ジノ。

愛と青空の日々,ときどき【虫】

6月のお散歩まとめ

 

   
       歩く、歩く。 ジノ。は今日も歩きます。


 駅まで片道4キロ、通勤時間の勤め人や学生さんをかき分けかき分け、水戸の大通りを突き進みます。人間が神さまから与えられた異能の力、二足歩行。衰えさせてはなりません。いつか地平線の彼方を目指すその日のために。永遠の冒険を続けるために。

 


 6月はキョウチクトウの花で始まりました。大きな声では言えないけど 猛毒です、葉も花も茎も。これを使った毒殺トリックを10くらい考えましたが、いずれも身近で実行すれば真っ先に疑われるのが私なのでやめときます。


 月初めのまだ涼しかったころ、日常の境界を越える試み。低地の旧市街・下市しもいちまで桜川沿いに足を延ばしました。

 


 うわあ何だこりゃ。この季節、桜川から備前堀びぜんぼりに農業用水が引かれます。てっきり鉄やコンクリの水門で流路を変えていると今の今まで思ってたんだけど、なんスかコレ。分厚いゴムの筒にしか見えませんが実際どうなっているんだろう。生まれた町でもまだ初めて見るもんがあるんだなあ。歩いてみるもんです。

 


 その帰路に通ったこの道も、歩くのは初めてです。駅のそばなのに車の通りも少なく、古そうな道ですけどその割にまっすぐ。これは城下町の道ではありません。以前「水浜電車」としてご紹介した水戸の路面電車の鉄路の名残りなんです。水戸の東、大洗まで伸びる観光電車でもありました。水戸駅北口から東進して、高架を登り、その高架上で90度ターンして常磐線を南に越えて、また90度ターンして降りてくるという何だよその恐怖のアトラクション。私が物心ついた頃には廃線になっていたので体験できませんでした。ガッデムウウ。 で、この道は高架から常磐線を越えた電車が降りてくる場所だったのね。だからまっすぐ。

 


 高架の跡はそのまま駅前から大洗方面に抜ける立派な道路の高架橋になってます。わあ、いつも通るけど下から見上げるのは初めて。今日は初めて尽くしだ。

 


 歩行者用の階段を上って水戸駅方面。鉄道好きの方、すごくいいアングルだと思いませんか。

 


 鉄路。

 

        
 特急。30分居ても飽きませんでした。さすがに怪しまれそうなので時計を見て退散です。

 


 そのままお城のあった台地上に上がります。水戸の武家町は東に延びる指のように細長い台地に乗っていて、指の爪に当たる部分がお城です。今は県立高校2つ、市立中学、大学附属小学校+幼稚園が建てられた文教地区。近年、市が焼失した江戸期の遺構を次々と再建して、観光の目玉にしようとしています。

 


 学校の外壁までそれっぽく。

 


 お城の角にあったやぐらも再建しました。

 


 でもそこは学校の敷地。そこで2つの学校の境界にこんな通路を作ってアプローチにしました。…… 夏は暑さで死にそうだなあ。

 


 こんなのを。

 


 ちなみに水戸駅前から見た姿。せっかく整備した歴史地区の視界にどごーん。このビル、業態もアレですが、じっさいに営業しておりません。周辺は更地になってます。賢明なる我が読者の皆さま、いろいろと思うところが沸いてきましたね。現実にどうなってるか存じあげませんが、古い駅前の土地の権利関係なんて想像するだにややこしかろうなあ。市の担当者のご苦労、お察しいたします。

 


 歴史地区に戻って、これも再建された大手門。

 


 水戸の歴史が書かれた看板。幕末の水戸藩、学問のレベルの高さでつとに知られておりました。しかし、いやそれゆえにでしょうか。桜田門でテロを起こし、日本全国が鳥羽伏見という新時代を迎える戦いに荒れる中、単に意見が違うというだけで藩内を二分して〇し合いに明け暮れ、明治5年にはかろうじて残った水戸城も放火で焼失。明治の世に人材を輩出することはありませんでした。茨城を、水戸を愛する私ですが、この町の近代史だけは情けなくて仕方ありません。

 

   
 歴史地区の周囲は深い樹叢で覆われています。お散歩話に戻りますね。

 


 毎回申しておりますが、楽しみなのは南町三丁目。ここだけは昔ながらの個人商店が軒を並べ、店の前の花壇をそれぞれが丹精しています。

 

    
 かつては駅前から大工町まで続いていたアーケードも、残っているのはここだけ。雨の多かった6月はその効用を実感です。

 


 ハンゲショウ

 


 ダリアも咲き始めました。

 

   
 お隣の南町二丁目は、これはたぶん業者さんに委託しているのでしょう。ここは地元銀行の本店やら電力会社の県の中央支店やら、大きなオフィスビルが林立する町内です。多様性は皆無ですけどよく花壇がよく整備されてます。この季節はベゴニアね。

 


 どかーん。その花壇に車が突っ込んだようです。うわあ街灯柱まで根こそぎ。

 


 あいたたた、とか言ってます。植物は個体という概念が動物ほどではなく、残ったものがまた植え直されて元通りでしょう。しかしそれでもベゴニア、びっくりしたろうなあ。

 


 その週のうちに、100メートルほど離れた場所にまた車が突っ込んでました。いったいどうしたんだ、ナニかあるのかここは。また街灯が落ちてるのがもう。

 


 放置された町内の、雑草でわさわさしてる花壇も嫌いではありません。イノコヅチオオアレチノギクエノコログサオッタチカタバミノゲシマメグンバイナズナ…… これはこれで多様性。

 


 図書館まわりで今年もヤブカンゾウが咲き始めました。昨年ほどの勢いがないように見えます。このブログで取り上げた途端、花盛りなのに一斉に刈られてしまったんですよね、昨年は。ブログで触れない方がいいのかなあ。

 


 図書館近くで開催されていた個展。

 


 こんな絵をお描きになる画家さんです。

 


 相変わらず、駅前の水たまりではカルガモが平和そうに遊んでたり。

 


 台地下の緑地帯を帰る道。アメリオニアザミの株が昨年より大きくなってます。

 


 クマノミズキ。同じような花で5月に咲くのがミズキ。

 


 クズの葉に雨滴。雨に降られることも多々ありました。

 


 ヒルガオも雨の中。

 


 オニグルミの実が大きくなってます。

 


 南町三丁目の花壇にハマユウが開いて、6月はおしまいです。駅に着く頃には汗だくになって、さあ夏だ。

 

 

 

 


↓ 水浜電車の記事です。

ヤブカンゾウ

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