梅雨が明けました。
ここは水戸郊外の「虫捕り公園」。行けばカブトムシくらいなら必ず採れると子連れの若いお父さんに人気の公園です。
ヤマユリが咲き
ギボウシが咲き
ママコナ。半寄生植物です。
たぶん植栽でしょうけど,茨城では珍しいコウホネ。河骨と書きます。
絶対に植栽,ブナ。
雑木があり,いろいろな植栽があり,水辺があり。多彩な環境があることが人にも虫にも好まれています。夕刻にはお散歩の人が集まってきて,駐車場がいっぱいになります。平和って素晴らしい。
桜の幹に紛れてニイニイゼミ。逃げません。明るいうちは神経質なセミのはずですが,一日鳴き続けて夏に倦み疲れたのでしょうか。
盛夏を前に消え去るか。
キマワリ。ザコ中のザコ,という扱いで子供にも見向きもされない雑木林のモブキャラクター。
視界を一瞬,青い光が横切りました。トカゲの子供。
木の幹にマイマイガ。幼虫は派手な色彩と目立つ行動でよく見かけるのですが,成虫は静かなものです。
ミノムシ。かなり立派なミノで,オオミノガでしょうか。最近減っていると聞きます。
ニイニイゼミの抜け殻の隣にそっとイシノミ。3億年以上前から姿の変わらない古い生き物です。
勢いを増す虫たちの間で小さくなっているのがニホンアカガエル。冗談抜きで,油断すれば虫を食う側から食われる側になる。脊椎動物だからと威張ってられないのが自然の厳しいところです。
クヌギの木のしわの間にウスバカミキリ。必死に隠れてますが,子供たちに見つかったらどんな扱いをされるのか興味があります。
クヌギのうろにトゲアリの巣がありました。重装歩兵さながらに。
ルリタテハとジャノメチョウ。
昨日まで気温が低く日照もなかったので,クヌギも樹液を出しているのがほとんどありません。唯一出てたのがこの露出した根の部分。カブトムシ,カナブン,クロカナブン,スズメバチ。夏のオールスターズと言っていいかな。このあと駄菓子屋で売ってるような捕虫網を持った若いお父さんに根こそぎにされてました。
ここは夜になっても樹液酒場の饗宴が続くのでしょうが,空が白むころまでぐずぐずしてるとこのようにカラスの餌食になります。一夜の夢が終わる時。
虫たちと遊んでいたら,日が傾いていました。シオカラトンボも今宵の寝場所に落ち着くようです。
このまま夏が来ないんじゃないかと心配しておりました。大丈夫,季節は回り続けてます。たぶん,私の気の持ちようだったのでしょう。あと何回の夏があるかわかりませんが,虫たちと過ごした日々,過ごす日々を大切にしていきたいと思うのです。それが私の原点だから。…… どんな夏になるのかなあ。
広い広い茨城の空が,静かに暮れていきました。