ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

ヒメスナホリムシと遊びました 【でもグロ注意】

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 太陽きらめく砂浜。水着の若い恋人たちが手を取り合って波打ち際を走っていきます。


 あははは……いやん,まってよお……ほら,おいでったら……


 そのうち足がもつれたフリをして波打ち際に倒れこむ二人。じっと見つめ合ったりして。


 あああっ腹立たしい。こんな字面にするのも不愉快な幸せな二人。この海岸はおのれら二人のもんじゃねえぞ。

 

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 ご安心ください。こんな漫画かアニメの1シーンみたいなラブラブ,神が許したもうはずがありません。打ち寄せる波をかぶる二人に,たちまち異変が起こります。


 ねえちょっと,なんかチクチクしない? 何を言うんだい,君の瞳に比べればあれれ本当になんか痛いな。あ,なんか水着の中に入ってきた。痛い痛い,なにこれなにこれ。ああっ虫だ。ちっちゃい虫がなんかかじりついてるう。ぎええいっぱいいるう。あ,しおりちゃん待ってって痛い痛いい。


 見たか,正義は常に勝つ。これが浜辺のチクチク虫,ヒメスナホリムシであります。いてて,こっちにも来よった。


 節足動物等脚類,わかりやすく言うとダンゴムシの仲間です。深海の人気者オオグソクムシも同類,食性も同じで「屍肉食らい(スカベンジャー)」。夜のストレンジャーならぬハマのスカベンジャー。海岸に打ち寄せられる動物の死体を食べます。


 先日,いつもの生物仲間でこのヒメスナホリムシの観察をしました。

 

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 台風が日本海にいて,まだ荒れてる鹿島灘。びゅんびゅん南風の吹き付ける大竹海水浴場であります。砂が打ち付けて痛いってば。

 

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 こんな日に海に来るのは,台風のさなかに用水路を見に行くレベルのおバカでありましょう。

 

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 そんなおバカの集まり。ちなみにこの夏,近くの浜では4人亡くなりました。

 

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 裸足の人がさっそく身を挺してくれました。カジカジされてます。これがヒメスナホリムシ。海が荒れたので小型個体しかいません。

 

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 もちろんそんなことでは納得できないので,イカの燻製をエサにします。においが拡散すると,深いところからものすごい数が波に乗って集まってきました。ぐちぐちぐち。

 

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 波打ち際にはフジノハナガイという貝もいます。ひとつこの貝を食わせちまえってひどいことを。地獄に落ちるよな我々。でも貝のほうがわかっていて,ムシに食いつかれる前に殻を閉じます。

 

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 そして本日のメインエベント。仲間がこのために用意した,いいあんばいに熟れたイワシを針金に刺して波打ち際に固定いたしますと,いや出るわ出るわワラワラと。たちまちイワシがグズグズと形を変えていきます。

 

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 数分で骨が。実はこの前後,ヒメスナホリムシが集まってきてイワシを骨にしていく様子を動画でも撮っているのですが,このはてなブログに直接動画は貼れないのでまあいいか。気の弱い人にはトラウマになるレベルです。


 ヒメスナホリムシが食べた動物体は,このムシが魚など他の動物のエサになることで食物連鎖に組み込まれ,生物の間を受け渡されていき,最後にはすべて二酸化炭素と水になってまた生物の原料となります。浜に打ち上げられた動物の死体の有機物は,こうして有効利用されるのです。


 とはいえ虫に食われるってのはなあ。


 隣にいた若いのがどうやら同じことを考えてたようで,顔を見合わせて,
「海で死にたくないね」
「そうですね」
という深い会話を交わしてしまいました。


 でもよく考えたら,どこで死んでもその環境でのスカベンジャーに食われるんです。深海に沈めばオオグソクムシに。森で死んだらハエやシデムシに。骨だけ残して,私の身体を構成していた有機物はその場所の物質循環に組み込まれ,やがてすべては二酸化炭素と水になり,また光合成有機物となって地球を巡っていきます。それが「土に還る」ということ。

 


