとんど断られました。
このお店の方は撮影を快くOKしてくださいました。よかった。この銃がすごく気になったもので。解説までしてくれました。ありがとうございます。
すごい世界があるもんだなあというのが感想その1。おカネ,ある所にはあるもんだなあというのが感想その2。
その後金さんに秋葉原に連れて行ってもらい,昼飯を食いました。
牛筋カレー,うまかった。
少し街を歩き,茶店で近況をダベって別れました。久しぶりの邂逅で,つい話し込みました。金さんとはもう38年の付き合いになります。大学のサークルでコンビを組み,青春の一時期を共有しました。その後のそれぞれの人生で,それぞれの試練を乗り越えて来ました。なんでも話せる,無私無欲の友がいてくれたことに感謝。次に会うのはいつになるのか。
友よ,互いに明日という日があらんことを。