YouTubeでひろゆき(西村博之)氏の動画を見ます。特にファンというわけではないけど、世事に疎い私のような者にはすごく勉強になります。そのひろゆき氏が盛んに「無能」呼ばわりしていたのが〇塚家具の女社長さんで、うまく回っていた会社を乗っ取ったと思ったらわずか3年で潰してしまったことを言っておられます。
是非はともかく、ひろゆき氏がナポレオンの言葉として引いていた文言に興味を持ちました。いわく、やる気のある無能はどうしようもない、と。
これ正確には軍事の天才ナポレオンが言って、のちにドイツ陸軍のハンス・フォン・ゼークト将軍が補強した軍人の4分類のことで、「ゼークトの組織論」なんて言われるらしい。軍隊における人事の心得みたいなものです。以下あちこちのサイトから頂いたのをまとめてみたのですが、つまり、軍人のパーソナリティを評価すると
利口 ⇔ 愚鈍(有能か無能か)
勤勉 ⇔ 怠慢(やる気があるかないか)
という二つの軸があって、つごう4つの分類になり、それぞれ軍隊組織での使い道を分けよということです。
① 利口で勤勉(有能な働き者)は参謀、軍師に使え。先を読み、パターン化・標準化が上手く、合理的な作戦を立案できる。
② 利口で怠慢(有能な怠け者)は前線の司令官にせよ。部下を率いるカリスマがあり、必死になれば適切な指揮ができる。
③ 愚鈍で怠慢(無能な怠け者)は居てもいなくても変わらないので、どんどん前線に送り込んで使い捨てよ。
…… さあ問題は④です。
④ 愚鈍で勤勉(無能な働き者)は味方にいると迷惑なものであり無駄なコストにしかならない。その行動力は軍に多大な不利益をもたらす。よって直ちに殺せ(ナポレオン)。すぐに銃殺刑に処せ(ゼークト)。
もう少し補強します。「無能な働き者」は役に立たないこと、無駄なこと、あるいは味方の害になることを次々にやってしまいます。貴重な各種資源の浪費であり、しかも後始末に多大なコストがかかってしまいます。だから何もしないより始末に悪いし、何もするなと言っても理解できないので、また同じ失敗を繰り返します。
あああっ居るう、こんなひと居るううっ 。居ましたよこういう困ったちゃんが、皆が結果を出そうと必死に頑張っていたうちの職場にも。まず他人とコミュニケーションがとれない。人の話を聞かず、理解できず、空気も読まない。ひとり頭の中で身勝手なパズルを組み上げて、突然「明日からうちの組織はこうなります」なんて言いだす。そんな権限がなくてもコワモテと大声で押し通す。大失敗しても後始末は他人任せ。自分の無能が理解できず、常に自分は正しいと思い込んでいる。担当した仕事が露骨に数字が悪いのに、それが自分のせいとは認めない。最後の頃は、この人が会議で長々とおかしな自論を展開して大変なことになりそうなのを私が論破して黙らせるという咬ませ犬というかカウンターアタッカーというか迎撃機というか、そんな役をやる羽目になりました。あああの胃の痛みを思い出したくない。
「真に恐れるべきは有能な敵ではなく無能な味方である」ナポレオン
「無能な働き者は害悪である」ハンス・フォン・ゼークト
「活動的な馬鹿より恐ろしいものはない」ゲーテ
「無能な味方より有能な敵の方が役に立つ」マキャベリ
…… みなさん苦労したんでしょうね。ちなみに私がどう評価されていたかは知りませんというか理解できません笑。案外この人と仲が悪いだけの同類だったりして。
さて、なぜ突然こんなことを言い出したか。きっかけは先日、私の二つ折りケータイにドコモから来ていたメール。着信履歴も内容も残らない、メールかどうかもわからない怪しいものでした。要約するとこうです。「+プラスメッセージ、やる?やらない?」
いやいやいや、何だよ+メッセージって。まず説明しろってば。
ドコモと、その親会社?のNTTは常にこんな感じです。次から次へと思い付きみたいなサービスを打ち出し、それがどんな重要なことでも多くは紙媒体の説明なし。そういえば郵便による利用料金の通知もある日突然なくなったっけなあ。NTTの窓口のおばちゃんは民営化後も態度が悪いままでしたがその窓口も一方的に閉鎖しました。そしてこういう利用者の利便性より自分の都合だけを優先させた唐突な体制変更のやり方が、上記の方の物言いそっくりなんです。嫌なもん思い出してしまいました。
ドコモさん、エラいさんに④の人はいませんか? だとすれば部下の方々のご苦労、お察しいたします。
+メッセージについて一言。ガラケーからスマホにSMSを送ると+メッセージで受信します。ところがスマホから返信してもガラケーに届きません。「送信」をタップしたあとメニューで「SMSで送信する」をタップしないと送信されないんです。ある日突然そういう仕様に変わりました。ドコモのエラいさんには高齢者がスマホ決済を使わないことにイラついている方がいますけど、こんなせこい嫌がらせをすれば問題解決すると本気で思っているのかな。
さらに追記 ①と②について、内容に取違いがあったので訂正しました。さらに言うと、これはゼークト本人が言ったものではなく、しかも「論」というよりは軍隊ジョークに分類されるものだと。まあ現実に組織を運営してみると確かに腑に落ちるものがあり、ジョークだと笑い飛ばすには惜しいお話なのでこの記事は残そうと思います。
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