 昔,藤原新也という写真家がインドに行って,ガンジス川で水葬に付された遺体が中州に打ち上げられて野良犬に食われている光景を目にしました。彼はこう思いました。ああ,インドでは人も犬に食われるくらい自由なんだ,と。そしてその写真を収めたインド紀行を出版しました。本の名は「メメント・モリ」,ラテン語で「死を忘れるな」。本来はいつ死ぬかわからないんだから今を楽しめ,くらいの意味だったのですが,キリスト教的解釈を経てより「死」の意味合いを強めて流布される言葉です。そう,ヒトだって死は不可避。虫に食われ土に還るのもまた一つの自由なのかもしれません。

 

 

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 このあと全員で「潮騒はまなす公園」の池でザリガニ釣りなんかしちゃったりして。なんだかなあ。

 

 

 

 

↓ 生物屋さんたちとの思い出は尽きません。皆さんありがとう。


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ミヤマクワガタと少年の日

 

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 ミヤマクワガタを持っていたら,それだけでヒーローでした。

 

 組の○○が採ったってよ,というウワサは1学年9クラスあってもすぐ伝わり,それが他クラスの子であっても見に行ったりしました。


 小学校時代,とうとう私は採ることができなかった。本当に本当に欲しかったのに。


 図鑑では日本全土に産する普通種,とあります。でも私の暮らす茨城県では平地にはいません。特に水戸ではまず見かけませんでした。


 ミヤマクワガタを採集できるようになったのは,生物屋としての修練を積んだことと自動車という移動手段を得たから。今なら,7月前後であればミヤマが欲しいという要求にすぐに応えられます。それはそれで,つまらない大人になったなあという感慨もあるのですが。


 先日,職場の雑談でミヤマクワガタの話になりました。ほとんど県内出身者なので,みんなミヤマクワガタが欲しくて欲しくて,でも採れなかった男の子たちであることが判明。どれ,ひと働きしてやるか。

 

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 もう8月も終わりでしたが,我ながらプロの目です。いつものフィールドであっさりと,元気なオスを捕まえることができました。納戸から古い虫かごを引っ張り出してきて,翌日の職場で公開。

 

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 大きな男の子たちが目をキラキラと輝かせて,樹液の虫のようにわらわらと集まってきました。20代のひげ面男の子から50代のジジイ男の子まで,それなりに酸いも甘いも経験済みの男の子たちです。

 

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 ああっミヤマだあ 憧れだったよなあ この頭のソリがいいよな おおこれぞミヤマクワガタ ずっと欲しかったんだよなあ この,このツノの先っちょがあ

 

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 男の子たちの興奮が続きます。で,お決まりの質問「どこで採った?


 これですこれ。ヒーローインタビュー水戸市内だよ,と答えて驚く他の子たちの顔を眺めるこの優越感!


 男の子たちはこれがやりたくて,蛇やスズメバチや毒毛虫の恐怖におびえながら夏の森に分け入ったんです。あの,遠い遠い夏の日に。よみがえる草いきれ,あふれる汗,握りしめた捕虫網の感触。スイカ,花火,海水浴,夏の思い出,夏だけのものたち。

 

 女性から見ればくだらないことかと。でも男は,死ぬまで男の子なんです。どこか心の隅っこに少年の自分を抱えたまま,長い人生を戦い抜きます。そして来る最後の日。お別れのその瞬間,脳裏に少年の日の情景を思い浮かべることができたなら,間違いなくそれは幸せな生涯だったことでしょう。かくありたし。

 

 

 

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 結局このミヤマは,息子に見せたいという若いお父さん男の子が持っていきました。家で息子を前に自慢する顔が浮かんできます。1~2週間は楽しんでもらえるかな。

 

 

↓ 「夏」つながりのリンクです。

ボクのなつやすみ - ジノ。

 

 

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この夏に見たもの 火星とハチとその他もろもろ

 

