今年もあちこちで秋のライトアップが行われたようですが,忙しいままにチャンスを逸しました。と思っていたら,北茨城の花園神社で11月いっぱいライトが灯されるとか。行かいでか。いやとにかく夜景撮影好きなんです。
花園神社というと,東京近辺の人は新宿にある酉の市で有名な社を思われるかもしれませんが,私はああいう騒がしいのが嫌いなのでそちらにお参りしたことはありません。今から1200年前,坂上田村麻呂が蝦夷征伐に赴くときに霊夢を得て,街道から大きく外れた花園山中に神をお祀りしたのが縁起とされています。神仏混淆のころには大変大きな寺社だったのですが何度も火災に遭い,明治初年にはわざわざ官軍が社を焼き払うために登ってきたとか。とどめに廃仏毀釈令の結果多くの仏具仏宝が散逸して,以来この山深い場所に静かに佇んでいます。
花園もしくは花園山。我々茨城県のフィールド屋には聖地と言えるほどに自然観察のメッカです。私も……数えたことはないけれど,百回は来てるんじゃないかな。ただこちらの神社はそのラインから微妙に外れていることもあって,私は数えるほどしかお参りしてません。不信心であることよ。今日は良い機会になるでしょう。
明るいうちに現場を見ておくのが基本です。午後2時半くらいに着きました。常磐道を使えば家から1時間とちょっと。決して時間的に遠い場所ではありません。いや山道を飛ばしすぎたかな。皆さんは安全運転でね。
まさに森閑とした渓谷の中にあります。
神橋を渡り
楼門。昭和の時代まで平城天皇(774-824)の勅額が掲げられていたとか。
阿吽の仁王像。いろいろツッコミたいのですが一言だけ。この阿形のほう,身内にそっくりの奴がいます。似すぎていて怖いほどです。
拝殿。
本殿。
どちらも両の屋根の合するところ,通常「鬼紋」というところに猿の面が。
本殿の飾りにも猿。見ない言わない聞かない「三猿」。
本殿にいた人。アンタ笑わせに来てるだろ,絶対。
狛犬1。
狛犬2。
本殿わき,階段の先に……
また猿だ。
「花園に帰ろう」のポスター。
この杉に安産のご利益ありと言った最初の人,あなたは天才です。
いろいろ失礼なこと言ってごめんなさい。県外ナンバーの車がひっきりなしの,山中にも関わらず人々に崇敬されている神社です。ちゃんと御朱印もいただけます。
神社わき,紅葉がきれいです。
車に戻ってうとうとして,気づいたら暗くなっていました。今は日曜の夕方,ここは神社から離れた市営駐車場。閑散としてます(それでも昼間は満車)が,神社のすぐ上に広い駐車場があって,そちらは暗くなっても人の出入りがあります。とにかく茨城でも特に寒いところなので防寒準備だけはしっかりと。
林間から楼門。
いい雰囲気です。
安産の杉。
楼門。
吽形。
阿形。ライトが当たるとますます知り合いに似てきた。
拝殿。トップの猿面が笑ってます。
本殿はライト当ててません。神さまを敬ってのことでしょう。
幽玄そのものの境内。
紅葉も。
満天の星のようです。
ファインダー覗いたらこうなったのでうわあとか言ってしまいました。巫女さんでも幽霊でもなく,一般のお客さんです。
花園神社ライトアップ。楽しめました。