朝4時に目が覚めました。なぜ。それは明けの東の空を見るためです。金星と月が大接近、と聞いたから。
前日の朝こういう光景を見て、もっと暗いうちに撮ろうと思ったんです。これが明日はもっと近づくのか。うわあ楽しみ。頭の中には、望遠レンズのワンフレームに細い月と明けの明星が並ぶ絵が浮かびました。目的があればどんな早起きでも苦じゃないのだ。うふふふ、明日の朝が楽しみ。
で、見えたのがこの絵。望遠ではなくズームレンズの画角でした。えええ、この程度かぁ。月の欠けと明星の位置も構図がよろしくない。前日の方がまだ良かったような気がします。
でも細い月は嫌いではありません。あと3日で新月になる月は細く細く、ベネチアの運河に浮かぶよう。月に代わって皆殺しよ♥ とかいうセリフも似合いそうです。正しくは「二十七日目の月」とか「暁月」とか言うのですが、まあ三日月って言っていいのかな。
何よりも良かったのは、月の欠けた部分が地球照ではっきり見えたこと。珍しい現象でもないけれど、せっかくですからしばしこの地球唯一の衛星を鑑賞しましょうか。以前にも書いたけど、人が月を黙して見つめ続けることなんて、人生でそれほど機会はないのです。
地球照、というSF小説があった、確か文庫の表紙は月面から見上げた地球で…… とか思って、あとで調べたら「地球光」の記憶違いでした。しかも作者は「2001年」などの巨匠クラーク。うわあ冷や汗。最近こういう間違いの思い込みが多いような気がする。人に迷惑かけぬよう、気を付けねば。
地球照。地球から見た満月が夜空を圧して輝くように、月面から見た満地球もまたこうこうと不毛の月世界を照らしていることでありましょう。地球の反射率(アルベド)は月のそれよりはるかに高く面積も大きく、月光ならぬ地球光は明るく月世界人の生活を支えるのであります。
月面から丸く輝く地球を拝めるのは下弦の三日月から新月を経て上弦の三日月くらいまでの頃でしょうか。そうか、いま月面ではこの地球光をかぐや姫も南夕子もペテロも見上げているのか。感無量だなあ。
なんて見てるうちにみるみる薄雲が掛かりました。今日は雨の予報です。月を拝めただけで幸運でした。
注1) 南 夕子:ウルトラマンAに変身する片割れで地球防衛チームの隊員、実は月世界人。話の途中でやっぱやーめたと月に帰ってしまいました。そんな得体の知れない奴が防衛チームにいたことがまず驚きであります。でもボク好きでした。
注2) ペテロ:月面にいた怪獣で、ウルトラセブンに月では貴重な水をぶっかけるという荒業を披露して寒いのが苦手なセブンを苦しめました。気圧ゼロ、夜は零下170度の月面で水は液体でいられるのか?とかツッこんではキリないけど。
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