人気の笑地学巡検シリーズです。
なぜか高校の地学の先生の巡検にいつも混ぜてもらってます。露骨に部外者なのですが,先生たちはいつも快く受け入れてくれます。いえ本当にお邪魔虫なんですが。
さて今日は,トンネル工事見学! うわあ初めて。工事中のトンネルだって。
場所は常陸太田市,旧水府村。国道461号線北沢トンネル。はいご心配なく,現地人でも場所の見当のつく人はいません。
そもそも国道461号線ってなに?ですよね。栃木県日光市を起点に茨城県高萩市に至る国道です。そう聞くと地元を知ってる人間ほど?が増えるはず。そんな道があるのか?途中に山が3つもあるぞ,1本道などあり得ない。そう所詮は四百番台の国道です。くねくねカクカクと曲がって折れて,部分部分で他の国道や県道にまで間借りして,地図上というか帳簿上日光と高萩をつないでいます。これがまた一つ山越え,旧水府村から旧里見村へ抜ける峠が狭く急な難所で,観光的によろしくないというのでトンネルでぶち抜くという工事です。
なんか批判的に聞こえるかもしれないけど,道が良くなることに異論はありません。むしろ新道ができることで旧道沿いが面白いことになるので,自然観察者としては歓迎です。いざ。
トンネル入り口。完成後にここ通るとき,わしここが工事中の時に中に入ったんだぜ,すげえだろうと自慢出来ます。
見学者なんて絶対に工事のお邪魔だろうに,ていねいに説明をしてくださいます。今どきの公共工事ってちゃんとしてますね。
立派なパンフレットまでいただけました。
地質図まである。
ヘルメットとマスクも貸与。貧相な作業員一丁上がり。
巨大送風機。
工事の先端部に新鮮な空気を送ります。
もう見る物すべて珍しい。配電盤も一枚。
入坑します。この辺りはもう内面仕上げの「覆工コンクリート」の打設が終わってます。
おお,SF映画のワンシーン。覆工コンクリートを打つためのスライドフォームという型枠。
工事の手順をさかのぼります。これは覆工コンクリートを打つ前の防水シート。
これはそれより前の工程,岩盤掘削面にコンクリートを吹き付けて,ボルトで岩盤に固定したもの。シロート衆でもここまでは安全。
シロート衆が来れるのはここまで。道路の下になる部分に弧状にコンクリートを打つ「インバート工」の現場。トンネルの路面の下はこうなってたんだ。
とにかく見るものみんな目新しくて。
無事帰ってこれました。
トンネルを出て初めて,トンネルの中が温かかったことに気づく。
氷の張る季節でした。