 夏の総括にはまだ早い気がします。水戸は今日も暑かった。水戸でさえ暑かった。皆さんのところはいかがですか。


 昨夜はせめてもの暑気払いにとひたち海浜公園のコキアライトアップを見に出かけたのですが,駐車場代払って入場料払って,雷雲の襲来で中止になってしまいました。しかも駐車場を出るのに1時間もかかり,もう何が何だか。皆さんにコキアの丘が虹色に輝くのをお見せしたかったのに。


 暑い夏でした。

 

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 台風14号後にも着生ランを拾いに行きました。強がって見せてますが,実は暑気あたりで体はガタガタ。

 

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 この時に見たツクツクボウシタケが,この夏に見た唯一の冬虫夏草になりそうです。


 そういえば,火星大接近でした。夕空に西から金星,木星土星,火星と並ぶ壮観な夜空でした。天気は良くなかったけど,何とか晴れ間を見つけての観測。望遠鏡の目視ではそれなりの見えたのですが,私の写真機材では撮影は無理でした。恥ずかしいけど2枚だけ。

 

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 金星。夕空に西を指し示す明星。

 

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 火星。次は15年後ですか。私はまた会えるのだろうか。

 

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 昨年のイヌザンショウの花。珍しいものがいました。

 

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 オオセイボウ。青い蜂と書いてセイボウ。他のハチの巣に寄生するという珍しい生態を持ってます。今年じっくりと撮りたかったのですが,すっかりチャンスを逃しました。また来年。

 

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 今年見たのは,ルリシジミ。

 

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 ハラナガツチバチ。

 

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 ルリチュウレンジバチ。当たり年だったようです。ツツジに産卵し,幼虫はその葉を食べます。成虫に毒針はありません。これがハチの原初的形態。

 

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 こんな地味なイヌザンショウの花に群がって,ただ一心に。

 

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 触角拡大。こんなものでも決して単純な構造ではありません。本当に,細部に神は宿る。

 

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 アラクノフォビア(クモ恐怖症)の人ごめんなさい。実はハエトリグモが好きで,たまに撮らせてもらいます。正面顔もいいのですが,横のつぶらな瞳もなかなか。

 

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 今日も雷雲が来るようです。水戸には夕立はめったに来ないので貴重です。少しは涼しくなることを期待しようかと思います。


 もう一息。酷暑にあえぐ地方の皆さん,どうかご自愛ください。

 

 

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静岡・山梨で見たもの 【ただし閲覧注意 】

  

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 まず最初に。検索で初めて私のブログにおいで下さったお客様,早々ににお立ち去り下さいませ。あなたの望む情報は一切ありません。むしろ大変なモノを見る羽目になりますぜひっひっひ。


 というわけで,先日の巡検で撮った写真の残りから,適当にピックアップしてこのネタを終えようと思います。久しぶりの遠出だったし,たまたま涼しい期間だったので気分よく撮りまくって参りました。


 甲斐の山々,見事でございました。3000メートルクラスの山が筑波山レベルの山々の後ろにどかんどかんとそびえる光景は,茨城では考えられません。これだけでああ眼福眼福。

 

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 鳳凰三山だそうです。走る車中からとていい写真は撮り損ないましたが,地蔵岳オベリスクがちょこんと見えてます。

 

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 甲斐駒ヶ岳照葉樹林帯から高山帯までの植生変化が一目で見えるアングルもありました。こんな山があるんだなあ。

 

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 櫛形山。低い山じゃのう,と思ったら2000メートル。だめだ,茨城県とは尺度が違いすぎる。ちなみにこれも,太平洋の彼方からやってた「海山」です。丹沢や伊豆半島と同じ。こいつらがぶつかってきた衝撃が日本アルプスを作りました。

 

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 八ヶ岳! 大好きです。いわゆる南八ヶ岳の名峰たち。右の尖っているのが赤岳,真ん中の崩れ気味なのが権現岳,左の丸いのが編笠山。こんなのを毎日見ながら生活できるなんて。

 

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 そして……もちろん霊峰富士。甲府盆地からの,しかも夏の姿はいまいち感がぬぐえませんが,富士が見えるだけでありがたい。

 

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 初日の山登り。山の人には珍しくないでしょうが,こんな谷渡りもスリルでした。

 

