月初め、すでに朝露の降りる季節になってました。…… 無粋なこと言うと、葉の縁に並ぶ水滴は露ではなく植物が排出したものです。ほら無粋だ。
斜めに陽の射す大工町の歩道に散乱するプラゴミ。昨日のうちに出されたゴミ袋を、たぶん酔っ払いが蹴ったのでしょう。この手の、酒を飲むと気が大きくなって狼藉をはたらく、何と言うか、哀しいと言うか。そういえばこの頃、酔って店先の自転車を蹴って、止めに出た従業員にも暴力を振るって、挙句にその従業員に刺されちゃった五十代がいましたね。んまあ五十代と言えばまさに校内暴力世代、その後もそういう人生だったのね♥ こんなことで人をあやめてしまったタイ人従業員に同情するのは私だけではないかと。
気を取り直して、これは銀杏坂の東照宮前に半世紀以上前からあるお店。楽しいなあ。昭和の頃にはこうしてシャッターでアピールすることが流行った時期もありました。今はお店の消長が早くて、お店自体も個人経営ではなくて、すっかり廃れました。
いつもイレギュラーな楽しみのある南町三丁目の花壇、少し季節遅れの百日草。
これは、この植栽のツツジを乗り越えて葉を広げる雑草みたいな木は、ミズナラにしか見えない。冷温帯の森林植物が、なぜこの街中の歩道に。…… 考えてもわかりません。たぶん小説より奇なる来歴があるんでしょう。
隣の南町二丁目は、銀行やら電力会社やらの大きなビル、高層マンション、その間に個人商店というバラエティに富んだ街区。ただ不思議と町の統制は取れていて、お祭りの山車も出せるし歩道はいつも清潔です。その花壇はいつもお花の種類を揃えていますが、今は前に植えたベゴニアがだいぶくたびれ、余地がいろいろと戦国時代。多くの小勢力が覇を唱えるこの視野にカタバミが三種くらいあるでしょうか。一つは右下の葉の大きなムラサキカタバミで
これと
これは別種のような気がします。この仲間は次々と新顔が外国から入って来て分類が混乱しているそうです。でも一番勢力が強いのは在来種、というのが頼もしい。
カラスビシャクまであった。これ一度侵入されると駆除が大変なのよね。
図書館前のベンチで憩っておりますと、どんぐりの高高度水平爆撃を食らいました。
出どこは頭上のシラカシ。手前の黄葉してるのがエノキで奥にちらと見えるのがケヤキ。樹種の組み合わせが本当の森みたいです。
植え込みに潜む忍者ヒヨドリジョウゴが、名の由来となった一年で一番目立つ姿になってました。もっともこの赤いの、有毒だしヒヨドリは好まないそうです。
同じ実でも目立たないイヌツゲ。こちらは虫たちに大人気なんですが、この記事では紹介しないでおきますね。
この時はカントウヨメナが咲き残ってました。もうありません。
駅からの帰路、千波湖に向かう高架道の下を歩いたとき。
操車場のあるところでカンカンカン、と警報機の音。列車が右往左往するこんな場所に踏切なんてと思ったら、操車場構内に小さな小さなヒト専用のがあって、特急列車が走り抜けていきました。職員専用の踏切、へー。今だけJRに入ってここを通り抜けてみたい。
高架上から千波湖。
湖畔から千波湖。
陸連公認のジョギング道。この国がこれからも平和であることを希求してやみません。
空は日に日に高くなり
駅前の再開発事業、ようやく目に見えてきました。
この丸いのをぐりんぐりんと回転させながら沈めていく、これが今どきのクイ打ち作業なんだ。子どものように見入ってしまいました。
駅にカッパー君。
ケヤキはほぼ落葉したのに
驚くべし、路傍にハイビスカス。水をやり肥料を加え終えた花は摘み、お店の人が大切にしています。ちゃんと応えてくれるんだ。
街路の植え込みの途切れたところにはびっしりとハコベ類の実生が芽生えてます。緑の葉を広げて春の吹き上げるような成長に備えています。
家の近くまで戻った歩道に見慣れぬ花が。綺麗なんだけど、名前はおろか分類の見当もつかない。何だこれは。
調べて調べて、ハゼラン科のハゼランというやっぱり見当もつかないものに行き着きました。もちろん外来の園芸植物が逃げ出したものですが、この世のものの大半を私はまだ知らないんだなあというちょっとうれしいような感慨がわきます。まだ人生を楽しめそうです。
その近くの歩道に、点々と緑色の液体が滴ってました。延々百メートル以上に渡って続きますが、これが何なのかやっぱり見当がつきません。個人的には撃たれた宇宙人が血を流しながら逃げた跡ということにしました。身近にいるらしい。
月末になりました。カラスウリはまだ赤い。
でも空はみるみる冬の様相を帯びてきました。
図書館前も紅葉が進み
特にドウダンツツジは見事です。
わあ。あの南町二丁目、今日は労働奉仕の日だったようです。上でくたびれたなんて書いてしまいましたが、そのベゴニアを抜いて雑草も駆除してパンジーやデイジーを植え付ける作業。お店の人、会社の人、学生ボランティア、ひょっとしてマンションの住人もいるのかな。今どきこの動員力はすごいの一言に尽きます。きっと(良い意味で)力のあるひとが声をかけているのでしょう。
バスにもカッパー君。水戸の町を守っているのはこいつでは、という気になってきた。
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