エネループが好きなのだ。
たぶん2百本近く買っています。あちこちに使いまくって自分でも忘れていて,例えば風呂場のリモコン電池換えなきゃと開けてみたらエネループ,トイレのリモコンそろそろ電池切れかなと開いてみたらエネループ,ホコリかぶった非常用ランタンを点検したらエネループ。自分でも呆れるくらいエネループ三昧。旅立つ人に持たせたりもしました。
買い続けた時期がちょうどエネループの第二世代から第三世代への代替わり,そしてパナソニックへの身売りの時期と重なって,3種類が混在しています。
第二世代。一重の王冠マーク。
第三世代は王冠が二重に。
身売り後のモデルチェンジでPanasonicのロゴが盛大に。ちなみに海外向けはeneloopのロゴのままだそうです。その方が売れるから。セコくないかい?
充電式としては旧型のニッケル水素電池。でもその性能を究極まで突き詰めて,最大の弱点である「メモリー化」を克服。大容量で,いつでも継ぎ足し充電ができる。開発したサンヨーの技術力には本当に恐れ入ります。そしてサンヨーの経営悪化により電池部門は丸ごとパナソニックへ。「Panasonic」がデカく「eneloop」がちっちゃいデザインに変更されて今に至ります。なんと哀れな。
とりあえず電池ボックスにストックしてあるのが76本。すべて半年に一回追加充電しています。充電器,単三を単一や単二として使うためのスペーサーも同梱。これを頼りとする日がいつか来るでしょう。
そう,きっかけはもちろん,東日本大震災。実は茨城県もかなりの被害が出ました。停電も長いところでは2週間以上。断水,断ガスも。いかに我々が脆弱なインフラの上に生活をしていたかが知れました。ランタンや懐中電灯が頼りの夜の暮らし。そのささやかな光は,私たちの心に何かを浮かび上がらせました。
そして日本人は強くなりました。2万人もの人が亡くなった大災害に不謹慎な物言いは慎むべきですが,でも我々には得るものがあったのです。日本を襲ったこの不幸に手を叩いて喜んだという某国の人は気づいていないかもしれませんが,日本人はこれをきっかけに強くなりました。様々な備えもするようになりました。そして,これは以前の記事にも書きましたが,この国には命を賭して人々を守ろうとする公務員がいることを再確認できたのも大きな収穫です。自衛官,消防官,海上保安官,警察官。津波に呑まれるその瞬間まで避難を呼びかける有線放送のマイクを握り続けた女性の役場職員もいました。訓練された人もそうでない人も,職務に殉じる美徳を心に秘めたたくさんの人々が,私たちを支えてくれます。だから我々も備えねば。
日本は,というか日本人はまだまだ大丈夫。その大丈夫の一翼を担うために,私はエネループで「次」に備えるのです。