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 糸静線の東側の火成岩。フラッシュ焚いたらこんな色に写ってしまった。

 

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 向かい側の台地,実は大昔の八ヶ岳からの火砕流,もしくは岩屑なだれの堆積物です。山からの距離は50キロあるのですが,数十メートルの厚みで堆積してます。もし人の町があったなら大変なことになっていたでしょうね。日本各地に,これからそうなる場所があります。忘れてはいけません。私たちは,とてつもないスリルと危険に満ちた大地に暮らしているんです。

 

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 貝化石の露頭。ここは採集禁止。もっとも,このレベルなら茨城でも採れるんじゃないかな。

 

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 イタヤガイ。

 

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 ツノガイ。こんなものたちが大昔のどんな海でどんな暮らしをしていたのか,考えるだけで楽しくなります。

 

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 富士川の河床で地層の観察。級化構造,火炎構造,岩体貫入,斜交層理などなど,教科書にあるような構造が一通り見られました。

 

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 四万十帯の粘板岩。層理があまりに美しくて,おみやげに拾ってきました。

 

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 2泊目の夜,アゲハモドキが灯りに惹かれて来てました。これで蛾なんです。いやそれも人間の身勝手か。

 

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 熊が。

 

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 ほぼ埋まってしまった西山ダム。南アルプス周辺は山の崩壊が激しく,ダムはみるみる埋まっていくそうです。なんでかというと,南アルプスは今でも隆起を続けているから。年間3ミリほど。たかが3ミリと笑うなかれ。千年で3メートル。地質学的には驚異的な数字です。日本列島は今でも活動を続けているのです。この長く継続する営為の前に,人間はなんと無力なことでしょう。

 

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 そのダムにできた中島に,なんとも美麗なシラカバ。人のなしたものを軽く笑い飛ばしてます。

 

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 それでも人の経済活動は続く。「地図に残る仕事」……実はこれ,リニア新線の工事。愚かしくも醜くも政治が絡んだ結果として秘密主義が徹底しているのですが,実は先進導坑だか斜坑だかの工事はもう進んでます。リニアは南アルプスをトンネルで越えていきます。というかその路線のほとんどが地下。斜坑工事だけでもう膨大な土砂が掘り出されていて,処理しきれずあちこちの河原に野積みになってました。それでも坑口のある市町村は大いにうるおっているのだとか。なんか嫌ですね,といっては大人げないですか。

 

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 技術の粋を凝らしたリニア超特急です。願わくばこんな野の花に笑われる羽目にならぬことを。

 

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 すっかり寂れた十谷の町のお寺の観音様。人の世の盛衰を見つめておられます。

 

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 十谷の町の立派な門構えの家。早朝で入ることはかないませんでした。再訪を期して。

 

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 十谷の空き家の庭先に朝顔。人の世が終わった後には,こんな風景が広がるのでしょう。

 


 最後に,初日に受けた駿河の国の洗礼の話を。

 新露頭に登っていく途中でした。足元の岩屑が動いたように見えたので除けてみたら……

 

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 で,出たあ。ヤツワクガビル。生まれて初めて,動いてるのを見ました。茨城には生息せず,とてもテレビで放送できる代物でもありません。10センチ以上ありましたが,一説には30センチクラスもいるとか。ぐええ,気持ち悪い。かなり素早く動き,力も強い。人間とは一切干渉せず,ミミズを食べて暮らしているのだそうですが,もうその存在自体が脅威です。そうか他国にはこんな生き物もいるんだ。


 早川いくを大先生が名著「へんないきもの」で「C級怪奇映画で主役を張れる」と絶賛された怪生物です。いつか見たいものだとは思っておりましたが,まさか地学巡検で遭遇するとは。せっかくなので早川先生の名調子を少しだけ。


 このヒルの実際の主食はミミズ。でかい管が細い管をのたうちながら呑み込んでいくという,胃袋のあたりが酸っぱくなってくる食事風景だ。ラブラブなカップルが手をつなぎ,ランラランとハイキングに行ってこんなものを見た日にゃ2人の恋も終わりだろう。
 早川いくをへんないきもの」バジリコ株式会社2004より

