仕事がない。
いえ,勤め人なんですぐに干上がるというわけではないのですが,8月の緊急事態宣言からこっち予定されていた仕事がすべて吹っ飛びました。出勤すればとりあえずなにがしかの小手先仕事はありますが,それとて他人の仕事を奪うことになりかねないので控えめにするしかありません。何よりつまらない。ああ何をしよう。… すると天啓が閃きました。
サンショウガイで小びんをいっぱいにしなさい。
…… あ,そこでコケないように。ちなみにサンショウガイとは海岸の岩場に生息する小さな巻貝です。成長しても直径5ミリほど。以前ブログ記事にしましたが,紫外線を当てると蛍光を発することを見出しました。その時は冬の終わりで,集めた砂の中にサンショウガイは小さいのが数個あるだけ。夏の岩場で大きめのを見かけているので,たぶんその頃が発生期なんだろうな。今は夏が終わったばかり,きっと海岸で拾えるぞ。おお明日は潮もいい。有給がいっぱい残っていて消化しろと上役もうるさい。仕事サボって 休んで平磯海岸へGO! うふふふと笑いながら貝殻を拾うリリカルおじさんの登場だ!
風強く,雲低く,波高し。
すみません,リリカル要素が皆無です。どうした晴れ男,とヤジが飛びそうです。腕を組んで海を睨めば,時おり降りかかるのは雨かしぶきかマッコウクジラか。いいえ悪天候なんかに負けてはいられません。こっちは天啓だ。トウモロコシ畑に野球場を作れと言われるよりはハードルが低いぞ。… カッパを着て引き潮の海岸に降りてみます。ここは海岸生物が多く見られる岩場です。
降り立った足元に
…… いきなりあった。
またあった。
こっちには固まって。
おいおいおい,いくら天啓だったとはいえ,こんな簡単に採れていいのか。予想以上の入れ食い状態です。サンショウガイって,個体数は多かったのね。小さくて気づかなかっただけなのかな。
ところが少し場所を移動すると,途端に見かけなくなります。つまり,メノウとかシーグラスとかと同様に,波や海流の影響で特定の場所に集積するもののようです。当たればデカい。いきなり当たった。1時間も掛からずに数が採れたので,この海岸は切り上げます。
潮だまりに見える巻貝はすべてヤドカリ。近づくとわーっと逃げます。
さて,今日は目的があと一つ。先日初崎海岸からこの平磯海岸まで巡った時に拾ったシーグラスに,強く蛍光を発するウランガラスのかけらがありました。ところが両海岸の拾い物を混ぜてしまって,どっちの海岸のシーグラスなのかわかりません。おマエそれでも理系か。初崎で拾えるのはわかっているので,もう一度平磯でシーグラスを拾って紫外線を当ててみて,こちらにも光るものがあれば新産地の発見です。
シーグラスが拾える場所はちょっと離れてます。車で移動。風も,雨しぶきも強くなってきました。耐えろわし。
小一時間も拾っていたでしょうか,潮が上がってきました。文字通りの潮時です。それなりに数が採れました。
今日の収穫物,さっそく紫外光を当ててみます。ウランガラスは混じっているかな。貝はちゃんと光る種類かな。結果は次の記事で。
↓ 平磯海岸いいところ。
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