水戸は最近でも朝が氷点下だったりします。
内陸の前橋や宇都宮より寒いんだから本当にもう。
でも春らしい薄雲がかかり、それを通してさえ温かみを増した陽の光や
光を喜ぶ花壇の花々に季節の進展を感じます。…… あ、ハボタンは花じゃない。
図書館前の大エノキはまだ冬もよう。
ケンポナシの木にはヤドリギ。水戸市内、意外とあちこちに引っ付いてます。
ヤブツバキはまだ盛り。
アセビもほぼ満開。御岩神社の山上にも群生していて、これから見ごろでしょうね。
前にご紹介した時は固く閉じていたサンシュユもほころんで
早咲きの桜と覇を競ってます。ここを歩く人がみな足を止めてスマホをかざすほどに。
植え込みのレンギョウ
この「駅までさんぽ」の帰路は、冬の間は北風を避け陽射しを欲して街なかを通りました。ようやく那珂川沿いを歩けるようになった。堤防の菜の花が綺麗です。
畑の傍らに小柄な木が一面に花を付けていて、寄ってみたら俗にミモザと呼ばれるフサアカシアです。開花の刻に歓喜の声をあげてました。
そこに日暈ひがさの虹がかかる。ああこれぞ春。
久しぶりに通った道のその道端から、赤い光に呼び止められました。花じゃないぞ、何だこりゃ。しばし思案して、ここに昨夏ヒメフウロの外来品種が咲いていたことを思い出しました。紅葉した葉を固く丸めて、そうかこんな姿で冬に耐えていたんだ。
またこんな愛らしい花を見せてくれるでしょう。
水戸では希少なニッコウキスゲの自生地もまだ開発から逃れられてます。
夏緑樹林「水の森」にも行ってみました。つららは滴る水滴に代わって
見たぞニリンソウの一番花。まだ貧相な一輪。やがてこれが林床を埋め尽くします。
ユリワサビも咲いていた。
拡大すればアブラナ科らしい十字花。春に特化した一族がこれから次々と開花します。
そして…… カタクリの一番花に出会いました。この春の喜びを体現したような美しさはもちろんいずこでも不変のものでしょうけど、私は二年前に新潟で見た大群落を、そしてかの地の春の花々の饗宴をいまだに夢想します。雪国の春はこれから。そういえば、浅い春を追ってずっと北に旅をする夢を書いたことがありました。
春の花神の名を佐保姫さまといいます。
北へ北へと山河を渡っていきます。空に地に、花々を置きながら。
↓ 春はつい浮かれて。