 

 おまけ。

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 ネットでクガビルを調べようとしたら,「クガビル根付(捕食中)」の通販を見つけました。これ作った人,絶対気が触れてます。大好き。

 

 

 

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山の湯,ステキな山宿でした

 静岡・山梨行の続きです。


 この地学巡検というイベント,何回か参加させていただいてますが,何が楽しいってその宿泊する宿に心震わされることでございます。まずフツーじゃない。一人一泊1万円以下,団体受け入れ可,できればフィールドに近いこと,なんて条件が付くと,公共の宿か場末のあばら家か熊の出る山中か気の回りかねる疎放な民宿か。いつも忘れがたい旅の思い出になります。

 

 さて今回の白眉は2泊目の宿。「山の湯」といいます。山中の一軒宿です。山梨県十谷温泉郷 温泉民宿山の湯 山梨県南巨摩郡富士川町十谷

 

 国土地理院地図閲覧サービスより

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 まさにこの温泉マークの場所です。驚くべし,国土地理院の地図に存在証明。もう地図好きにはたまりません。これ,この地図の温泉マーク,オレの宿なんだ。そう自慢できるオーナーがうらやましい。

 

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 入口。十谷峠に向かう道沿いにあるのですが,いやあるというかなんというか,道の高さにあるのは駐車場だけ。建物はほぼ道の下。でもそれだけなら,山宿には珍しくもないかもしれません。

 

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 これ,客室前の廊下です。何かヘンでしょ。よく見てください。片側は,道路ののり面そのままなんです。急峻な斜面に刻まれた道路の,斜面の崩落止めののり面がそのまま廊下の壁。こんな作りの家,見たことある? ……もうこの時点で私の心臓わしづかみ。素晴らしい。

 

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 遠望。バスがいるのが道路の高さ。良く言えば清水寺ばりの懸崖けんがい造り。悪く言えば山奥のダム工事現場。

 

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 窓からの風景。絶景です。

 

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 急斜面にあります。普通こんなところに家作るのはツバメくらいのもんでしょう。

 

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 懸崖造り。驚くべきは,露天風呂をはじめとしてかなりの部分がオーナーの手作りだということ。

 

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 お品書き。オーナー手作り。

 

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 宿の中の移動はキホン階段で。これもオーナーの手作り感ありあり。

 

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 客室一つをつぶして作ったという展望トイレ。宇宙からの指令が来たとしか思えない蛮行。もちろんこういうの大好きです。

 

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 夜の展望トイレ。おのれの姿丸写り。オーナーここまで考えたろうか。

 

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 朝の露天風呂。悠々たる天地を感じながら。

 

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 この露天風呂の建物も,たぶん手作り。

 

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 風雅なコーナー。もちろん手作り。

 

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 大工仕事,山菜採り,クマ撃ち。なんでもやっちゃうオーナー。ああ,私もこんな人生にしたかった。


 食事はイワナの焼き物やら山菜の天ぷらやら,地場のもの中心で美味しかった。民宿ながら驚くほど清潔で,オーナーのご家族が力合わせてサービスしてくれました。

 

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 ちなみに十谷温泉郷は,十谷の集落を越えた先にあります。この狭くて急な坂道を,よくぞバスで登ったものです。

 

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 十谷の集落。天空の王国のようです。十谷峠越えというのが標高1700メートルの険しい山道。その十谷峠に向かう旅人のための宿場町だったのでしょう。かつては随分栄えた風で,かなりの戸数があり立派な造りの家も見受けられます。でも歩いてみると,半分は空き家でした。ちょんまげの昔ならいざ知らず,もはや人の往来は途切れています。温泉目当ての人が来るのみの,静かな山上の街です。実はそういうのも私の好み。今度はプライベートで長逗留したいなあ。

 

 

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糸魚川-静岡構造線を見るということ

 

