ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

その名を知らず初スミレ

 

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 視界のすみの紫の光に思わずと声を上げてしまいました。十分予測できたはずなのに。

 

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 今年の初スミレです。冬が寒かったのでもっと遅いだろうと油断しました。昨年と同じ個体、カーポートの目地に根付いたヒメスミレです。いやコスミレです。

 

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 …… 実を言うと昨年色の薄いヒメスミレとご紹介したこのスミレ、1年間ずっと悩んでいました。「側弁が有毛」という特徴からヒメスミレと判断したのですが、花姿はどう見てもコスミレなんです。同じ種類でも西日本のものは毛があるらしい。なにせ出どこ不明の我が家のコスミレ、変な血が混じっていても不思議じゃない。

 

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 とりあえず読者の皆さまも巻き込んでしまえ。左右の花びらの付け根に白い毛があるのわかりますか。これがスミレの分類ポイントの一つ。さあこれであなたもスミレ博士だ。うふふのふ。

 

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 ま、どうでもよろしい。気高く愛らしく寒風の中咲き初めた我が家の初スミレ。ここは素直にその美しさを愛でて下さいませ。


 しかしこれは人工環境での早咲きです。自然環境での超・早咲きスミレと言えば何といってもアオイスミレ。毎年「いつものフィールド」の代わり映えのない写真をお見せしてしまうのですが、これは縁起物です。こらえてつかあさい。


 で、やってきましたいつものフィールドの、山を登って降りた沢。帰りにはまた登らねばなりません。たかだかスミレのために大汗をかく、この楽しさがわかるかなあ。強いて言うなら美女に振り回されてひどい目に遭ってヒイヒイ言って、ああオレって馬鹿だなあとか思いながらニヤリと笑う、そんな楽しさでしょうか。

 

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 途中にミツマタの花。ああこれもまた春告げ花であった。

 

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 冬を切り抜けたルリタテハが舞っていました。春を喜ぶものがここにも。

 

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 ありました。笑いさざめきながらあっという間に過ぎ行く少女のような、アオイスミレです。

 

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 震えるように細やかに波打つ花びら。明けの空のような紫のグラディエーション。奥に光る濃色の花芯。ああこれぞ野の春のさきがけ。

 

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 こちらの群落は、一面に落ち葉を被っていたのを丁寧に取り除いてやってしまった。ほうら光をあげよう。露骨に不公平な、スミレと他の植物とかなり扱いが違う自分にじくじたる思いはあるのですが、スミレだから仕方ない。

 

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 帰り道、悔しいことに沢に降りる手前の稜線で別のアオイスミレの群落を見つけてしまいました。沢に降りてまた登らなくてもよかった。ぐぬぬ。まあいいや、来年は楽して写真を撮らせてもらいましょう。

 

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 これも早咲きのサトザクラのつぼみが膨らんでいました。

 


 スミレの花咲く季節が始まります。スミレ大好きジノさんの季節が始まります。この日本には多くのまだ見ぬスミレがあって、今年はそんな者たちを県外に見に行けたらいいなと思っています。

 

 

 

↓ いよいよ野に出でて、季節を追う日々です。

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