評判の映画「カメラを止めるな!」が金曜ロードSHOW!で放送されました。見たかったのでビデオが出るのを待っていたのですが,もうテレビとは気が利いてますねえ。本編の前に出てきた若い監督やキャストの誇らしげな顔が良かったです。これからが苦労なんだろうけど,まずは幸運な船出を祝福したいと思います。
さて,見ていない人のためにネタバレは自粛しますが,ゾンビが出てくる映画です。そのロケに使われたのが水戸市内の浄水場なのだ。
それがここ,芦山あしやま浄水場。
通常,稼働中の浄水場は外部の人を入れません。ショッカーが毒物を混入させたりしたら大変ですからね。でもこの昭和7年生まれの施設はもう二十年以上使われてません。他の新しい浄水場が水戸市民の飲み水を一手に引き受けています。そこで市ではフィルムコミッションを通して映画撮影などを誘致していて,この古風にして装飾的な造りが映画のスタッフの眼に留まったようです。
正門。奥のヒマラヤスギがラストで上から映されてました。
建設当時,水戸で唯一の浄水場。だから「芦山浄水場」ではなく「浄水場」。
はい,ごもっともです。警備会社が入ってますから忍び込んだら大ごとですよ。
この昭和のにおい漂う意匠。たまりませんね。あ,もちろんほめているんですよ。
二重の土塁に囲まれて,正門からうかがえるのはここまで。
裏の堤防から失礼。
沈殿槽には木まで生えてます。もっと動態保存されてるかと思ってたけど,まあ能力的にはもう使われることはないでしょう。
劇中でも印象的だった丸窓。昭和初期の流行りです。
四方にある出入口。劇中で効果的に使い分けられてました。
ヒロインがゾンビから逃げたところ。
こんな感じでしょうか。
あのシーンはここからじゃなかったような気がする。
この地下貯水槽にあんな通路があるとは知らなかった。
これくらいにしましょうか。どなたかに迷惑がかかるといけないし。
これだけのために土曜の朝にのこのことやってきましたけど,図らずも世は春。農村地帯にある芦山浄水場の周囲では野の花がもう咲き乱れてます。今日のパートナーはマクロ撮影が苦手な「奈保子ちゃん」なのですが,記録はちゃんとしていこう。
ツクシ。スギナの胞子茎。もう盛りです。
菜の花。厳密にはセイヨウアブラナ。この香りが大好きです。春だなあと。
ホトケノザ。たちの悪い「雑草」ですが花は美しい。
ナズナ。ちゃんとしたマクロレンズで撮りたい。ちなみに画面いっぱいにキラキラしているのはスギ花粉です。うわあ。チンダル現象恐るべし。
キノコだ。季節的にエノキタケかと思ったら違う。色的にコレラタケかもと思ったけど違う。ちゃんと調べねば。
浄水場の外壁にドロバチの巣。これ蜂の巣なんです。中で羽化の日を待っているのでしょうか。
田んぼには一面のタネツケバナ。ああこれもマクロレンズでちゃんと撮りたい。
水戸市でも茨城県でも,フィルムコミッション活動を盛んにやっています。映像関係の方,なんて私のブログなんか見てないだろうけど,面白い場所がたくさんありますよ。どうかご検討ください。魅力度47位だけど。あと,「カメラを止めるな!」を見ていない方。ゾンビが出てくるけど見終わった後とてもいい気持になれる映画です。これぞ映画!という感じ。ぜひとも。
↓ 芦山浄水場の紹介
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