 人の趣味性向とはまことに不思議なものです。どうしてここまで多様なのか。電柱を見ればみんなオシッコしたくなる,くらいにわかりやすければ世の中単純でいいのですが。


 というのも,マニアックもマニアック,糸魚川‐静岡構造線」を見るためだけのバスツアーに参加してきたんです。更新が遅れてランキング順位も下がったのはそんなわけ。


 出不精の私に声を掛けて下さったのは,これを主宰する高校の地学の先生の団体。ちょっとだけお手伝いなどするご縁なのですが,それにしてもよくもまあこんなマニアックな企画を思いついたこと。でよくもまあ人を誘うこと。もちろん二つ返事で応じてしまいました。

 

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 朝の6時に水戸を出て,静岡市の山中に14時に着き,さらに1時間山道を登ってようやく到達。はいこれです。

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 ……さすがに解説が要りますね。左側の切り立った崖が新生代の火成岩,右側の地面がそれよりはるかに古い時代の堆積岩が崩れた粘土状の地層。この崖の線が,東北日本西南日本の境目なんです。

 

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      ウイキペディアより転載したものに加筆


 かつて大陸の一部であった日本列島が東北日本西南日本に分かれて太平洋にこぎ出したのが2300万年前。そしてその1800万年後,両者は東西から引き寄せ合いぶつかり合い,そこに太平洋のかなたから丹沢やら伊豆半島やらが突っ込んできて,中部山岳地帯ができていきます。その,東北日本西南日本が衝突する一本の線,本州中部を南北250キロにわたって貫く断層線として認識されるもの,それが糸魚川‐静岡構造線(糸静線)です。

 

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 オーバーハングしてるの,わかりますか? そうこれは逆断層。ものすごい力で大地が押し合った姿です。

 

 糸魚川‐静岡と言いつつ,実は静岡市内ではこの大断層が不明瞭で,これまで良い露頭ろとうが知られていませんでした。あ,露頭というのは地層とか断層とかが地表で直接観察できる場所のことね。その露頭が,糸魚川市の方だと観光地になっている場所まであるのに静岡市でははてどこか。それが昨年,数十メートルにわたって観察できる大露頭が発見されたのです。この発見の経緯がまたすごい。大学教授を定年退官した地質学の先生が,趣味のハンググライダー(!)で飛んでいて上空からあ,あれはと見つけたのだとか。にわかには信じがたいけど,どえらい地質屋さんもいたものです。

 

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  この「新露頭」,もうすでに新聞や雑誌で紹介されていて秘密でも何でもない場所なのですが,私有地を通らねば行けない場所にあることを申し添えておきます。行かれる場合はきちんと許可を取ってね。

 

 東北日本西南日本,50ヘルツと60ヘルツ,濃い味と薄味,巨人と阪神,納豆食うか食わんか,ボケにツッコミあるかないか,宇宙人に連れ去られたことあるかないか。そんな東西の接する線が,この糸静線なのです。ぜひ跨いでみなければ,私は全国区になれません。やらいでか


 すでに何かがおかしい私ですが,そんな人たちの集まりなので違和感はありません。

 

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 これぞ「断層跨ぎ」。跨いでやったぞ千数百万年。撮ってもらったら手ブレだったけど,まあちょうどいいか。


 バーレスク東京に3日通うよりもお高いバス代払ってなにをやっているのか,とは思います。でもこれは,私にとっては水着のおネエちゃんよりも意味のあるものです。ゴルフ場で1日過ごすより,はるばる遠いラーメン屋に出向いて行列するより,ずっとずっと私の心を養うものです。知識として頭にあるものの実物を見る。自然物の知識を尊ぶ者にとって,これほど重要なことはありません。

 

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 バスは静岡からさらに奥地を目指します。山越えして甲斐の国へ。新川露頭。山梨県側で有名だった露頭で,多くの教科書に掲載され,天然記念物にまで指定されていた断層露頭でしたが,数年前の台風で崩れて見る影もありません。

 

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 西川温泉露頭。この崖が糸静線の新生代側。この斜面がそのまま断層崖。

 

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 カワラナデシコが咲いてました。水戸のより色が濃い。

 

 

