ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

弥彦山にギフチョウを見た

 ヒマなくせに更新遅れてごめんなさい。新潟であまりに多くのものを見すぎて、どうまとめていいものかと思案するうちに日を重ねてしまいました。


 第一目標だったギフチョウ、見ることができました。場所は弥彦山。やひこやま、と読むそうです。ずっとずっと思い続けた、じつはかつて一目惚れした山です。

 


 2013年、いつもの地学の先生たちの巡検に混ぜてまらって新潟入りしました。休憩に寄った道の駅の、越後平野の田んぼの中から見上げた時のその立派な姿に見惚れました。


 平野からどんと屹立する屏風のような山並みは、実際に平野の一部を冬の季節風から守っているようにも見えます。一番高いピークを弥彦山、もう一つ北側の多宝山と合わせて双耳峰と見ることができます。豊かな森におおわれ、越後平野を見守るような姿が平野中から望見できます。山頂には神さまが祀られ古くから信仰の対象でした。…… なんのことはない、山頂部にかんざしのようにアンテナが林立するところも含めて、我が筑波山そっくりなんです。気にならないはずがない。十分な品格の山ですが、惜しむらくは高さが足りないという理由で深田久弥百名山には入りませんでした。

 


 今回の記事は、ギフチョウをはじめこのお山で見た生き物を羅列します。どうぞ写真だけでもお楽しみください。

 


 弥彦スカイラインの頂上下駐車場から登ります。

 


 山頂近くはブナの森。

 


 明るい林床にスプリング・エフェメラルたちが咲き誇ります。その種類の多様さに圧倒されます。


カタクリ


 何と言っても主役はカタクリ。昨日見た低標高のものより、確かに色が濃く見えます。


スミレ類
 日本海側特産のものもあって、スミレ好きジノさんおおよろこび。


アオイスミレ


 雪のない茨城では突拍子もなく花期の早いスミレで、ふつうコレの花期に他のスミレはありません。でも雪国では雪解け後に一斉に花芽を伸ばすのでしょう。仲良く咲いていました。


スミレサイシン


 日本産スミレサイシン類3種のうち2種は茨城にあります。残ったこれは日本海側特産。これで3種コンプリート。


テリハタチツボスミレ


 清楚な花色に感動しました。これも日本海側特産。タチツボスミレから進化した多雪地適応スミレのひとつ。タチツボスミレ類はよく日本の気候特に多雪地の気候に順化し、日本海側で多様化しています。


ナガハシスミレ


 前記事でもご紹介した「本家」の皆さん。茨城に取り残された、シンデレラのガラスの靴みたいな一族のことを知る由もないのでしょうね。


オウレン


 このブログでおなじみ。葉を見ると茨城のものとの違いがわかります。


キクザキイチゲ


 花色が多様なのは太平洋側でも。


ヤマエンゴサク


ミチノクエンゴサク


 エンゴサク類の奇天烈な花、大好き。


ナニワズ


 名を聞くとすぐ難波津という漢字が浮かびますが、じつは所説あって当て字がありません。日本海側特産のジンチョウゲの仲間です。



 さあ困った、わからん。まだつぼみです。垣間見える三日月形はナツトウダイの花の構造に思えるのですが、これなんでしょう。


コシノカンアオイ

   


 出ました、マニア受けするグロテスクな花、ギフチョウの新潟での食草コシノカンアオイカンアオイの仲間は種子が親株の根元に転げるだけで、多くの植物が知恵を巡らせる分布拡大作戦、種子を遠くに散布して分布を広げようという気概がまったく見られない、何と言うか危機感のない連中です。すみかを1キロ動かすのに千年かかるとか。こういうマイペースでも生き残れるんだなあ。


ウスバサイシン


 茨城にもあるカンアオイ類。花はおとなしい。これもギフチョウの食草になることがあります。


 最後まで引っ張りました。美味しいものは最後まで残すたちなんです。お待ちかねギフチョウです、どおおおん。

 済まぬ、面目ない。こんな写真しか撮れん、ぐぬぬぬ。ギフチョウと言ったらうつむくカタクリの花にそっとぶら下がって吸蜜する、春の女神と早春の妖精の共演する絵が定番。もちろんそんな光景を狙ったのですが、…… 止まらねえ。カタクリは馬に食わせるほど咲いているのに、次々と飛び来るギフチョウは止まりやがらねえ。何してるんだコラ、こちとら遥か茨城から来てやってるんだ、気を遣ってくれってんだ。

       乱文お許しください。


 チョウはオスの方が早く羽化してメスを待ちます。いま飛んでいるのはたぶんみんなオスで、メス探しに夢中でカタクリどころではないようです。止まってくれなくても、シャッター速度を操作すれば写し留めることができたのですが、花の写真を撮っている最中に現れるので間に合わない。チャンスを待つうちに気温がどんどん上がって、チョウは活発になるばかり。ブレ写真ばかりでも仕方ないので、このあと多宝山で撮った写真も併せてご覧くださいませ。こんなチョウです。


 とにかく見るだけは見た。5頭だけ採集もさせていただきました。とうとうギフチョウ制覇です。

 


 遠い山脈のかなた、異なる気脈の流れる地。300キロを駆けてたどり着いたその緑豊かな国は、目に新しい生命がしとやかに息づいていました。旅に出て良かったと心から思わせる、そんな新潟の天地に感謝いたします。

 

 

 

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