 帰りの車中で私の前席の二人が面白い会話を繰り広げていました。片や地学の知識に特化した,特に新生代第四期を語らせたら無敵の50代。片や人生これからの20代。
「こないだ大洗行ったら白ぽちゃでメガネかけてリュック背負ったお兄ちゃんがいっぱいいたんだけど,あれなにけ?」
「ああそれはガルパンのイベントがあったんでしょう」
「ギャルパン? それなんのことけ?」
ガルパンです。ガールズアンドパンツァーの略で」
「ガールズ? 女の子け」
「戦車道をする女の子たちのお話です」
「それって実在すんのけ? モモクロみたいに」(もうこのあたりで私は爆笑)
「いえ二次元の,アニメなんです」
「それが何で大洗なのけ?」
「学園艦の所在地が大洗という設定で」
「がくえんかんって何のことけ?」
……以後えんえんと続くのですがこれくらいで。この年配の先生のベッタベタの茨城弁をモニター上でお伝え出来ないのが本当に残念です。


 ひとしきり笑ってから,ふと思いました。この50代にとって,ガルパンはどこか遠くにあるものです。糸魚川‐静岡構造線を見に行くことに比べれば,自分の人生に資することのない,意味性のまったく存在しないものです。同様に,大洗鹿島線の切符を買う行列に並ぶ兄さんたちには,ただガケを見るためだけに何万円もかけることなど信じがたいことでしょう。


 ひとそれぞれに好きなもの。

 ひとと違うのはステキなこと。

 それはきっと,その社会の健全さのバロメーターでありましょう。

 

 

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コニシキソウ,雑草という草はないけれど

 

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 夏です。雑草の季節です。


 わがささやかな庭の,夏の雑草の繁茂の仕方がもう尋常じゃない。わずか5ミリの芽生えを1週間見逃すと成体に育ち,さらに1週間後には種子をばらまいているという回転率で加速度的に地面を覆っていきます。トキワハゼ,スベリヒユウラジロチチコグサ,トキンソウ,ドクダミ,メヒシバ,ヒメジョオンカタバミにオッタチカタバミセイヨウタンポポ,などなど。ツルニチニチソウは駆除に成功しましたが,セイタカアワダチソウは一度駆除してもいつの間にか侵入を繰り返して毎年イタチごっこです。そんな雑草たちの中でも,特に夏場の宿敵となるのが今日のお題,コニシキソウであります。

 

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 トウダイグサ科ニシキソウ属。草本から木本まで,湿地から砂漠まで,低緯度から高緯度まで,栽培食用作物からギネス認定「世界一危険な木」まで,多肉植物まであるという多様性のデパート・トウダイグサ科。その中で「雑草」に特化したのがこの属です。細い茎でひたすら地を這い草刈りを逃れるのは戦場での匍匐ほふく前進を思わせます。頭の上を弾丸ならぬ草刈り鎌がびゅんびゅん飛び交っても,ものともせずに版図を広げていきます。踏まれても平気。切られてもすぐに節から新品の茎を出し,掌を広げるように地を覆っていきます。倒す方法はただ一つ,根のある原発地「グラウンド・ゼロ」で引っこ抜くのみ。コアを破壊しないと倒せない「使徒」や「叫竜」みたいですね。

 

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 これだけ大きくなってもコアならぬ根は一か所のみ。隊長!ヤツの弱点はそこです!

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 引っこ抜けばそれで済むと思う? いいえ,ヤツはすでに次の手を打ってます。よく見て。もうびっしりと花を付けています。抜かれても実は熟し,微小な無数の種子をばらまくのです。一個一個の種子がわらわらと芽生え,芽生えた生物体はすぐに大きくなってまた子をばらまき,増えて増えて増えまくって,人々の抵抗も虚しくやがて大地はヤツらに覆いつくされて文明は滅亡するのです。ほとんどホラーパニック映画。「クローバーフィールド」って映画を思い出したぜ。

 

 私,悪乗りしてますね。そうです厄介な敵ですが,じつは調べるほどに興味深い生物なんです。


 例えばこのコニシキソウ回路という特殊な光合成装置を持っています。これは高温で乾燥した条件の下で,太陽が当たれば当たるほど無限の光合成ができるという魔法のようなシステム。まさに日陰の少ない庭や畑にうってつけの能力です。

 

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 さて,我が庭での様子。この駐車場のコンクリの目地にはジャノヒゲが植えてあるのですが……。

 

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 こんな感じ。うまいこと隙間に入り込みよって。

 

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 タイルの隙間。

 

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 オダマキの花壇に。

 

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 オランダイチゴの畑に。

 

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 開花中を拡大。写っている幅は10ミリほど。意外や,美しいと思いませんか? この赤と緑のコントラストの美しさから「錦草」の名が。昔の人は良く見てますね。ヒトがファッションで着こなすには難しい配色ですが,さらりと身に着けています。どれが一個の花かわかりますか? トウダイグサ科の花は異形と言えるほどに特殊で,いくつかの雄花と雌花が一つになって杯状花序という一つの花のような構造を持ってます。これが繁栄のカギか。

 

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 全長2.5ミリのアミメアリが来ています。なんとコニシキソウの受粉昆虫はアリ。蜜を出す「腺体」に引き寄せられて花粉を体に付けられ,めしべへと運びます。小さなアリ相手なので大きく派手な花は不要。花弁も不要。徹底してダウンサイジング,見事です。アリは種子の散布まで手伝うそうです。

 

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 花の構造。これでどうやら杯状花序のひと単位らしい。

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 拡大して気付いたこと。コニシキソウを食害する昆虫はいないと思っていたのですが,花には必ずこのアブラムシがいました。よくわからないのは,この大きさの個体しかいないこと。若齢幼虫としか思えないのですが,ひょっとしてこれで世代交代をしてる? しかも,アブラムシと言ったらふつう植物に口を刺してちゅーっと汁を吸い続けているものですが,こいつらはずっと動き回っていて,アリからも関心を示されていませんでした。何だろう?

 

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 もひとつ拡大。やっぱりアミメアリとアブラムシがいます。

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 解説付けるのが楽しくなってしまった。

 

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 傷つくと乳液を出します。これは多くのトウダイグサ科に共通する性質。葉を食害する昆虫への防御手段,のはずなのですが,そもそもコニシキソウの葉を食うような気の利いた虫を見たことない。

 

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 前述のように,抜いただけでは種子の供給源になってしまいます。焼却処分,この他に無し。


 原産地は北アメリカ。今は世界中に分布を広げ,沖縄を除く日本全国で地を覆い続けるコニシキソウですが,絶対必要な生育条件があります。渓流を駆けるイワナに清い水が必要なように。それが,他の植物が生えない裸地,ひたすら陽光が当たる場所であること。アメリカの乾燥地帯ならいざ知らず,森の国・日本の自然にそんな場所はありません。人間が切り開いた土地,すなわち庭,畑,道。人の活動の傍らでしか生きられない。無敵の生きもののように書いてますが,本当は生きられる環境の限られた,ほかの多くの生物と同じ儚い存在なのです。ただそれがたまたま,この世界を改変するまでの力を持った絶対支配者・ヒトの生活環境と一致したということ。雑草とはつまりそういう者たちへの蔑称なのです。

 

 「雑草」の逸話を一つ。


「どうして庭を刈ったのかね」とのお叱り。
「雑草が生い茂ってまいりましたので……」とお答えしたところ,
「雑草ということはない。どんな植物でも,みな名前があって,それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。人間の一方的な考え方でこれを雑草としてきめつけてしまうのはいけない。注意するように」と諭されたのでした。
   入江相政昭和天皇侍従長(雑誌のインタビュー記事より)


 昭和天皇のお言葉として有名です。同感。もっとも,侍従たちが「雑草」と呼び陛下からお叱りを受けたのはもともと吹上御所にあったワレモコウやオミナエシのことであって,ヒメジョオンやヒメムカシヨモギといった帰化植物は陛下みずからお抜きになったとか。現に私が庭で抜いているのもほとんど外来種コニシキソウも。

 

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 その生を賛美するのと,我が庭に存在を認めるのとは別問題なんです,はい。

 

 

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